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やりました! 歴史上最も奇妙な年の1つが(ついに)終わり、私たちは真新しい年の輝きに包まれています! ここHODINKEEでは、2021年に向けて大きな一歩を踏み出したいと思っていますが、今年のスタートを切るには、新年の抱負それも時計についてをお話するのが良い方法以上に良いものはないのでは無いかと考えました。
昨年、我々は同様のことを行いました。程度の差はあれ、成功したのではないかと思います。編集者にとって今年は何が待ち受けているのか、また2020年の目標に対してどのように行動したのか、ぜひお読みください。
スティーブン・プルビレント: 思いがけない発見を楽しむ
昨年、僕はモノそのものよりも、時計の持つ情緒的な内容や物語に焦点を当てることを誓いました。その点ではかなりまともな仕事をしてきましたし、2021年もそれを維持していくつもりです。しかし、ここでちょっとした工夫を加えたいと思います。僕は自身のコレクションの中で多くの有名ブランドの時計を持つことができ、非常に幸運に恵まれています。ロレックス、IWC、グランドセイコーなどなど。これからの一年、僕はもう少し遠くに目を向けたいと思っています。珍しいもの、秘伝的な時計を追い求めたいと思うのです。趣味としての時計の醍醐味の一つは、常に学ぶべきこと、発見するべきことが沢山あるということですが、2021年はもう少し深く掘り下げて、思いがけない発見を楽しみたいと思っています。それは、新しいブランドかもしれないし、知らない時計メーカーかもしれないし、自分が既に知っていると思っているブランドの一風変わった作品かもしれない。僕のコレクションに作品を加えることを意味することもあれば、皆さんのためにストーリーを書くことを意味することもあるかもしれません。いずれにしても、僕は一緒にこの旅を続けることにワクワクしています。
関口 優: 自分と時計との距離を縮める
2019年11月にHODINKEE Japanがローンチし、2020年12月にはコロナ禍にも関わらずHODINKEE マガジン Japan Editionを創刊することができた。この1年あまりの間、これまでにないほど無我夢中でこの上なく楽しいミッションに打ち込んできた。順風満帆とはいかなかったかもしれないが、日本の時計業界に一石を投じ、少しでも時計好きの皆さんのためになるよう働きができていたらと思う。
HODINKEEは時計にまつわるストーリーを重要視するメディアで、1つの記事には基本的に1本の時計しか登場せず、そこにかかる時間も膨大だ。そんな中、この仕事にのめり込むあまりに時計との距離感が微妙に変わってきていることに戸惑ってもいた。記事執筆のために多くの時計を手に取らなければならないが、深く書くためには時間もかかる。自然、より自分好みの時計であろうとそこだけに時間を割くわけにいかなかったのだ。2021年は、これを反省し、好きな時計にはたっぷりと時間を用意して向き合ってみようと思う。偏ってもかまわない(チームのマサや佐藤さん、HODINKEE USのメンバーが補完してくれる)、僕自身が好きと言える時計を、より主観を交えてお伝えしていきたい。単純に、人がイイと言っているものは、その熱意に応じて魅力的に見えるから!
カーラ・バレット: 時間―どのように過ごすか
まず最初に、私は去年の抱負、目標を守ることができなかったことをお伝えします(異論は認めないわ、今年はおかしな年だったのだから)。2020年は私に多くのことを教えてくれた。パンの作り方、計画がうまくいかないときの代替案の作り方、じっとしている方法、誰かに対して本当に感謝する方法、時間を大切にする方法。私は昨年、家族や愛する人たちと(時には狭い場所で)、いつも大切にしているありふれた思い出を作りながら、無限の日々を過ごしている自分に気づいた。去年もその前の年も、旅行と仕事に追われて、家族や愛する人、そして自分自身のために時間を割くことができなかった。そこで、2021年の私の決意は、時計とは関係なく、時計が表現するもの、時間の価値とは何か、ということに決めた。この荒々しい一年が終わり、パンデミックが遠ざかっていくとき、私たちにとって最も貴重なもの、時間とその時間を共に過ごす人を大切にし続けたいと願っている。
ジャック・フォースター: 面白くないことも面白く
パンデミックが流行した年に多くのことが起こるのは皮肉なもので、2020年に向けての私の決意は、この趣味でもっと色々と楽しもうというものだったのだが、すぐにオフィスからは隔離され、達成するのが難しくなってしまった。
これは2020年が「楽しみのない年」だったという意味ではなく、時計学的に言えば「楽しみのない年」という意味なのだが、この数ヵ月間ずっと自宅で仕事をしてきた私は、快楽主義よりも感謝の気持ちに傾倒しているように思う。このような基本に立ち返った視点から、2021年に向けての私の決意をお伝えしたい。2020年には、不安から生まれた落ち着きのなさで、次々と時計を着けかえてみたのだが、2021年はもっと穏やかで乱暴でない時計との関係に戻りたいと思っている。とはいえ、Apple Watchとの両手首巻きをやめるつもりはないのだが(ニュースを読むたびに心拍数が急上昇するのを見るのは実に楽しいものだ)。
ジョン・ビューズ: 所有する時計を全部着ける!
昨年、私は私の時計の多くを着用することを決意した。所有する内の2本のGMT(グランドセイコーとロレックス)とチューダー ブラックベイ フィフティ-エイトを行ったり来たりするのを切り替えて、かなり良い形でスタートした。これらの時計は、私がずっと所有し続けようと思っている3本だ。3月に記事「ロレックス GMTマスター 歴代モデル〜65年の歴史の中から珠玉の30本超を徹底解説」を書くことに落ち着くと、私は自分のコレクションの中の関連する時計、もちろんバットマンにチャンネルを合わせる必要があった。その後、コロナウィルスが登場し、Tシャツとショートパンツが私のWFHワードローブを支配するようになった。その間もバットマンは多くの時間を私と共に過ごした。もう少し頻繁に着たいと思っていたドレッシーなモデルは、ちょっと出番が減ったのだ。スポーツコートを最後に着たのがいつ頃だったのかも思い出せない。12月も下旬になった。ワクチンが届けられ、2021年には元に戻るんじゃないかと思っている。私の誓いは、一年前からの決意を新たにして、ドレスウォッチも含めて、もっと定期的に時計を楽しむこと。しかし、ここで重要なことがある。もしそうでなければ、私は身に着けていない時計のために新たなオーナーを探すことを決意したのだ。金庫に入っているだけで満足感を得られる人もいるが、私はそういう人ではないのだ。
和田 将治: 小さなコト・モノに焦点を当てる
IT業界、そしてブログの世界を飛び出して、完全に時計業界に入り込んだ僕は、様々なブランドと関わりをもつようになりました。コロナによって大規模な展示会がキャンセルされたりもしましたが、数多くの新作を手にとって見る機会を得ることができました。それらについて書いていく中で僕は、新興ブランドやマイクロブランドといったより小さなブランドたちが数多く存在し、活躍していることに気づきました。ローラン・フェリエ、NAOYA HIDA & Co.やミン、バルチックをはじめとするブランドたちは、明らかにメジャーブランドたちとは違った面白さがあります。2021年はこうしたブランドやこれらを手掛ける人物たちにも注目してみたいと思っています。
コール・ペニントン: 本格的にストーリーにフォーカスする
HODINKEEに来てちょうど2年目になるが、僕はもう新人じゃなくなったということ(ちなみにダニーは“新人”だけど本当に凄いと思っている)。この業界については想像以上に多くのことを学ぶことができたし、信じられないほど感謝している。
今まで私に投資してくれたものを返す時が来たのだ。 私が書いていて楽しいと思うのは、別の世界を覗くための装置として時計を使用するもの。時に時計は、それ自体は物語の中で最も興味深いものではなく、その人の信じられないような人生を垣間見たり、それを幻想的なストーリーに凝縮するためのチケットとしての役割を果たす。ブレット・ギリアム氏(テクニカルダイバー)、カラン少佐、レスリー・スコット氏、鳥居哲也博士の物語は、2020年の私のお気に入りのいくつかだ。時計は、私が自分の冒険のストーリーを書くことさえ許してくれた。私の2020年の決意は、時計をコンパクトにして、より少ない数の時計でより多くの思い出を作ることだった。私はそれを実行した。今では、昨年のこの時点で所有していた時計ほど多くの時計を持っていない。2021年の決意は、人にまつわる物語についてもっと取り上げ、時計というレンズを通してその人の思い出を捉えることにもっと力を入れることだ。
ダニー・ミルトン: 過小評価されているものを楽しむ
今年はHODINKEEに参加した最初の年だった。まず第一に、WFHが始まる前の4日間、ずっとHODINKEE本社にいた。確かに火の中に投げ込まれるような訓練だったが、最後の一秒一秒まで楽しみ、本当に楽しかった。私が最も誇りに思っているのは、記事「ロレックス エクスプローラー Ref.14270について知っておくべき全てのこと」を書くことができたことだ。これは、私が時計界の隠れた宝石と考えていたものに光を当てる機会となった。今年の私の決意は二つ。一つは、自分のエクスプローラーをもっと頻繁に身に着けて(基本的には、この時計だけが必要になるような気がする)、新しい思い出を作っていきたいと思っている。二つめは、他の過小評価されている時計についてもっと記事を書きたいということ。これらの時計は、私たちの多くが愛している時計であり、彼らに相応しい愛を示したいと思っているのである。
佐藤 杏輔: 思わず時計が買いたくなる読み応えのある記事をもっと!
HODINKEE Japanに参加して、今日で半年が経った。紙中心の世界からデジタル中心の世界に身を置くことになり、当初はスピード感に面食らって不安を覚えたものだが、素晴らしいメンバーとの出会いが充実した日々、期待に満ちた日々に変えてくれた。そうした日々は、HODINKEEをたくさんの人に知って欲しい、“時計って楽しい”と感じてもらえる魅力的な情報、記事をもっと多くの人に届けたいという思いの原動力になった。
とはいえ、2020年を振り返ると新しい日常に慣れることへのウェイトが大きく、Hands-OnやIn-Depthといった、より読者の方に楽しんでもらえそうな読み応えのある記事を手がけることが思ったほどできなかったように思う。今年は“思わず時計が買いたくなる読み応えのある記事をもっと!”が目標だ。そして、より多くの方に記事を届けるためにもSNSで積極的に発信して、読者のみなさんに自分という人間を知ってもらわないといけないなぁと感じている。それに写真ももっと上手くなりたい! あぁ、やっぱり早くカメラを購入しないとかな…。
ジェームズ・ステイシー: ゴールデン・ボーイであり続ける
僕は2020年の決意をすっかり忘れてしまっていたのだが、同僚のコールは、僕が偶然にも忘れていた約束を果たしてから1日も経たないうちに、昨年の投稿を参考にしてくれた。僕のように昨年の抱負がうろ覚えな人もいるだろうが、僕の2020年の目標は、ゴールドウォッチの世界をもっと深く掘り下げることだった。金無垢の時計の中では決して重厚なものではないが、この素敵な古いクロノグラフは、旧友からの気前の良い申し出によって手頃な価格で手に入れられた。主催するポッドキャスト「The Grey NATO」のエピソード126で、クロノグラフを使った際の時計の不快感について語った後、この素敵なミッドセンチュリーの(しかもしっかりとゴールドの)クロノグラフを手に入れて、一石二鳥となって感激したのだ。