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Introducing オーク&オスカーにアトウッド クロノグラフが登場(編集部撮り下ろし)

直径39mm、厚さ13mm以下のこのモデルは、シカゴ発の実用的な新作クロノグラフである。

Photos by Anthony Traina

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我々が知っていること

シカゴを拠点とするオーク&オスカー(Oak & Oscar)が、そのコレクションにレギュラーモデルとしてクロノグラフを追加する。アトウッドと名付けられたモデルは、10年近く前から続くオーク&オスカーの一貫したデザインを継承しつつ、少しばかり複雑にした時計である。

oak and oscar atwood chronograph

新作アトウッドはネイビーブルー、チャコールグレー、ホワイトの3色からなる。

 スペックを見れば、この時計が魅力的な理由は一目瞭然だろう。 アトウッドのサイズは直径39mm×厚さ12.9mm(ラグトゥラグは46mm)で、サテン仕上げの316Lステンレススティール製ケースの防水性能は50mとなっている。ドーム型のサファイアクリスタル風防を備え、同じくサファイアクリスタルのケースバックからはその内部の手巻きクロノグラフムーブメントを見ることができる。今回オーク&オスカーはアトウッドにおいて、ホワイト、チャコールグレー、ネイビーブルーの3色のダイヤルを用意。いずれもインダイヤルのコントラストが美しい。ダイヤルはブランドの代名詞であるサンドイッチ構造を継承しており、デザインにさらなる深みを与えている。文字盤にはオレンジのアクセントもあり、これもこのブランドの時計によく見られる特徴だ。見返しにはタキメータースケールが付いている。

oak and oscar atwood

6.25インチ(約15.9cm)の手首に乗せてみた。記事トップの画像では7インチ(約17.8cm)の手首に巻いている。

 ポンプ型プッシャーにより、手巻きのセリタ AMT5100Mが動作する。これはコラムホイール式フライバッククロノグラフムーブメントで、58時間のパワーリザーブを有し、2万8800振動/時でビートを刻む。このムーブメントはセリタの標準品ではなく、より高級で時には実験的なムーブメントを製造する子会社、マニュファクチュールAMT SAの製品である。3000ドル以下でありながら、高性能で見た目も印象的なムーブメントだ。ブルーに塗られたコラムホイールがいいアクセントになっており、オーク&オスカーによると、巻上げの感触をよくするためにリューズのサイズに配慮したという。セリタの高級ムーブメント部門AMTで製造されたこのムーブメントはそれほど多くのブランドで使われているわけではないが(むしろ宣伝すらされていない)、ファーラン・マリの約3000ドル(日本円で約47万円)の最新機械式クロノグラフに搭載されているのと同じものとなっている。

oak and oscar atwood chronograph grey dial

 アトウッドには、オーク&オスカーによるSS製ブレスレット、またはホーウィン社製レザーストラップ(ホーウィン社もシカゴに本拠地を置く会社だ)が用意されている。ソリッドエンドリンクの20mmのラグ幅からフォールドオーバークラスプの16mm幅まで4mmのテーパーがかかっている。希望小売価格はSS製ブレスレットモデルが2650ドル(日本円で約41万6000円)、ホーウィン社製レザーストラップ仕様が2450ドル(日本円で約38万4500円)だ。オーク&オスカーによれば、納品は“夏の終わり”ごろから開始されるという。

oak and oscar atwood chronograph white dial
oak and oscar atwood chronograph
oak and oscar atwood chronograph

我々の考え

アトウッドは、オーク&オスカーが得意とするあらゆる要素を体現している。大きさは理想的なラインを突いていて、デザインはすっきりとバランスが取れている。パンダのような白文字盤はトリオのなかで私の一番のお気に入りだ(私は白文字盤のオルムステッドを所有するシカゴっ子でもある)。インダイヤルのオレンジのアクセントがちょっと昔のエキゾチックなクロノグラフの雰囲気を醸し出しているが、私がオーク&オスカーのデザインでいつも楽しみにしているのは、ほかのブランドの遺産をダイレクトに参照していないにもかかわらず、なぜか歴史に根ざしているように感じられることだ。

oak and oscar atwood chronograph

 このリリースの1週間ほど前、シカゴのレイブンズウッドにあるオーク&オスカーの本社を訪れ、アトウッドの最終プロトタイプを見て興奮していた。私の小さな手首にも非常につけやすかったが、その場にいたほかの人々の大きな手首にもよく似合っていた。ケースにコントラストのある仕上げが施されていてもいいと思うが、この手の届きやすい価格を維持するためなら、そこは妥協できるところだ。

oak and oscar atwood chronograph

 どういうわけか、ほとんどの大手ブランドはまだそれほどスリムなフォルムのクロノグラフは出しておらず、この価格帯でこれほど快適なクロノグラフをほかに挙げるのは難しい。先ほどのファーラン・マリを除けば、競合はあまりいない。数カ月前、私はティソのPR 516をレビューした。2000ドル以下のクロノグラフとしては上出来だが、アトウッドに比べると装着感は明らかに劣る。スペックと価格だけでも十分魅力的な時計だが、ここからさらにブランドのストーリーに触れていこう。

In-Depth: シカゴのオーク&オスカーを訪ねて

数年前、私たちはオーク&オスカーを訪問し、このブランドについて深く考察した。その記事では、オーク&オスカーが小規模ブランドがひしめくなかでいかに際立った存在であり続けているかをわかりやすく表現した。そして新しいアトウッドも例外ではない。

 オーク&オスカーは2015年に設立され、現代の“ブティックブランド(マイクロブランド)”のなかでも比較的古い歴史を持つ。10年近い歴史において、創業者のチェース・ファンチャー(Chase Fancher)氏とその仲間たちは、ブランドのデザインを一貫したまとまりのあるものに保ちつつ、サイズやコンプリケーション、ケースに手を加えながら着実に進化させてきた。

 私がオーク&オスカー本社を訪れたとき、実はもっともエキサイティングだった時計はアトウッドではなかった。確かにこの時計は今回オーク&オスカーのレギュラーモデルに加えられたものだが、ほかの優れた企業と同じように、ファンチャー氏とチームは何年も先のことを考えている。時計製造の責任者であるネイサン・ボビンチャック(Nathan Bobinchak)氏は、クリーンルームにヴィンテージの旋盤やその他の機械を押し込んで、常に実験と調整を行っている。なお、オーク&オスカーが自社で時計製造を行っている事実は、同社の将来への投資、そして率直に言って、アメリカにおける時計製造の将来への投資を示すものだ。創業10周年を目前に控え、次の10年に向けてこのブランドがどんなストーリーを描いているのか、今から楽しみにしている。

oak and oscar atwood chronograph caliber
oak and oscar atwood chronograph

基本情報

ブランド: オーク&オスカー(Oak & Oscar)
モデル名: アトウッド

直径: 39mm
直径: 12.9mm(ドーム型クリスタルを含む)
ケース素材: ステンレススティール(316L)
文字盤色: ブルー、ホワイト、グレー
夜光: スーパールミノバ(サンドイッチダイヤル)
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット:  SS製ブレスレット(ラグ幅20mm、クラスプ部の16mmまでテーパー)またはハンドメイドのホーウィン社製レザーストラップ

oak and oscar atwood chronograph movement

ムーブメント情報

キャリバー: セリタ AMT5100M
機能: 時・分・秒表示、コラムホイール式フライバック・クロノグラフ
直径: 30mm
厚さ: 7mm
パワーリザーブ: 58時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 23
追加情報: ブルーのコラムホイール、サファイアクリスタルケースバック


価格 & 発売時期

価格: ブレスレットは2650ドル(日本円で約41万6000円)、レザーストラップは2450ドル(日本円で約38万4500円)
発売時期: 購入可能、納品は2024年晩夏から初秋にかけて開始
限定: なし

詳しくはオーク&オスカーのウェブサイトをご覧ください。