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ファーラン・マリ ファンの投票で新作時計のデザインが決まるコミュニティ・デザイン・ラボを開設

ブランドは、コミュニティが提案するあらゆるデザインの挑戦に応じる。それは十分な票が集まればの話であり、そして今、あなたもその投票に参加できる。

彼らが成し遂げたことを考えると、ファーラン・マリがまだわずか4年の歴史しか持たないというのは信じがたい。GPHGでの受賞、Only Watchのために製作した世界最もシンプルなパーペチュアルカレンダー、さらに3つの異なるコレクションと価格帯で展開される十数種類のクリエイティブなリリースなど...ブランドには称賛すべき点が多くある。しかし彼ら自身も認めるように、コミュニティの存在なしにはここまで来ることはできなかった。だからこそチームはコミュニティ・デザイン・ラボ(Community Design Lab)を立ち上げ、2026年に発表する新作の方向性を決めるために、ファンの意見を取り入れることにしたのだ。

Furlan Marri Community Design Lab

ファーラン・マリの共同創業者、アンドレア・ファーラン(Andrea Furlan)氏とハマド・アル・マリ(Hamad Al Marri)氏

 アイデアはシンプルだ。誰でも専用のリンクからアクセスし、ケース形状やサイズ、素材、インデックス、カラー、コンプリケーションに至るまで、自分の好みのデザイン要素に投票できる。2025年中、ブランドは複数回の投票ラウンドを実施し、選択肢を絞り込んでいく。

 各投票ラウンドの終了後、参加者のなかから5名が選ばれ、ファーラン・マリのギフトやアクセサリーが贈られる。また彼らの成長を支えてきたコミュニティへの感謝として、Kickstarter時代からブランドを支えてくれたファンへの特典として、投票に参加したすべての人に、2026年に製作される最終モデルの購入時に適用できるディスカウントが提供される。

Furlan Marri Community Design Lab

 同様のアイデアを採用し、実際に製品化までこぎつけたブランドはいくつかあるが、その多くは完成してから初めて知ることがほとんどだった。しかしファーラン・マリの大ファンである自分にとって、今回のプロジェクトは見逃せなかった。ただ単に自分の好みに投票して、選択肢を自分に有利に操作するだけでなく、この機会をみんなにも共有したいと思ったのだ。もし35mmのタンタル製トノーケースにブレゲ数字をあしらったドレスウォッチが欲しいなら、今すぐ投票できる。ゴールドケースのディスコ・ヴォランテが欲しいならそれも選択肢にある。数十ものカテゴリーとオプションが用意されているこのプロジェクトが、最終的にどんなデザインにたどり着くのか本当に楽しみだ。

 ジュネーブに行くたびにアンドレア・ファーラン氏と会う機会を作ろうとするのだが、彼はいつも寛大にブランド進行中のプロジェクトを見せてくれる。そのアイデアはどれもエキサイティングで創造性にあふれており、正直なところチームだけで進めたほうがグループプロジェクトよりも優れたものが生まれるのではないかと疑ってしまうほどだ。よく言われるように、“ラクダとは、委員会がデザインした馬である(多くの人が関わると元々のアイデアが複雑化してしまう)”、もしくは、それはポンティアック・アズテック(Pontiac Aztec、史上最もダサい車種のひとつとして有名になったクルマ)のことかもしれない。しかし、それは少し不公平かもしれない。というのもファーラン・マリの急成長を支えたのは、まさに初期のコミュニティのサポートだったのだから。ブランドのローンチからわずか6カ月でGPHGを受賞するという快挙は、その支えがあったからこそ実現したのだ。

Furlan Marri Chronograph

ファーラン・マリ最初の機械式クロノグラフは、ある意味で今回のプロジェクトのようなものだ。本作においては、アウロ・モンタナーリ(Auro Montanari)氏やRevolutionの意見を取り入れてつくられた。

 「私たちはKickstarterからスタートし、今ここまで来られたのはコミュニティのおかげです」とアンドレア・ファーラン氏は語る。「私たちのコアな顧客層を代表する、多くの人々の意見を反映させたいと考えています。そのため、フィードバックを通じて顧客(そして市場)が求めるものを形にし、将来のプロジェクトを構築していきたいのです。アメリカ人、中東の人々、ヨーロッパの人々、その他の地域の人々がそれぞれ何を求めているのかを知るのはきわめて興味深いことであり、今後のブランドの方向性を決める上でも役立つでしょう。現在のところ投票者の大半はアメリカ人ですが、それによってアメリカ市場について多くの知見を得ることができました」

 「将来的には3Dプリンターでケースを作成したり、ダイヤルやインデックスのデザインを実際の形として見せることで、人々がリアルなデザインを確認できるようにし、フィードバックを得たいと考えています。過去には採用したいと思ったカラーがあったものの、コミュニティの意見は異なっていたこともありました。すでにケースの形状などについては、予想外の結果が出てきています」

Furlan Marri Community Project

 チームによると、初期の投票結果を見る限りコミュニティは38mmから39mmのクラシックなスタイルを好む傾向にあるようだ(実は自分もそのサイズに投票した)。カテゴリーによっては、いくつかの選択肢を選ぶことも可能で、今年を通じてコミュニティがどの方向に向かうのかを見守ることになる。そして最終結果が出たら、間違いなく最初に報じるひとりになるつもりだ。

 コミュニティ・デザイン・ラボで投票したい場合は、ファーラン・マリの投票ページを訪れて欲しい。さらに彼らの製品について詳しく知りたい場合は公式サイトをチェック。