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Photographs by Cedric Diradourian
8月下旬のある夜。骨董通り沿いにあるハーマンミラーストア 青山でこの日行われたのは、アメリカの著明な家具メーカーであるハーマンミラーとHODINKEE Japanがコラボレートした特別なイベントだ。ハーマンミラーの全面的な協力のもと、現在発売中の最新号『HODINKEE Japan HODINKEE Magazine Japan Edition, Volume 8』にて掲載したチャールズ&レイ・イームズ夫妻によるデザインプロダクトにフォーカスした特集記事が縁となり、ハーマンミラーストアを会場に、HODINKEE読者を招いたイベントが実現した。
イームズのアイコニックチェアの魅力に直に触れる貴重な一夜
2時間ほどの短い時間ではあったものの、特別な夜にふさわしくコンテンツは充実。『デザインの現在 コンテンポラリーデザイン・インタビューズ』の著書にして、デザイン専門誌『llmm(アイエルエムエム)』のエディターとしても活躍されているデザインジャーナリスト・土田貴宏氏をスペシャルスピーカーに迎えたトークセッションでは、ハーマンミラーストア 青山店長の髙田佳祐氏、そしてHODINKEE Japan編集長・関口 優を交えて、改めてチャールズ&レイ・イームズ夫妻がデザイン史において高く評価される理由を分かりやすく解説したほか、同夫妻が手がけたことで世界的に知られているシェルチェアやラウンジチェア&オットマン、アルミナムグループなどの名作がなぜ評価されているかなど、より深掘りした内容を交えながらイームズのデザインプロダクトの魅力にフォーカスした。
名作チェアをいくつも残しているイームズ夫妻だが、実はその技術的な礎となったものとして知られているのが、レッグスプリント(負傷兵の治療に使われる医療用固定具)だ。
イームズ夫妻が第2次世界大戦中にデザインしたレッグスプリントは、プライウッド(成型合板)を使用したのが特徴だった。プライウッドならではの柔軟性と耐久性を生すことで、軽量で強度がありつつも従来の金属製スプリントと比べて脚の形にフィットしやすくなり、快適な装着感が得られたそうだ。
人の脚の形に沿う人体工学に基づいたデザインであったことも注目すべきところだが、このレッグスプリントの開発経験が、のちにイームズ夫妻が手がけるデザイン、特にチェアのデザインに大きな影響を与えた。彼らのデザイン哲学は機能性と美しさを融合させるものだが、このレッグスプリントがその基礎を築いたとも言え、イームズ夫妻を語る上で欠かすことのできない重要な要素として知られている。
イベントでは、なんとこのレッグスプリントのデッドストック品が展示(イベント参加者は、当日実際に触ることもできた)され、まさにこの夜ならではの貴重な機会となった。
トークセッション終了後はイベント恒例のソーシャライズタイム。普段は店頭でも見ることができない生地のサンプルが本イベントのために用意され、ラウンジチェアなどのアイコンプロダクトを自分好みのスタイルで素材や色などをセレクトできるカスタムオーダーの案内も実施された。展示されているチェアで実際の座り心地を確かめたうえで、熱心にカスタムオーダーの相談をする参加者の姿も見られた。
もちろん、本イベントでも参加してくれた読者の皆さんのリストショットをバッチリ撮影しているので紹介しよう。
イームズ製品に関する詳細は、ハーマンミラー公式ウェブサイトまで。
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