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Introducing モリッツ・グロスマン テフヌート36 ブラックエナメル ジャパンリミテッド(編集部撮り下ろし)

深く艶やかなブラックエナメルに、金色の針と目盛りが浮かぶ。職人の手仕事が生む豊かな表情を36mmのケースに収めた日本限定8本のテフヌートが登場した。

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クイック解説

1826年にドレスデンで生まれた時計師モリッツ・グロスマンは、グラスヒュッテに工房を構え、1878年にはドイツ時計学校の設立にも携わった。その名と時計づくりの伝統は、2008年に創業された現代のマニュファクチュールへと受け継がれている。今回発表された新作は、ブランドの名の由来ともなった時計師モリッツ・グロスマンの生誕200周年を記念するテフヌート36 ブラックエナメル ジャパンリミテッドだ。

 ポリッシュ仕上げの18Kローズゴールド製ケースは直径36mm、厚さ8.5mm。テフヌートらしいやわらかな輪郭に、ブラックエナメルダイヤルを組み合わせた。ローマ数字と外周のレイルウェイトラック、6時位置のスモールセコンドが古典的な表情を生み出し、12時位置の下には19世紀に用いられた「M. Grossmann」のヴィンテージロゴを配している。

 ダイヤルを手がけるのは、ドイツにアトリエを構えるエナメル職人だ。ガラス質のエナメルを何層にも重ね、焼成と冷却を繰り返しながら仕上げていく。深みのある艶やかな表面を得たあと、ゴールドグリッターでインデックスや目盛りを印字し、再び焼成。「Made in Germany」の文字にも同じ仕上げを採用し、ヴィンテージロゴはシルバーで表現した。

 ケースと色調を揃えた針も18Kローズゴールド製で、自社で製作したうえで、手作業で仕上げている。ストラップには光沢のあるダークブラウンのアリゲーターレザーを採用。手縫いで仕立てられ、18Kゴールド製のピンバックルを組み合わせる。

 ムーブメントは自社製の手巻きCal.102.1だ。直径26mm、厚さ4mmのムーブメントは独特の5分の3プレートと支柱構造を採用し、188個の部品で構成され、石数は22。振動数は2万1600振動/時で、パワーリザーブは約48時間。時刻合わせの際にテンプを止めるストップセコンド機能を備える。

 シースルーバックからは、表面処理を施していないジャーマンシルバー製プレートや、花模様を手彫りしたテンプ受けを鑑賞できる。軸受けの石を収めるゴールドシャトン(金製の受け枠)もネジ留めされている。本作のムーブメントでは幅広のストライプと、筆記体で彫られたブランド名およびグラスヒュッテの文字を特別な仕上げとして採用している。本作は日本限定8本で、価格は1276万円(税込)だ。


ファースト・インプレッション

この時計には、時刻を伝えるひとつひとつの要素に、目を留めたくなる魅力がある。黒いダイヤルに浮かぶ細身のローマ数字とゆるやかな曲線を描く針を組み合わせ、ケースから針、目盛りへと続く金色のなかでシルバーの小さなロゴがさりげないアクセントになっている。36mmの小ぶりなケースのなかに視線を引き寄せる細部がいくつもあるのだ。

 そのなかでも最大の見どころはブラックエナメルのダイヤルだ。本作のダイヤルは、ドイツにアトリエを構えるエナメル職人が1枚ずつ製作するという。

 深みのある艶やかな黒は、ガラス質のエナメルを焼成し、冷却する工程を繰り返しながら層を重ねることで生み出される。本作では細身のローマ数字や小さなロゴによってこの黒いエナメル面が広く確保されており、エナメルそのものの表情をじっくり味わうための構成のように感じられる。艶やかな黒の上で、印字された目盛りと手仕上げの針がそれぞれ光を受ける。それぞれ異なる質感がひとつのダイヤル上で生み出す表情も魅力的だ。

 とりわけブラックエナメルで難しいのは、色の均一さと面の滑らかさを保つことだ。黒一色のポリッシュ面では、一般的なホワイトエナメルと比べると、わずかな凹凸や欠点も目につきやすい。均一にエナメルを施すための下地づくりや、焼成によって生じる歪みへの対処も重要になり、単色のダイヤルにも高度な技量が求められる。複雑な工程の痕跡を感じさせない均一な黒。その難しさこそ、ブラックエナメルを評価するうえで知っておきたい背景だ。

 エナメルダイヤルの宿命とも言えるが、本作でも焼成時に割れや欠け、気泡が生じたダイヤルはすべて廃棄される。何層もの工程を重ねてきた1枚が、そのまま完成品として採用されるとは限らない。工程を積み上げる手間に加え、完成品として認められる厳しい基準がある。その条件を満たした黒だからこそ、滑らかで均一な表面に確かな価値が生まれる。日本限定8本という希少性だけでなく、1枚のダイヤルが完成に至るまでのハードルにも目を向けたい。

 そして、その黒に添えられたゴールドグリッターがこのダイヤルをより魅力的なものにしている。インデックスや目盛りは、エナメルの表面を仕上げたあとに印字され、再び焼成される。「Made in Germany」の文字にも同じきらめきを与え、19世紀の「M. Grossmann」ロゴにはシルバーを選んだ。深い黒に重なる金色の細い線が光の加減によって異なる表情を見せ、静かな雰囲気のブラックエナメルダイヤルに豊かな質感を与えている。

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基本情報

ブランド: モリッツ・グロスマン(Moritz Grossmann)
モデル名: テフヌート36 ブラックエナメル ジャパンリミテッド
型番: MG-003940

直径: 36mm
厚さ: 8.5mm
ケース素材: 18Kローズゴールド(ポリッシュ仕上げ、スリーピース構造)、シースルーバック、片面反射防止加工サファイアクリスタル
文字盤色: ブラックエナメル
インデックス: ローマ数字インデックス・目盛り・「Made in Germany」の文字はゴールドグリッタープリント、ヴィンテージロゴはシルバープリント
針: 自社製、手仕上げの18Kローズゴールド
夜光: なし
防水性能: 日常生活防水(3気圧)
ストラップ/ブレスレット: 手縫いのシャイニーダークブラウンアリゲーターストラップ、18Kゴールド製ピンバックル


ムーブメント情報

キャリバー: 自社製102.1
機能: 時・分表示、スモールセコンド、ストップセコンド機能
直径: 26mm
厚さ: 4mm
パワーリザーブ: 約48時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 22
クロノメーター認定: なし
追加情報:5姿勢調整、直径10mmのグロスマン製テンプ(質量ネジ4本、調節ネジ2本)、耐震軸受け、ニヴァロックス1ヒゲゼンマイ、5分の3プレートと支柱構造、無表面処理のジャーマンシルバー製プレート、幅広のグラスヒュッテ・ストライプ、筆記体の刻印、花模様を手彫りしたテンプ受け、ネジ留め式ゴールドシャトン3個


価格 & 発売時期

価格: 1276万円(税込)
発売時期: 発売中。
限定: 日本限定8本

詳細は、モリッツ・グロスマン公式サイトをクリック。

リストショットはPhotographs by Yusuke Mutagami, それ以外の写真はby Kyosuke Sato.