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タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkee

アバクロンビー&フィッチのアイコンであるシーファラーが、今日の冒険のためにリバイバル。

タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkeeをご紹介します。モダンなカレラでありながら、私たちが特に愛するヴィンテージホイヤーのデザイン哲学をしっかりと受け継いだ1本です。このコラボレーションでは、1968年のカラーリングとベゼルデザインをそのままに、タグ・ホイヤーの現代的な魅力が見事に融合されています。

 シーファラーは、ミッドセンチュリーに生まれた伝説的な時計で、遊び心と陽の光に満ちた時計製造の時代を象徴しています。当時、時計は過酷な状況で試され、特定の目的のためにデザインされ、しっかりと使い込まれていました。シーファラーは、海、砂浜、そして太陽の情景を思い起こさせる時計です。

100m防水、80時間パワーリザーブ、直径42mm、ラグ幅22mm

アバクロンビー&フィッチ

世界一のスポーツ用品店

 1940年代後半から、ホイヤーはレーサー、パイロット、冒険家、そしてアウトドア愛好者のためにツールウォッチ、つまり特定の目的に特化したクロノグラフを製造することを使命としていました。これらの時計の一部は、アバクロンビー&フィッチを含む小売パートナー向けにホワイトラベルで提供されていました。約1世紀前、アバクロンビー&フィッチは自らを「世界一のスポーツ用品店」と謳い、テディ・ルーズベルト、アメリア・イアハート、アーネスト・ヘミングウェイといった著名なアウトドア愛好家たちを装備で支えていました。ニューヨークにある巨大な旗艦店には、かつて若き日のジャック・ホイヤーが担当していた時計部門があり、1940年代初頭、ホイヤーはこのニューヨークの小売店向けに、防水ケースに収められた高級なスリーレジスタークロノグラフの製造を開始しました。それはまさに冒険にふさわしい時計だったのです。

ソルナーとはどういう意味か?

「ソルナー」という名前は、「ソーラー(太陽)」と「ルナー(月)」を組み合わせたもので、ユーザーが太陽の時間、つまり一日の時間を知ることができるだけでなく、月の時間、つまり2週間にわたる潮の満ち引きの時間も把握できるようになっています。

 1947年か1948年頃、アバクロンビー&フィッチからホイヤーに対して、ジョン・オールデン・ナイトのソルナー理論を活用した時計デザイン依頼がありました。この理論は、太陽と月の位置に基づいて、魚や獲物が最も活動的になる時期を予測することができます。また、月が潮汐を支配しているように、この概念は海での潮の満ち引きの時期を予測するのにも役立ちます。ナイトは毎年、狩猟や釣りに最も適した日や時間を示す一連のチャートを発表していました。

[1954] タイド(潮汐)表示機構に関する特許申請

 当時のアバクロンビー&フィッチの社長であったウォルター・ヘインズは、この理論を活用したタイドインジケーターを備えた時計のデザインに関する特許を取得し、シャルル・エドゥアール・ホイヤーに手紙を書き、この新しいデザインの製造を依頼しました。

 ジャックの高校時代の物理教師の助けを借りて、ホイヤーは情報を正確に記録する複雑機構を開発することができました。それは、29.5日の月の周期のちょうど2倍の期間である59日ごとにゆっくりと回転する文字盤を備えたものでした。

 タイドインジケーターは、4時位置に追加されたプッシャーを簡単に操作することで、地元の潮汐表に合わせて更新することができました。最初のモデルは、控えめなクリーム色の文字盤と、6時位置に配置されたテクニカラーの太陽の文字盤を備え、これが日中に回転して満潮と干潮の時期を示すものでした。こうして、ソルナーが誕生します。

デザインの進化: 多目的クロノグラフの新時代

1949年: アバクロンビー&フィッチ ソルナー

1950年: アバクロンビー&フィッチ シーファラー Ref. 346

1968年: アバクロンビー&フィッチ シーファラー、Ref. 2446C

2024年: タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkee

 この新機能は予想通り、非常にニッチなものでした。しかし、発売後すぐに、ホイヤーが開発したデザインと技術は、アバクロンビーの依頼により、3つのレジスターを持つクロノグラフ機能と組み合わされました。通常9時位置にあるはずのランニングセコンドレジスターの代わりに、ホイヤーはソルナーのタイドダイヤルを搭載。クロノグラフと組み合わせることで、3時位置には青と白のレガッタタイマーが追加され、より多くの水上冒険に対応することができました。このタイドクロノグラフはアバクロンビー&フィッチによってシーファラーという名前で販売され、ホイヤーのマルチパーパスクロノグラフの新時代が幕を開けたのです。

[1950年頃]ヴィンテージ・ホイヤー ソルナーの広告

 約10年間、シーファラーの基本的な美学は大きく変わらずに保たれていました。しかし、ホイヤーのヴィンテージカタログのなかで、このブランドの変遷を最もよく示している時計はシーファラーかもしれません。他のアイコニックなモデルとは異なり、シーファラーは専用のケースが与えられることはありませんでした。次の20年間で、文字盤の色、ベゼル、ケースの形状やサイズが変化し、1960年代の終わりにはよりモダンでスポーティなスタイルにシフトしていきました。

 1968年、ホイヤーはオリジナルシーファラーの最終バージョンを製作。頑丈なオータヴィアのコンプレッサーケースを採用したシーファラーRef. 2446Cは、100mの防水性能を持ち、これまで以上に海にふさわしい時計となりました。文字盤はダークアンスラサイトグレーで覆われ、回転式の分ベゼルが追加され、タイミング機能がさらに強化されました。タイドインジケーターは、日中の満潮と干潮の時間を視覚的に示す二色の青色を採用。シーファラー Ref. 2446C は、シーファラーの最後のバージョンとなり、それが今日まで続いています。

過去と現在のタグ・ホイヤーの魅力すべて

 タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkeeは、私たちのお気に入りであるシーファラーのリファレンスを現代的で頑丈かつ魅力的に再解釈したモデルです。シーファラーには専用のケースが存在しなかったため、この限定版をオータヴィアスタイルのケースではなく、42mmのカレラ グラスボックスケースに収めました。このドーム型サファイアクリスタル風防は、ヴィンテージのプレキシガラスのプロファイルを再現しつつ、耐久性と透明度が大幅に向上しており、水上での使用において重要な要素となっています。

 オリジナルのカラースキームに忠実に、ブラックオパーリンの文字盤には、レガッタとタイドサブダイヤルにスカイブルーとロイヤルブルーの色合いがアクセントとして加えられています。カレラはベゼルがないケースであるため、オリジナルの美学を保つために、ブラックオパーリンの見返し内にベゼルを移動させました。

 よく見ると、シーフェアラーのロゴは6時位置のサブレジスターに移され、後期のリファレンスの特徴的なブロック体からインスピレーションを得たカレラのフォントが使用されています。後期のシーファラーRef.2446Cのフィーリングはそのままに、未来に目を向けるタグ・ホイヤーの精神を尊重し12時位置に現在のタグ・ホイヤーとカレラのロゴを配しました。そして、現行のカレラモデルから日付窓が取り除かれたことにお気づきでしょう。

 最後に、この時計にはブラックのテクスチャード・ラバーストラップが装着されており、海上での使用にも適しています。この時計は、まさにタグ・ホイヤーの過去と現在のすべてを体現しているのです。

ダイヤル
オリジナルのホイヤー シーファラー Ref.2446Cにインスパイアされたこのコラボレーションは、1968年のオリジナルのカラースキームとベゼルスケールを現代風にアップデートして維持しています。時計にはブラックオパーリンの文字盤が採用されており、内側の見返しには60秒スケールがあります。3つのサブレジスターはスカイブルー、シルバー、ホワイトの見事な組み合わせが特徴で、これはヴィンテージ後期のシーファラーを彷彿とさせます。9時位置にはタイドダイヤル、30分のヨットタイマーダイヤル(ヨットレースの5分間隔で分割)とランニングセコンドのサブダイヤルが配置されています。

 グラスボックスコンセプトの未来志向を反映し、12時位置には現代のタグ・ホイヤーとカレラのロゴが施されています。オリジナルへのオマージュとして、6時位置には新たにデザインされたシーファラーのロゴが。文字盤は、昼間は白く、夜間は緑に光るスーパールミノバを施した磨き上げられたスティール製インデックスと針で強調されています。

ケース
タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkeeは、繊細なサテン仕上げが施されたステンレススティール製の42mmのカレラ グラスボックスケースに収められています。ラグ幅は22mm、ラグからラグまでの長さは48.6mm、厚さは14.4mmです。クロノグラフのプッシャーはケースの右側に配置され、新たに「TIDE」プッシャーが左側に設けられています。

 すべての時計は100mの防水性を確保するために、水中での耐圧テストが実施されています。ケースバックには、このコラボレーションを記念して「TAG Heuer x Hodinkee」の刻印と、限定版の個別番号XXX/968が施されています。

機能
本作の機能として、タイドインジケーター、クロノグラフ、時、分、秒が含まれます。この時計は、日々の潮汐の時間帯や月の満ち欠けを把握するだけでなく、レガッタやその他のタイムイベントの計測にも使用できます。時刻(ソーラータイム)は、リューズを引き出して設定します。クロノグラフは、上部のプッシャーを押してスタートし、再度押して停止させます。クロノグラフ針(大秒針とサブダイヤルの分針)は、停止後に下部のプッシャーを操作することでゼロに戻ります。「TIDE」プッシャーは、9時位置にあるタイドインジケーターダイヤルの調整に使用されます。

ムーブメント
新たに登場した自社製のタイドインジケータークロノグラフ キャリバーTH20-13をご紹介します。このキャリバーは、アイコニックなホイヤー02の進化版であり、サファイアケースバックからその姿を眺めることができます。特徴として、垂直クラッチ、コラムホイール式クロノグラフ、双方向の自動巻き、新たに設計された盾形ローター、そして80時間のパワーリザーブを備えています。

ユーザーガイド:カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkeeの使い方

カレラ シーファラーは、日常的に一年中着用できるよう設計された、本格的なマルチパーパスクロノグラフです。

主な用途

 満潮と干潮の間隔は、どの場所でもおおよそ12時間24分となります。それに対応する干潮は、それぞれの満潮から約6時間後に訪れます。

なお、正確な時間に針を合わせるために、潮汐ダイヤル全体を複数回回転させる必要がある場合があります。


 シーファラーのタイドダイヤルは、満ち欠けを新月から半月、満月、そして再び新月へと表示するためにも使用できます。

 月の重力が潮汐に影響を与え、満潮と干潮のサイクルは月の満ち欠けと同じ29.5日の周期に従います。シーファラーの潮汐ダイヤルには、ふたつの「満潮」ポインターのうちひとつに三日月のマークが付いています。この「月ポインター」を満月の日の正午にセットすると、月が欠けていくのに伴って下降し、月が満ちていくのに合わせて上昇し、再び満月を正午の位置に表示します。

スポーツマンの選択

 タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ シーファラー × Hodinkeeは、日常的に一年中着用できるよう設計された、本格的マルチパーパスクロノグラフです。私たちは、世界で初めてこのシーファラーを着用する現代のスポーツマンの一人となり、専用の時間、すなわちルナタイムを楽しんでいただけることを願っています。

 1968年誕生のシーファラーを称えて、2024年限定版として968本を製作しました。これまでのふたつのタグ・ホイヤーとのコラボレーションと同様、125本はHodinkee Shop限定で販売され、残りはタグ・ホイヤーのブティックや世界中の小売店で販売されます。