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【日本発売決定】ゼニス クロノマスター オリジナル トリプルカレンダー HODINKEE エディション

ゼニスとHODINKEEとの最新コラボレーションは、モダンなトリプルカレンダームーブメントと4.5億年の歴史を持つ隕石を特徴とするモデルだ。

美しき対比
控えめなデザインながらも、素材の選定は力強く、このタイムピースは過去と現在、古きと新しきが見事に融合した。

時を捉える
ゼニスとの最新コラボレーションモデルには、非常に高精度なエル・プリメロ キャリバー3610のトリプルカレンダー ムーブメントが搭載され、4.5億年の歴史を持つギベオン隕石から作られたサブダイヤルが特徴。

 クロノマスター オリジナル トリプルカレンダー HODINKEE エディションは、1970年に誕生したオリジナルエル・プリメロに存在していたプロトタイプの珍しいバージョンに敬意を表しています。プロトタイプではA386にトリプルカレンダーとムーンフェイズモジュールを加えたムーブメントを備えてわずか25本のみ生産。その後、ゼニスによるコンプリートカレンダームーブメント3019 PHFの計画は中止され、商業生産には至りませんでした――今年までは。

 ゼニスは、他に類を見ないブランドとして過去・現在・未来を見事に融合することができます。この「ゼニス クロノマスター オリジナル トリプルカレンダー リミテッドエディション フォー Hodinkee」は、エル・プリメロの遺産とクロノマスター オリジナルの驚異的な精度を讃えています。


現代的で実用性を備えたクロノグラフ

 この時計は、エル・プリメロのオリジナルデザインが持つ力強さと多用途性を見事に引き継ぎつつ、モダンで精巧に仕上げられた実用的なクロノグラフを実現。直径38mm、厚さ14mmのステンレススティールケースに、ヴィンテージのエル・プリメロ(例えばA386)に使用されていたアクリル風防を思わせるサファイア製の風防が組み合わされています。

 この時計の最大の特徴のひとつは、トリプルカレンダー機能を搭載しながらも、洗練された外観を維持している点。これは、曜日と月表示をクロノグラフのサブダイヤル上部に巧みに配置し、4時30分位置にはダイヤルと色調を合わせた日付表示を収めることで実現されています。

 現在のコレクションに見られるブルーディスクとゴールドプレートのインデックスとは異なり、このモデルは特別に製作されたブラックムーンフェイズディスクとロジウムプレートのインデックスを採用し、モノクロのカラースキームを維持しています。また、通常はゴールドプレートのクロノグラフ針も、このモデルではホワイトに変更されており、クラシックなデザインの中で現代的なひねりを加えています。

トリプルカレンダー

トリプルカレンダーとムーンフェイズの複雑機構の追加により、このクロノマスター オリジナルは、ゼニスとのコラボレーションの中でも最も魅力に溢れたモデルとなりました。

ムーブメント

 まず、この時計はトリプルカレンダー、またの名をコンプリートカレンダーと呼ばれる機構を搭載。このトリプルカレンダーは、シンプルなフルカレンダームーブメントにムーンフェイズ機能が追加されています。どの瞬間でも、曜日、日付、月、そして現在の月齢を簡単に確認ができ、必要であればクロノグラフの秒針が10秒ごとに文字盤を一周、つまり1分間に6回転することで、ゼニスの象徴である10分の1秒クロノグラフを体感できます。これほどの機能を備えながらも、このムーブメントのパワーリザーブは60時間と非常に優秀です。

 裏蓋からクリアに視認できるこのムーブメントの最大の進化はその内部に。2024年初頭に発表されたゼニスの新しいエル・プリメロ キャリバー3610は、既存のエル・プリメロ3600に強化されたカレンダームーブメントを追加したものです。オリジナルのエル・プリメロと同様ハイビートとクロノグラフのコラムホイール設計を維持しながらも、現代の技術的な改良が施され、滑らかな動作と高い信頼性を実現しています。

コンプリートカレンダー
文字盤の裏側には、曜日、日付、月を表示するディスクと、ムーンフェイズディスクを配置。

エル・プリメロ キャリバー3610
ゼニスの堅牢なムーブメントは、コンプリートカレンダー機能を追加しつつ、エル・プリメロ特有の10分の1秒クロノグラフの動作を担保。

スペック
メテオライト

 HODINKEEとゼニスは、素材をテストする際に、過去――そう、遥か昔――に目を向けました。本機の3つのサブダイヤルには、スライスされたギベオン隕石が使用されています。この隕石は、約4.5億年前に火星と木星の間に位置する小惑星の溶融した核内で形成され、およそ3万年前に地球の大気圏に突入し、現在のナミビアに破片が降り注いだと考えられています。

 ゼニスは、長年のパートナーである文字盤サプライヤーと協力して、この特別なダイヤルを調達・製作しています。スライスされた隕石の破片はその後CNC旋盤で精密にカットされて形を整えられます。各ピースは手作業で磨き上げられ、真鍮製のベースダイヤルと均一に仕上げられた後、インデックスやペイントが施されます。

     ご想像通り、隕石は扱いが難しい素材。6時位置のサブダイヤルにはムーンフェイズの開口部があり、この部分は特に破損しやすいのです。製造過程での不良率は約20〜30%に達し、この複雑な素材から3つの完璧で小さなサブダイヤルを作り上げるために必要な技術と手仕上げの技量が垣間見えます。

ウィッドマンシュテッテン構造
ギベオン隕石には「ウィッドマンシュテッテン構造」と呼ばれる結晶化パターンが見られ、隕石の断面には独特のラインが刻まれています。この特有のパターンは、太陽系が形成された当初、溶融状態から極めてゆっくりと冷却された惑星体にのみ見られるものです。これは、約45億年前に太陽系が生まれた起源と、そこに込められた長い時間の営みを想起させる証といえるでしょう。

それぞれのサブダイヤルは唯一無二
隕石のスライスには、それぞれ独自の結晶構造が宿っており、同じサブダイヤルも、同じ時計もふたつと存在しません。