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2年前、グランドセイコーはWatches & Wondersで華々しく出展を果たした。グランドセイコーは、Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨンによって初の本格的な機械式複雑機構をデビューさせ、その出展をとりわけ意義深いものにした。この時計はショーに旋風を巻き起こし、それを一目見ようとチーム全員がGSブースに駆けつけたことを鮮明に覚えている。何年もかけて開発され、ケースに収められていないトゥールビヨンやクレドールの複雑機構を経て、我々の多くが何らかの形で実現することを予感していたものが、ついに実現したのだった。その裏話を知りたければ、2022年のショーで発表された初代Kodoのハンズオン記事をお読みいただきたい。言うまでもなく、その完成度の高さに加え、機械的な卓越性は皆を圧倒した。
この時計はGPHGでクロノメトリー賞を受賞した。それから2年後、グランドセイコーはKodoの新たなモデルを発表した。要するに同じ時計なのだが、最初のものが夜のスピリットを呼び起こしたのに対し、この時計はデイライト(=夜明けの光)を意味するもので、ケース素材からストラップに至るまで、それを見ることができる。
Kodoの新しさに触れる前に、この時計が基本的に何をする時計なのかを理解することが重要だ。グランドセイコーは、常に細部にこだわり、完成度、実用性、問題解決に目を向けた時計作りを目指してきた。我々は仕上げの技術を知り、文字盤の仕事を知り、スプリングドライブを知っている。Kodoが発表された2022年当時、GSにはまだ機械式クロノグラフがなかった。それが昨年のテンタグラフで変わった。しかし、Kodoはルモントワールのコンスタントフォース機構を搭載している。これはゼンマイと脱進機のあいだにある中間動力源で、ゼンマイがほどけるにつれてトルクが大きく変わってしまう問題を解決するものだ。
これは、時計のパワーリザーブの最初や最後において、動力が多すぎたり少なすぎたりしないようにするためだ。主ゼンマイにルモントワールを巻き上げるのに十分な力がある限り、脱進機に一定の動力を供給し続ける。これとトゥールビヨンが組み合わさることで、エネルギーと姿勢のばらつきの両方に対応できるというわけである。問題解決だ。
しかしもちろん、グランドセイコーは2022年にこの問題を解決していたわけだ。つまり、本日の発表は、この新しいSLGT005によってKodoのラインナップをさらに充実させるということだ。ケースはプラチナ950(インナーケース)と硬質チタン(アウターケース)製で、ムーブメントは前述のように明るさを感じさせるダークなオリジナルモデルとは異なり、シルバーを基調としている。各部品は、やはり手作業で磨き上げられている。
グランドセイコー初の試みとして、夜明けをイメージしたブルーサファイアが受け石に使用されている。ムーブメントは約340個の部品で構成され、そのうち140個がコンスタントフォースとトゥールビヨンのキャリッジに使用されている。
オリジナルのKodoとのもうひとつの違いは、このモデル専用の白いストラップである。耐久性の高い素材に、かつて武士の甲冑に用いられた伝統的な加工を施したホワイトレザーが使用されている。もちろん、このストラップに使われている白色は、Kodoのために白漆を使って特別に作られたものである。さらに、チャコールグレーのストラップも付属する。
Kodoはアトリエ銀座の時計職人による特別なチームによって製作され、ケースバックにはそのことを示すエングレーヴィングが施されている。この新作は20本限定で、2024年12月に発売される予定である。
基本情報
ブランド: グランドセイコー(Grand Seiko)
モデル名: Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン(Kodo Constant-Force Tourbillon)
型番: SLGT005
直径: 43.8mm
厚さ: 12.9mm
ケース素材: プラチナ950とチタン
文字盤色: オープンワーク
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ホワイトレザーとチャコールグレーのレザーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.9ST1
機能: 時、分、秒、コンスタントフォース機構
パワーリザーブ: 72時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 4Hz
石数: 44
価格 & 発売時期
価格: 4950万円(税込)
発売時期: 2024年12月
限定: あり、20本
詳細はグランドセイコー公式サイトへ。