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クイック解説
2019年秋、世界限定1973本で登場したティソ ヘリテージ 1973。世界的に好評を博した人気モデルに、ブラックとブルーの文字盤バリエーションが2020年新作として追加された。
ティソ ヘリテージ 1973の詳細は昨年公開の記事でも紹介しているが、ティソは1950年代後半からモータースポーツシーンとの関係を深めてきた。
例えば、本作にも採用さているパンチングレザーストラップは、レーシングカーのステアリングホイールに着想を得てティソが1960年代に開発したもの。1970年代に入ると、当時ラリーサーキットを席巻していたアルピーヌ(ALPINE)とスポンサーシップを提携したほか、ポルシェと共にル・マン 24時間レースにも参戦。そして1976年、ティソはスイスの若きドライバー、ロリス・ケッセルをスポンサード。世界最高峰のレースであるF1に参戦を果たしている。
ティソ ヘリテージ 1973は、そうしたモータースポーツシーン関係が深まる中で、1970年代に登場したオーバルケースとパンダスタイルの文字盤デザインを特徴とする“ティソ ナビゲーター”にインスピレーションを得たスポーティなクロノグラフだ。
インダイヤルの数やレイアウトこそオリジナルとは異なるが、文字盤デザインやフォントスタイル、根元を黒く塗り分けた針や3次元曲線を描くケースフォルム、ヘアラインとポリッシュを使い分けたケースの仕上げなど、オリジナルに見られる特徴を極めて忠実に再現。
新しい文字盤バリエーションは、30分積算ダイヤルの5分をライトブルーで強調した特徴的なスタイルである。
なお、新しく加わるのはリバースパンダスタイルのブラック文字盤とブルー文字盤。また、前作のようにリミテッドエディションではなく、レギュラーコレクションとしてラインナップされる。
ファースト・インプレッション
ティソ ヘリテージ 1973の大きな魅力は、再現度の高いクラシックなディテールであろう。文字盤の質感やケースの仕上げは特にオリジナルに近い雰囲気だ。
一方、オリジナルに見られるボックス型のガラス風防はサファイアクリスタルガラス製となり、時分針とバーインデックスにはスーパールミノバが施され、暗闇で緑色に発光。実用面を考慮してアップデートしている点も見逃せない。
クラシックなディテールについ目が止まりがちだが、個人的には搭載ムーブメントの変更こそ見逃せないポイントだと思っている。
2019年登場のリミテッドエディションに搭載されたのは、ETAのCal.7753。一方、新作に採用されたのはETAのCal.A05.H31。Cal.A05.H31はCal.7753をベースとする自動巻きクロノグラフムーブメントで、基本的な構造や機能はどちらもほぼ同じだ。
では、両者で何が違うのか。大きく異なるのがパワーリザーブである。Cal.A05.H31が60時間パワーリザーブであるのに対し、Cal.7753は42時間パワーリザーブ。Cal.A05.H31を搭載した新作は、単なる文字盤バリエーションではなく、しっかり性能もアップデートされているのだ。
限定というアドバンテージも捨てがたい魅力が、パワーリザーブが長い新作のほうが魅力的ではないだろうか。しかも、価格はリミテッドエディションと同じ23万8000円(税抜)のまま。
個人的には断然、新作モデルの購入をオススメする。
基本情報
ブランド: ティソ(Tissot)
モデル名: ヘリテージ 1973(Heritage 1973)
型番: T124.427.16.051.00(ブラックダイヤル&ブラックレザーストラップ)
T124.427.16.041.00(ブルーダイヤル&ブラウンレザーストラップ)
直径: 46.6mm×43mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ブラック、ブルー(マット仕上げ)
インデックス: バー(プリント)
夜光: あり。時分針とバーインデックス
防水性能: 10気圧防水
ストラップ/ブレスレット: レザーストラップ(プッシュボタン式バタフライクラスプ付き)
ムーブメント情報
キャリバー: ETA A05.H31
機能: 時分表示、9時位置にスモールセコンド、クロノグラフ(センターにクロノグラフ秒針、3時位置に30分積算計、6時位置に12時間積算計)、4時半位置にデイト表示
直径: 30mm
厚さ: 7.9mm
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 27石
クロノメーター: なし
価格・発売時期
価格: 各23万8000円(税抜)
販売時期: 2020年10月予定
限定: なし。通常ライン
詳細は、ティソ公式サイトをクリック。