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モントレー・カー・ウィークへようこそ。これは毎年8月にカーメル・モントレー地区で開催されるイベントである。自動車業界が各社集結し、日曜日に開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスに向けた一連のショーやイベント、新作発表が行われる。この週末、僕はロレックスとともに週の後半に行われた主要なイベントに参加した。名高いスイスブランドであるロレックスはいくつかのイベントを長年にわたってサポートしており、僕が現地で過ごした4日間では素晴らしいクルマに囲まれながら、道中ロレックスのスポッティングも延々と続いた。
今回のPhoto Reportは、僕と一緒に週のなかで特に注目を集めた4つの主要イベントを巡りながら、カー・ウィークがなぜ世界有数の自動車イベントであるかを詳しく紹介しよう。ツール・デレガンスからラグナセカでのヴィンテージレース、そして日曜日のメインイベントでベスト・オブ・ショー受賞者に贈られる特別なロレックスまで、クルマ好きはもちろん少しでもクルマに興味があるなら、この体験はまさに特別なものとなるだろう。
あらかじめお伝えしておくと、かなりの量の画像が続くためスクロールする指の準備をしてから読み進めたほうがいいかもしれない。
1日目: ペブルビーチ・ツール・デレガンス
僕がカー・ウィークに参加するのは今回で3度目だが、ペブルビーチ・ツール・デレガンスは初めての体験だった。今年はこのツアーから冒険が始まる。これは日曜日のコンクールで展示される150台以上のクルマを間近で見られる、一般向けのイベントだ。駐車スペースを見つけた人たちは、ドーナツを片手にツアーがスタートする前にさまざまなクルマを見て回ることができる。ツアーは主にハイウェイ1号線を南下してビッグサー(太平洋沿岸に位置する自然景観を誇る地域)まで走り、その後ペブルビーチのロッジまで戻る、全長70マイル(約112km)のクルージングだ。
もしクルマを見たい、特に動いている姿を見たいなら、ツールは無料で見られる唯一の手ごろな選択肢と言える。ロレックスは2007年から同ツアーのメインパートナーを務めていて、このイベントは決して小規模なものではない。17マイル・ドライブ(モントレー半島にある有名な観光道路)からハイウェイ1号線に至るまで沿道には観客やカメラマンが並び、そしてもちろん素晴らしいクルマがたくさん登場する。
僕はカメラを持って、しばらくクルマの列を見て回ったあと、1940年製のダリンボディを持つパッカードに同乗する機会を得た。このクルマは初のダリンボディを採用したパッカードであり、その滑らかな走行性能とオープントップのデザインは、ツアーやクルマ、そして素晴らしい景色を楽しむのにぴったりだった。
2日目: ザ・クエール(ア・モータースポーツ・ギャザリング)
日焼けと戦いながら、僕の金曜日はひとつのイベントに集中していた。それがザ・クエールだ。冗談めかして“カー・ウィークのカタリナ・ワイン・ミキサー”と呼ばれることもあるこのイベントは、ガーデンパーティと本格的なカーショーが融合したようなものだ。食事や飲み物、ブランド主導の新製品発表があり、キャロル・シェルビー(Carroll Shelby)が運転したMG(モーリス・ガレージズ)から現代のハイパーカー、レストモッド、ブティックブランドのクルマ、さらにはターボ誕生50周年を記念して911ターボの膨大なコレクションを展示したポルシェのような大手メーカーの展示まで、たくさんのクルマが並んでいた。
このイベントは、共同創設者であるゴードン・マッコール(Gordon McCall)氏指揮のもと、クエイル・ロッジ&ゴルフクラブにて1日の大半を費やして開催される。ショーはもともと2003年にスタートし、ロレックスは2005年から同イベントに関わっている。今年のプログラムには、特別なゲストとして伝説的レーサーのハーレイ・ヘイウッド(Hurley Haywood、Talking Watchesにもゲスト出演してくれた)氏や、2009年のF1チャンピオンであるジェンソン・バトン(Jenson Button)氏といった名前もリストに含まれていた。
晴天に恵まれ、光り輝くクルマが並ぶ終始豪華な雰囲気が漂うこのイベントでは、美しいクルマの数々に加え、ロレックスも豊富に見られた(なかにはよく見かけるモデルもあれば、珍しいものもある)。
3日目: ロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオン
モントレー・カー・ウィークで僕が参加した最後の前日にあたるメインイベントは、土曜日のロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオンだった。このイベントは数日にわたって開催され、多種多様なレーシングカーと熱意あふれるドライバーたちがウェザーテック・レースウェイ ラグナセカ(レーストラック)に集まるが、特に土曜日が大きな盛り上がりを見せる日だ。そして、まだ気づいていない人のために言うと、ロレックスは同イベントのタイトルスポンサーであり、ジェンソン・バトン氏はかつてのF1チャンピオンであるファン・マヌエル・ファンジオ(Juan Manuel Fangio)氏が所有していた美しい1952年製ジャガー Cタイプでレースに参戦していた。
4つのメインイベントに参加したなか、ラグナセカで過ごしたこの晴れ渡った土曜日が僕にとってのハイライトだ。場内はほぼ自由に歩き回れるようになっており、即席のピットをとおり過ぎるとレースカーが整備されている様子を間近で見られる。ホットドッグを片手にターン3を滑りながら走るクルマを観戦したり、丘を登ってラグナセカの伝説的なターン8“コークスクリュー”で、急勾配を巧みに走り抜けるクルマを眺めることもできる。コークスクリューは、新参者にとっては計り知れないほどの急坂であり攻略が難しいことで知られている。
このレースでは、引退した愛すべきレーシングカーたちが久しぶりにコースに戻り、貴重なラップやホイール・トゥ・ホイール(クルマ同士が接近して競り合う様子)のレースを繰り広げる。僕たちは午後、コークスクリューの頂上でハーレイ・ヘイウッド氏と一緒に1981年から1991年のマシンが参加するハーレイ・ヘイウッド・トロフィーシリーズを観戦する機会を得た。このシリーズはグループC、GTO、トランザムを含む複数のカテゴリーにまたがっている。個人的ハイライトは、圧倒的にかっこいいグループCのマツダ 767Bを見ることができた瞬間だ。グランツーリスモ世代として、このグリーンとオレンジのリバリー(塗装)がコークスクリューを駆け抜ける姿を目の当たりにする感動は、言葉では表しきれないほどだった。
4日目: ペブルビーチ・コンクール・デレガンス
メインイベントであるペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、1950年にペブルビーチ・ロードレースのサイドイベントとして初めて開催された。今年で73回目を迎え、ロレックスは1997年からパートナーを務めている。今年も世界中から200台以上のクルマが集まり、特定のクラスごとに競うだけでなく名誉ある“ベスト・オブ・ショー”賞を目指して競い合った。
今年のベスト・オブ・ショー受賞者には、特別仕様のロレックス パーペチュアル 1908が贈られた。このモデルはYG製で、ロレックスグリーンのライニングが施されたブラウンのレザーストラップに、デプロワイヤントバックルにイベントロゴと“Best in Show 2024”の文字が刻まれている。1908のモデルにはシースルーバックが採用されているため、ロレックスはエングレーブを工夫する必要があった。そして本モデルは毎年開催されるこのイベントの雰囲気と見事にマッチしている。
僕は前の晩、少し早めに寝て“ドーンパトロール”に参加するための準備をした。このイベントでは、早朝に参加者が集まり、クルマがペブルビーチの芝生に運ばれて並べられる様子を特別に見られる。僕は残念ながら帽子を手に入れるほど早くも運もなかったが、クルマが芝生に乗り入れ、その日のショーのためにゆっくりと配置される光景は見ていて本当に感動的だった。
ベスト・イン・ショー賞は、ツーク(スイス)を拠点とするザ・パール・コレクション(The Pearl Collection,)の一部である、見事なまでに未修復の1934年製ブガッティ タイプ59 スポーツに贈られた(詳細は最後に紹介)。