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パテック フィリップの展示会ウォッチアート・グランド・エキシビションが、ついに開催されました。時の記念日である6月10日にスタートした本展示会は、2012年のドバイ、2013年のミュンヘン、2015年のロンドン、2017年のニューヨーク、2019年のシンガポールに続いて、今回で6都市目。会場は、西新宿の新宿住友ビルにある三角広場で、6月25日(日)まで、一般公開されています。
本エキシビションは、2500㎡とこれまでのパテック フィリップ グランド・エキシビションのなかでも最大級の広さです。ジュネーブ市内のイングリッシュガーデンにある花時計やレマン湖岸の雰囲気が再現されたエントランスが来場者を迎えます。我々も、すでに懐かしいジュネーブの雰囲気に引かれて何度か足を運んでいます。
エントランスに設置された花時計。
パテック フィリップ本店のアイコニックな時計台も再現。
会場内部もジュネーブ旧市街ローヌ通りの歴史的な本店サロンやプラン・レ・ウアット新工場、そしてパテック フィリップ・ミュージアムなど、同社の本拠地であるジュネーブの縁の地が表現されています。
展示されているのは、パテック フィリップ・ミュージアム所蔵の190点を含む500点以上の時計やオブジェの数々。先日紹介した日本限定モデルや現行コレクションもすべてショーウィンドウにディスプレイされています。多数のテーマごとにわかれたブースは、特に順路はないため、好きなところから見ることができます。もちろん、いつでも前の部屋に戻って鑑賞することも可能です。
希少なハンドクラフト・ルームでは、イベントのために特別に作られたユニークピースや限定製作の希少ピースを実際に見ることができます。
歴史的オーナー・ルームでは、1851年にロンドンで開催された万国博覧会でヴィクトリア女王に贈られたペンダントウォッチなど王族所有の作品も並びます。
現行コレクション・ルーム内部には本店サロンのナポレオン・ルームを模した空間も再現されています。
スーパーコンプリケーション・ルームでは、3つのスーパーコンプリケーションが展示されています。
マニュファクチュール・ルームには、アドバンスト・リサーチのムーブメントの展示も。
ここからは会場に展示されていた多数の作品のなかから、僕の個人的なお気に入りをいくつかご紹介したいと思います。
995/134G“静岡と富士山”。富士山と静岡のパノラマがクロワゾネ、フランケエナメル、そして手作業の彫金で施されたユニークピース。
ゴールデン・エリプス Ref.5738/50G-025“雪景色”。歌川広重が手掛けた「名所江戸百景」の「目黒太鼓橋夕日の岡」をクロワゾネとエナメル細密画の技法で表現した作品。
希少なレアハンドクラフトのなかには、めったに見ることのできないクロックも多数ラインナップされていました。こちらは東京の地図がクロワゾネ七宝で描かれたテーブルクロック。
モントレ・ア・タクト(触覚時計)といえば、ブレゲが初めて作ったことで有名ですが、こちらはジャン-アントワーヌ・レピーヌ作のムーブメントが入ったもの。つまりブレゲは自身の師匠にも作らせていたということです。
最初のパーペチュアル カレンダーウォッチ。1898年製のムーブメントが1925年製のケースに収められています。
パーペチュアル カレンダー クロノグラフRef.2499、しかもブレスレットつき!
歴史的なワールドタイムピースがいくつも展示されていました。ワールドタイムが大好きな僕としては、この懐中時計1064 HUも見逃せません。
クロワゾネのユーラシアダイヤルを備えたイエローゴールド製のRef.2523も! 2021年5月のフィリップスオークションで、704万8000スイスフランで落札されたことを覚えている方も多いのでは。
創業150周年を迎えた1989年に発表されたグランドコンプリケーション懐中時計 Cal.89。
合計33もの機能が搭載された超複雑時計です。
気になった時計は、ショーケースのなかだけではありません。数多くの来場者のなかにもパテック フィリップを身につけている方が多くいました。
会場でティエリー・スターン社長とお話する機会がありました。
その際、彼が身につけていたのはこのグランド・コンプリケーション 5208P。
僕のグレイル・ウォッチのひとつ、パーペチュアル カレンダー ムーンフェイズ Ref.3940J。そうご覧の通り第1世代のもの。
ジュネーブの本店サロンで購入されたというノーチラスのアニュアルカレンダー ムーンフェイズ Ref.5726A-001。
サーモンダイヤルが美しいヴィンテージのRef.96。
海外から来たコレクターの手首にはパーペチュアルカレンダー クロノグラフ Ref.5270G-001。
会場で声をかけてくれた香港の愛好家はノーチラス Ref.3800をつけていました。手前はもちろん僕のワールドタイム Ref.5110P。
すべてをじっくり見ようと思えば数時間〜半日いられるほどの広さです。誰でも予約不要で入場が可能となったので、何度か足を運ぶというのもいいと思います。僕はすでに4回行きましたが、まだあと何回か行きたいと思っています。
そうそう、忘れては行けないのは、このエキシビションには物販コーナーも用意されていること。今回のカタログやなかなか手に入れることのできない書籍、それからノートやマスキングテープといった楽しめるグッズも販売されていますよ。
ウォッチアート・グランド・エキシビション / 東京2023の詳細
- 日程:2023年6月25日(日)まで
- 時間:10:00~20:00(最終入場は19時まで)
*最終日の25日(日)は10:00~17:00(最終入場は16時まで) - 観覧料:入場無料(予約不要)
- 電話:0120-933-613(10:00〜18:00 土・日・祝日を除く)
- 主催:パテック フィリップ S.A.
- 共催:PP Japan 株式会社
- 後援:在日スイス大使館
詳細は、パテック フィリップ公式サイトへ。