NO RECIPE FOR PRIVÉ 100年前のデザインを現代の感性で解く
カルティエの時計を語る際、僕たちはしばしば伝統やシェイプという言葉に安住しがちだ。しかし、メゾンのスタイル&ヘリテージを統括するピエール・レネロとの対話は、その認識がいかに表面的なものであるかを痛感させる。今年のハイライトは、なんといっても10周年を迎えた、過去の名作を現代によみがえらせるコレクションであるカルティエ プリヴェだ。しかし、ピエールはこう断言する。“プリヴェにレシピはない”のだと。単純な復刻は決して行わず、現代の着用感と美意識に照らし合わせ、ゼロからシェイプを再構築する。そのプロセスはもはや、伝統や復刻という言葉ではくくれない、静かなる革命なのだ。©Cartier ©Valentin Abad ©Cartier ©Julien T. Hamon