オードレイン・ニューポート コンクール・オブ・エレガンスは、今やアメリカ合衆国における主要な自動車イベントのひとつとして定着しつつある。このイベントは地元のオードレイン・オート・ミュージアムの活動領域を拡げ、複数日にわたるツール・オブ・エレガンスや壮麗なコンクールを含む内容となっている。このイベントが開催されるのはロードアイランド州のニューポートという風光明媚な町であり、自動車産業の素晴らしさを祝うこの祭典には世界中の自動車愛好家、コレクター、そしてメーカーが集結する。こうしたイベントが高級時計製造とコラボレーションするというのは自然な流れであり、A.ランゲ&ゾーネが2年連続でオードレイン・ニューポート コンクール・オブ・エレガンスをサポートしているのもその一環である。
昨年は僕の同僚であるマライカ・クロフォードがこのイベントに参加し、ランゲとオードレインの結びつきについて美しい記事を執筆してくれた。今回は2度目の参加ということでクラシックなPhoto Reportが最適だと考えたが、今後数週間でさらに特集記事が出る予定である。そちらも楽しみにして欲しい。
この記事ではメインイベントである日曜日のオードレイン・ニューポート コンクール・オブ・エレガンス2024の様子を取り上げる。この日は多くのクルマや時計、その他がニューポートの海岸沿いにそびえるギルデッド・エイジ(金メッキ時代、南北戦争の終わった1865年から70年代ごろまでの恐慌までの時期をさす)の邸宅であるザ・ブレーカーズの芝生に展示されていた。壮観な背景を有するこの邸宅の存在も、イベントに華を添えていた。
総じて、晴れ渡った美しい日曜日に多くのクルマを見て回り、オーナーたちと会話しながら腕時計の写真を撮り、そしてプロの審査員による表彰式を見守りながら素晴らしい時間を過ごすことができた。読者諸兄のなかには、何年も前にコモ湖畔のヴィラ・デステで開催されたコンソルソ・デレガンツァにAランゲ&ゾーネと参加したことを覚えている人もいるだろう。実質的に言えば、オードレインはこのコモでのイベントのアメリカ版のようなものだ。しかしだからといって、このショーに独自の個性がないというわけではない。
180台以上の車両が展示され、僕たちは戦前のクラシックカーやスーパーカー、ヴィンテージレーサー、そして1980年代から1990年代のクルマも楽しむことができた。A.ランゲ&ゾーネはこのイベントの主要スポンサーであり、僕がコモ湖で感じたように、ランゲのヴィンテージカーやコレクターズカーに対する情熱は熱心なクルマ愛好家でありコレクターであるブランドのトップ、ヴィルヘルム・シュミット(Wilhelm Schmid)CEO自身からきている。
最優秀賞の表彰はシュミット氏によって行われ(残念ながら僕は空港に向かう途中で見ることができなかったが)、1959年製のマセラティ 3500GT ベルトーネ クーペが受賞した。またランゲはイベントに巨大なダトグラフも設置された大規模なブースを出展しており、来場者は最新モデルや注目すべきA.ランゲ&ゾーネの時計を間近で見ることができた。展示されたモデルのなかには最近発表されたダトグラフ・ハンドヴェルクスクンストや1点もののダトグラフ・アップ/ダウン ハンプトンコート・エディションも含まれていた。後者は11月にオークションに出品され、その収益はすべてプリンス・トラスト(1976年にチャールズ皇太子によって設立された若年失業者を支援するための慈善団体)を支援するために寄付される予定だ。
さて、ここからは写真をお楽しみいただこう。