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Buying, Selling, & Collecting 時計趣味をもっと楽しくする時計周辺収集の魅力

時計 "周り"の集め方を学ぶ。

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私は自分の収集哲学について書くことはめったにない。確かに変わってきてはいる。でも、自分のことを話すのは好きではないし、ましてや自分の物について話すのは好きではない。小さなコレクターグループやフォーラムでは楽しいが、最近のInstagramのフレックスカルチャー(編集注:自己顕示欲を満たすために持ち物を見せびらかすこと)は、収集の「見せる・語る」側面を不快に感じさせてしまうのだ。でも、ここで自分のルールを破ってみようと思うのは、時計メディアから十分なサービスを受けていない、時計を中心としたコレクションのタイプがあるからだ。我々は時計そのものについて議論することに時間を費やし、時計がいかに多くのものを生み出す足がかりとなるかを見失ってしまうことがある。時計を軸にしたコレクション“時計周辺収集”は、この趣味をより楽しくしてくれるのだ。

 では、具体的にはどのようなことなのか。

 これは私が作った言葉だが、ほとんど直感的にでてきた。時計を出発点として、ある人物、場所、できごと、時代と結びついたモノを探求する、テーマ別の時計収集の方法だ。時計と何らかの形でつながっているストーリーの断片を集めるということ。時計の世界を構築するために必要なものを集めることでもある。この収集哲学は、時計をより意味深いものにするための一助となるのだ。

 私にとっては、時計にまつわる物語に参加するもうひとつの方法で、私はその時計が属する時代や世界のワッペンや記念品を集めている。時計を買い足すよりもずっと安上がりだし、その時計にまつわる小物をリサーチすることで会話が弾む。また、歴史的なことよりも、個人的なことを調べることもある。いずれにせよ、時計だけはない方法で時計の収集に携わるには素晴らしい。

 ここでは、時計を中心とした私の小さなコレクションを紹介しよう。友人たちのコレクションも見せてもらった。

第2次世界大戦の時計と祖父の軍服のエレメント

 私の祖父は、第2次世界大戦後まもなくニュージャージー州陸軍州兵に入隊し、衛生兵としての訓練を受けた。その後、彼は兵役で得た知識を活かして、北ニュージャージーで自分の薬局を開いた。彼が所属していた大隊や部隊の正確なことはわからないが、「Fide et Fortitudine」(「誠実さと強さ」)をモットーとする第102騎兵連隊に所属していたという。 彼は第2次世界大戦に参加しなかったが、私が深く調べた第2次世界大戦の時計の小さなコレクションと祖父の古い軍服の一部を見ると、祖父母が話してくれたその時代や戦争中の尊い犠牲を思い出す。

セイコー 5 SNKP21J1、そして仲間が築いたコレクション

 今年の初め、スパイの時計の記事からこのインド・アラビア数字ダイヤルのセイコー5を知った。すぐに購入してHODINKEE マガジン Vol.10のハウツーガイドのためにPVD加工を施した。この時計は、皆が作ってくれた小さなコレクションの中心的な存在だ。長年にわたり、ミリタリーウォッチやツールウォッチというニッチなジャンルで同じ興味を持つ読者たちとつながることができ、その多くが友人になってくれた。そして何人かは、自分の部隊や組織、機関のパッチやピン、チャレンジコインを快く送ってくれたりもした。私は、彼らの職業の繊細な性質のために、誰の地位も明らかにしないが、私は信じられないほど感謝していることをお伝えしたい。ただし、ZTポッドキャストExpedition16610はわかるかもしれない。このコレクションの多くは、私のダイビングバッグに付いているヒートン(Heaton)のサブメカノフォビア(Submechaniolphiilia、水中人工物恐怖症)パッチや、Standard Hギア、Cantonment Co.のスワッグなど、実際に使用中のため、写真に収められていない。このコレクションは、時計というよりも、我々全員が参加している素晴らしいコミュニティについてのものだ。Instagramのフレックスカルチャーに嫌悪感を感じるたびにこの趣味を定義するようになったのだが、このコレクションとその過程でできたすべての友人のことを思い出す。

"セイトナ(Seitona)"SRQ029とファーストレーンの生活

   クロスカントリードライブでこの時計と絆を深めた話を書いた。このセイコーの時計は、レースと結びついた時計であるデイトナに明らかに似ていることから、「セイトナ(Seitona)」というニックネームで呼ばれている。この時計は、カーカルチャーと私に結びついた時計なのだ。シェルスリー・ウォルシュ(Shelsley Walsh)のパッチとメダルは、自動車ジャーナリストたちを相手にヒルクライムを走り、途中までリードしていたが、何十年も執筆と運転を続けてきたデトロイトの古株がスイッチを入れて、私を2位に叩き落としたときのものだ。経験は最良の教師。グッドウッド・パッチは、私が毎年ウォッチ・スポッティングのために行っていた巡礼の旅と結びついている。車の文化は、それだけで素晴らしいものだ。時計の趣味と同じくらい深いものだが、さらに素晴らしいのは、車と時計との接点を探ることだ。両方がより楽しくなる。

以前はH10 スピーディを運転業務に使っていたが、今ほとんどセイコーを使っている。

シェルスリー・ウォルシュ・ヒルクライムの麓に並ぶ。

セカンドギア、フルブーストで全速前進。

ロレックス GMTマスター IIとジェット機時代

今さらだが、幼い頃、コンチネンタル航空のコックピットに招かれ、パイロットの仕事ぶりを見たことがある。

 私が幼い頃、アントノフ An-225 ムリーヤ号が一般見学のためにニューアーク空港に立ち寄ったときのこと。父は記念のコインを選び、私はそれを自分の棚に飾った。数年後、私は初めてBA747に乗った。その記念に、金属製の小さなスケールモデルの飛行機を手に入れた。それから数十年後、パイロットであり宇宙飛行士でもあるデビッド・ウィリアムズ( David Williams)氏と一緒に、時計について話す機会があった。私は、撮影を行った博物館のギフトショップで、その記念にワッペンを手にとった。GMTマスターは、人類が成し遂げた航空分野の驚くべき進歩と功績を象徴している。こうした小さな個人的記念品もすべて、それを思い起こさせるものなのだ。また、この50年代のカスタム刺繍のフライトジャケット(下)は、フライング・シュライナーズ(Flying Shriners)というメイソン協会のメンバーが所有していたものだ。GMTとの相性も抜群だ。

このジャケットは蚤の市で見つけたもの。手に入れるまで、私はシュライナーズという団体を知らなかった。


フィールドウォッチとフィールドパッチ

 私はワッペン(パッチ)が大好きだ。物心ついたときからずっと集めていた。特に力を入れているのは、昔のロッド&ガンクラブ、ハンティングロッジ、フィッシングトーナメントなどのパッチで、単にハンティングやフィッシングが好きというだけでなく、記章やロゴのデザインがとてもチャーミングだと思うからだ。私は普段、マラソンからグランドセイコーまで、さまざまな腕時計を身につけて狩猟や釣りを楽しんでいるが、ベーシックなハミルトンのカーキ フィールドは、まさにフィールドウォッチとして最適だと思っている。クラシックなアメリカのフィールド&ストリームカルチャーと言えばカーキ フィールドが思い浮かぶ。時計単体でも十分なのだが、アウトドアカルチャーに縁取られると、さらによい時計になるようだ。気になるワッペンがあれば、コメントが欲しい。ほとんど調べてあるから。

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友人のコレクション

 腕時計周りのものをコレクションしているのは、私ひとりではない。何人かの仲間に連絡を取り、時計以外の時計アイテムでどんなものをコレクションに加えたかを教えてもらった。

 これは私のロレックスGMTマスター II “コーク”と、私の最も重要な所有物です。ひとつひとつは単なる“アイテム”だが、計り知れない意味を持っているんです。海軍や海兵隊の飛行学校に行くと、厳重に管理されたレザージャケットを支給されます。落第して涙ながらに提出する学生を見て、私は「あのようにはならない」と自分に言い聞かせました。いつも一所懸命でした。次のものは、その仕事をしていて亡くなった非常に大切な友人のためのメモリアルブレスレットです。このブレスレットは、我々がここで過ごす時間は有限であり次の日は約束されていないということと、ここにいる毎日を楽しむということを常に思い出させるんです。特に軍用航空という仕事ではね。私の金色の翼(gold wings)は、人生で最も困難だった2年間ののちに獲得したもので、ハードワークを通じて無限の喜びがあることを教えてくれます。最後に、私のGMT。父はベトナム戦争で戦地離脱した際にGMTを取得したのですが、これは我々が偉人たちのおかげでここにあることを日々思い出させてくれるのです。

-現役軍人飛行士、@wingwatches

 この59年製サブマリーナー Ref.5512は、オリジナルオーナーが、ミサイル危機の際にキューバを封鎖する海兵隊員として、韓国海兵隊第1師団の歩兵顧問として、テト攻勢時の第1軍偵察中隊の指揮官として、着用してきたもの。子供がいない彼は、2016年の誕生日に友人のアンドリューにこの時計をプレゼントしました。交換されたオリジナルのベゼルと針を修復して、いつか彼の子供たちに受け継いでほしいと託したのです。

-Explorer1016.com と gmtmaster1675.com を運営する アンドリュー・ハンテル(Andrew Hantel )博士(@t_swiss_t

 マン・イン・ザ・シー(Man-in-the-Sea)計画。シーラブI、II、IIIを含む、60年代半ばから後半にかけての米海軍のプログラムの名前だ。 私の夢のテーマでもある。水中で24時間以上生き、血液や組織を窒素で飽和させ、偉大な功績を残した希有な人たちのひとり、潜水技術者になること。私はこのコレクションを通して、そのファンタジーの一部を追いかけてきたのだと思う。こちらは同時期の珍しいジェニー シーラブ アラーム(Jenny Sealab Alarm)だ 。ダイバーズウォッチではないものの、海底の壮大な事業のロマンを感じさせる。実際に潜水技術者が身につけていた時計は世のなかに存在する。いつかそのうちのひとつが、私の集めた夢の海底居住区にやってくるかもしれない。しかし、我々は今、マン・イン・ザ・シー・ミュージアムでその歴史に浸ることにする。それでは、また。

-クリス・ソール(Chris Sohl)氏、非凡なダイバー

 1959年製ブランパンのUSダイバーズ フィフティ ファゾムスから1970年のドクサ サブ300t "シャークハンター "まで、12年の年差を持つダイバーズのデュオだ。1950年代から1970年代にかけて、スキューバの進化とともにかなりの変化を遂げたツールである。どちらも1952年にカリフォルニアで設立されたUSダイバーズカンパニーのブランドであることが特徴だ。どちらもカリフォルニアから来た。フィフティ ファゾムスは、叔父がガレージセールやエステートセールによく出かけて、たくさんの腕時計を集めていた人から譲り受けたものだ。ドクサ サブ300tは、オリジナルオーナーが15歳のときにハリウッド大通りのすぐそばにあるスター・スポーティング・グッズ( Star Sporting Goods)で購入したもの。彼はそれをカリフォルニアの海岸沿いやカタリナ島周辺でのダイビングに使用し、その後40年間、引き出しにしまっておいたそうだ。

 これらの貴重な時計と一緒に購入した資料には、NASAニュース、ABCニュース、メトロメディアプロデューサーズコーポレーション(Metromedia Producers Corporation)からのプレスリリースが含まれており、ジャック・クストーとRV船カリプソの危険と勝利が詳細に記されている。ヘリコプターの死亡事故、氷山との衝突、ペンギンの撮影、風速80ノットの嵐、プロペラの損傷、乗組員が遊ぶためのボードゲーム「リスク」など、プレスリリースやNASA衛星からのメッセージにはさまざまなトピックが含まれている。この間、RVカリプソ号のクルーの何人かは、私のようにドクサ サブ300tシャークハンターを身につけていたことだろう。ダイバーズウォッチは我々の想像力を違う場所や時間へとテレポートさせる。この文献を通して、カリプソ号の冒険家たちが当時どのような状況であったかをかろうじて想像することができるのだ。

- デヴィン・クートゥア(Devin Couture)氏、鳥類学者・時計コレクター

 2年以上前、HODINKEEで幸いにもこの無銘のセイコー 6306の紹介記事を載せてもらった。その記事が掲載されて以来、南極観測で使用されたセイコーモデルには謎めいた空気が漂っていた。しかし、徐々に新たな事実が明らかになり、初期の62masや6159からセイコー スモー、サムライに至るまで、魅力的なストーリーが描かれている。

 これらの南極モデルもそうだが、マクマード・サウンズ堆積物・構造物調査に関連した品物も同様に希少だ。写真の封筒には、このユニークな時計をほかのクルーにプレゼントした日本の地球化学者、鳥居鉄也博士のサインがある。また、この封筒は6306号と同じ年のものだ。デビッド・ルイス著の「Ice Bird」は、南極大陸単独周航の実体験を綴ったものだ。この本でルイス博士は、実際に無銘のオメガの腕時計と鳥居氏が提供したセイコー(6105)のダイバーを比較したことを述べている。最後は、"Dry Valley Drilling Project Seminar II "のステッカー。DVDPと略され、私の6306の文字盤に描かれているMSSTプログラムの前身となったものだ。

-ジャスティン・クートゥア(Justin Couture)氏、The Wristorian

 この写真(上)に写っているのは、ふたつのコートだ。ヴィンテージホイヤーのクロノグラフの収集が始まった当初、人々は象徴的な「ホイヤー」パッチの複製品を作り、多くの場合、それをオリジナル・パッチと称していた。パッチがオリジナルであることを確認するには、いろいろなパッチを持っていたレーシングチームのメンバーから汚れた古いコートを購入する以外に方法はなかった(A.J.フォイトのコートと同様)。ヴェルズ・パーネリ・ジョーンズ(Vel's Parnelli Jones) のコートは、1970年と1971年のインディカー・チャンピオンシップを記念してチームが製作し刻印したホイヤー オータヴィア・クロノグラフを引き立たせている。VPJチームは美しくカラフルな車を製造していたが、このクレイジーな特大サイズのジャケットは、私が150ポンド太ったときにしか着られないものなのだ。これらのジャケットは、いずれもレーシングチームのメンバーから譲り受けたものだ。

- OnTheDashの仕掛け人、ジェフ・スタイン(Jeff Stein)氏

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