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In Partnership

The CASIO 50th Anniversary Watchmaking Collection “ZERO TO ONE”

カシオは時計製造50周年の節目を迎えるにあたり、これを顕彰するブランド横断型のコレクションを展開。“ZERO TO ONE”をコンセプトに掲げた第2弾は前回のコレクションからルックスを大きく変え、ブラックを主体にゴールドを散りばめたエッジィなカラーリングをまとっている。 #PR

Toward a New Beginning

2024年はカシオが時計事業を開始してから50周年の節目に当たるアニバーサリーイヤーだ。これを記念して、2月にはカシオウォッチのオリジンともいえるカシオトロンを数量限定で復刻。さらに6月には普遍的な存在でありながら常に変化を続ける空と海にこの企業の姿を重ね、“SKY AND SEA”をコンセプトとするブランド横断のコレクションをリリースした。全6モデルからなるラインナップはいずれも、空と海を想起させる鮮やかなブルーに未来を照らす光を表すゴールドカラーを組み合わせたデザインを採用していた。まさに新たな時代の幕開けにふさわしい象徴的なコレクションとなったわけだが、これに続いてアナウンスされたのが“ZERO TO ONE”をコンセプトとした第2弾である。

 ZERO TO ONE──“0から1”を生み出すものづくりの精神を意味するこのコンセプトは、カシオ計算機のフィロソフィーでもある。1946年に前身となる樫尾製作所を設立した樫尾忠雄は、弟の俊雄、和雄、幸雄と力を合わせて会社の発展に尽力した。仕事をしながらタバコを吸えるようにと俊雄が考案した指輪パイプが人気商品になると、その利益を元手に計算機の開発に着手。その後も試行錯誤を重ね、海外製よりも計算スピードが格段に速いリレー式計算機14-Aを完成させたほか、1972年に発売したカシオミニでは前代未聞のコンパクトさと低価格を両立させたことで爆発的なヒットを飛ばした。

 また「時間は1秒1秒の足し算である」という俊雄の持論をもとに、1974年には世界初のオートカレンダー機能を搭載したデジタルウォッチであるカシオトロンをひっさげて時計事業に参入。その後、時計の常識を覆す耐衝撃を謳ったG-SHOCKを発売して世界中の注目を集めたのはご存じのとおりだ。これらのプロダクトはいずれも時代のニーズを的確に捉えながら、ユーザーがまだ気付いてもいないような必要性を呼び起こす発明を続けてきた俊雄の発明哲学から生まれたものばかり。0から1を生み出すものづくりの精神は、創業時から今日に至るまで脈々と受け継がれている。

 第2弾コレクションに属する6モデルはいずれも、ZERO TO ONEのコンセプトに則った共通のデザインをまとっている。そのなかには前回に続き、カシオ時計事業の処女作であり、50周年を象徴する存在であるカシオトロンも並ぶ。しかし過去2作でシルバーケースを主体としていたデザインは大きく変わり、カシオトロン TRN-50ZEはブラックを基調にゴールドカラーのアクセントが添えられている。

 これは何もない暗闇(0)に光を灯す(1を創る)という、ZERO TO ONEのコンセプトを表現したカラーリングだ。ブラックとゴールドの組み合わせはG-SHOCKでも人気が高い掛け合わせだが、そちらではストリートユーザーに向けてゴールドの割合を多くしているのに対し、50周年記念コレクションではゴールドの配分を抑えることで暗闇と光の対比というコンセプトを強調したのだという。TRN-50ZEでも、ベゼルやロゴなどにゴールドカラーを配して静かに輝く灯火を表現。しかもそのルックスはシルバーを基調とするTRN-50とはまた異なり、ソリッドかつさらなる高級感を感じさせるものに仕上がっている。

 さらに、本コレクションにおけるG-SHOCKは5000シリーズと並びブランドの基軸となっている2100シリーズ──しかもその新作となるクロノグラフモデルが追加された。2019年に誕生した樹脂製のGA-2100から始まり、急速にバリエーションを拡充してきたシリーズだ。今回、このシリーズが持つアナログ表示のよさをさらに推進したいという考えから新たにクロノグラフモデルが開発されたのだという。G-SHOCKのニュージェネレーションとなる2100シリーズの新型を、次の未来への第1歩となる記念コレクションで早々に投入したことは大きな意味を持ちそうだ。

 このGMC-B2100ZEではG-SHOCKのスポーティなイメージを踏襲しつつ、オクタゴナルベゼルとのバランスを考慮して縦3つ目のクロノグラフレイアウトを採用している。本作も今回の50周年記念コレクション共通のカラーをまとっており、SS製のケースとベゼル、ブレスレットにはブラックIPを施し、インデックスと針、9時位置のインダイヤルリングをゴールドカラーにすることで暗闇に灯る光を表現した。アクティブな雰囲気は残しつつ品のあるゴールドをあしらうことで、幅広いユーザーが着用しやすいルックスに仕立て上げたデザインワークは実に見事だ。

 今回のコレクションではカラーリング以外にも50周年を記念するエレメントが加えられている。ひとつはZERO TO ONEのコンセプトを視覚的に示す“01”のデザインで、TRN-50ZEではスクリューバックに施されたカシオトロンマークを囲むように01の数字列をレーザーで刻印。GMC-B2100ZEでは、見た目の質感をわずかに変えるクリアインクを用いながらフランジの内側に数字列を印刷し、デザインのさりげないアクセントとしている。もうひとつはバンドの一部のみをゴールドカラーにする斬新な試みだ。第1弾では表から見えないバックルの中留めに刻印を入れるトライアルを行っていたが、今回は暗闇に光が灯る表現をバンドでも演出するべくこのユニークなデザインを採用した。なお、ZERO TO ONEのコレクションではカシオトロンとG-SHOCKのほかに、オシアナス、エディフィス、プロトレック、BABY-Gの6ブランドが引き続きセレクトされている。特にオシアナスからは、圧倒的な発電効率を誇るガリウムタフソーラーモジュールを搭載した新作OCW-SG1000ZEを投入。これはモジュールの違いこそあるものの、2023年末にオークションに出されたコンセプトモデルの技術を踏襲するものであり、これもまた新しい未来の第1歩となるコレクションにふさわしいセレクトと言えるだろう。

 本コレクションの開発においては、これまでカシオの時計事業を支えてきたベテランだけではなく各ブランドの若い企画担当者、すなわちカシオにおける“新たなる灯火”も積極的に参画していたという。カシオのフィロソフィーに通じるZERO TO ONEのコンセプトワークはもちろん、これを具現化するためのデザインにも彼らが関わることで、コレクションはカシオが新たな50年、100年を踏み出すファーストステップにふさわしい内容となった。ブラックのボディに添えられた力強いゴールドカラーの輝き──。その佇まいからは、さらなる独創性をまとうカシオウォッチの誕生が予感されてならない。

Photographs:Akira Maeda Styled:Eiji Ishikawa(TRS) Hair & Make:Tomokazu Akutsu Model : Hideki Asahina Words:Yuzo Takeishi