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ブライトリングは、P-51 マスタング、カーチスP-40ウォーホーク、ヴォートF4Uコルセア、そしてデ・ハビランド モスキートという第二次世界大戦中における連合軍最強の伝説的な戦闘機4機をモチーフにした、まったく新しい5つのシリーズを発表。これらの戦闘機は、画期的な空力設計によって究極の勝利に貢献しただけでなく、悪に対する人類の勝利のシンボルとなった。これらの戦闘機は、地球上の物理学的制約のなかで運用される一方、イデオロギー的な次元では、限界がないことを思い出させてくれる。
4機の戦闘機に敬意を表し、これらの意義を凝縮してデザインされたのが、5つの時計から構成されるスーパー アヴィコレクションだ。各モデルのケースサイズやサファイア風防、ブライトリングの自社製クロノグラフムーブメントであるCal.B04などはすべて共通で、モデル間の大きな違いは文字盤にある。スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 P-51 マスタングは、ステンレススティールモデルとゴールドの2つの素材で表現されている。そのため、戦闘機が4機であるのに対して、5つの時計があるのだ。各モデルのケースバックには、それぞれに戦闘機が描かれている。
飛行機や戦闘機から時計を作るという手法は、新しいものではない。ツールウォッチを手掛ける現代のメーカーのほとんどがこのアイデアに挑戦しているが、最終的なアプローチがオーバーシュートしてしまうこともしばしば。しかし今回、ブライトリングは見事着陸に成功したのだ。
このシリーズの出発点をAVI Ref. 765としたことは、デザインの成功に大きく貢献した。Ref.765は、ブライトリングの黄金時代を象徴するコア・リファレンスであり、プロポーションがよく調和の取れたパイロットウォッチだ。ブライトリングのジョージ・カーンCEOに、AVI REF. 765 1953 リ・エディションの成功を次のモデルに生かすことについて伺うと、「あのデザインは、ローリング・ストーンズやビートルズの曲のようなものです。つまり、いいものはいつまでもいいものなのですよ」と話してくれた。「ブライトリングの戦略のひとつは、ラインを増やしすぎたり、リファレンスを増やしすぎないこと。これらの時計はコアとなるデザインであり、美しいものです。大きくそこから逸脱する必要はありません」。
新たに発表されたスーパー アヴィシリーズは、ブライトリングの長い歴史を持つ同シリーズの最新作だが、1939年に発売された初代アヴィの時代からインスピレーションを得ている。しかし、一体何がスーパーなのだろうか? ここでは、全モデルをそれぞれご紹介していく。
フィンガー・フォー編隊(4機のフォーメーション)
スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 P-51 マスタング
最も保守的なのは、このP-51をモチーフにしたスーパー アヴィだ。ブラックダイヤルにエイジング加工された数字、マーカー、針を備えている。唯一の代替色は、GMT針の赤色。また、6時位置の開口部には色をマッチさせた日付表示がある。これはすべてのスーパー アヴィシリーズに共通するものだが、AVI 1953 リ・エディションにはないものだ。本モデルは完全な現代化を意図しており、歴史的なリファレンスの細部にはあえてこだわらないようにしている。私を含めた純粋主義者からは怒られるかもしれないが、商業的に成功するためには必要不可欠なことなのだ。このようなディテールは、このモデルがマニア向けではなく、より多くの人に楽しんでもらうためのものであることを示している。
赤いアクセントは、第二次世界大戦中に黒人パイロットが搭乗していたP-51の名部隊「レッド・テイルズ」にちなんだものかもしれない。4モデルのなかでは、マスタングモデルが最もオリジナルのAVIに近い外観をしており、ひいては2020年のAVI Ref.765 1953 リ・エディションにも近しいものがある。
また、レッドゴールドケースを採用したモデルでは、フォティーナを廃止。アンスラサイトカラーの文字盤に、針と数字を淡いホワイトで表現している。さらに夜光もグリーンではなくブルーに光るものが採用された。
スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 トリビュート トゥ ヴォート F4U コルセア
このモデルは、戦闘機と時計の視覚的なつながりを最も強く感じさせるものだ。コルセアといえば、ネイビーの機体を思い浮かべる方が多いのではないだろうか。戦時中は様々なカラーリングが採用されたが、コルセアのカラーリングで最も有名なのはネイビーブルーなのだ。
この戦闘機の特徴的な逆ガルウィングのプロファイルは、ディスプレイケースバックに確認できる。スーパー アヴィの評価すべき点は、100m防水であること。コルセアを操縦した海軍飛行士たちは、この航空機を水上で飛行させるという困難なミッションにおいて、きっとこのようなスペックを誇るクロノグラフを評価したことだろう。
スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 カーチス ウォーホーク
もしあなたが「2021年だから、きっとスーパー アヴィにもグリーンのモデルが登場するだろう」と予想しているとしたら、お見事だ。しかし、ブライトリングは単にグリーンの時計の流行に乗っかっているわけではない(ピスタチオカラーのプレミエ B09 クロノグラフ 40の仕事は素晴らしかったが)。ウォーホークモデルの文字盤がグリーンなのには特別な理由がある。それは戦闘機の色を反映しているからだ。また、赤いアクセントは、獰猛なサメの歯のようなノーズアート「シャークティース」に由来する。さらに数字もグリーンに発光する。
スーパー アヴィ B04 クロノグラフ GMT 46 モスキート
第二次世界大戦では、各国が莫大な資金と人材を投入し、空の覇権を握ろうとした。その結果、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、そして日本から、現在も使われている技術(可変ピッチのプロペラ、密閉されたコックピット、軽くて丈夫な合金、格納式の着陸装置、与圧キャビンなど)を洗練させた飛行機が次々と登場。世界初のジェット機もこの時代に誕生したのだった。
そして、そのなかから従来の常識にとらわれない魅力的な航空機デザインも生まれた。モスキートもそのひとつだ。この戦闘機は軽量化のためにほとんどが木材でできており、1941年には同時期に生産されていた航空機のなかで最速の部類に入った。モスキートは、"高速爆撃機"という当初の目的以外にも、様々な役割を果たした。現在、飛行している4機のモスキートはすべて伝統的なグリーンとグレーのカラーリングを纏っているが、当時は黒く塗られた夜間戦闘機のバリエーションがあり、それがこの時計のブラックダイヤルのベースになっている。このモデルは、ベゼルの12時位置に赤い三角形を備えた唯一のモデルだ。
手首の上で再認識する
46mmは大きい。確かにその通りだ。だが、これはパイロットウォッチの特徴でもある。パイロットウォッチというものは、主に視認性の観点から伝統的に大きめに作られてきた。
ブライトリングが39mmのスーパー アヴィのノンデイト版を作ってくれるのを私も待っている。しかし、それはありそうもない。私の7.5インチ(約19cm)の手首では、ラグが"はみ出る"ということはない。「私の手首はおそらく業界でも最も小さい部類に入りますが、それでも素晴らしい装着感が得られますよ」とカーン氏は言う。
これらの時計は、15.9mmと厚みがあるのが特徴で、個人的には46mm径のケースサイズよりも先に気になったところだ。無反射コーティングは、直射日光を浴びると、スーパー アヴィの風防にもはっきりと表れる。このブルーの輝きが好きな人もいれば、むしろ見えない方がいいと思う人もいるだろう。ベゼルは両方向回転式で、ラチェット式のクリック感はタイトで適切な間隔が保たれている。
4つのモデルのなかで、私はモスキートが一番面白いと思った。デ・ハビランド モスキートに関連した時計はほかにないと思うが、この4モデルのほかの機体に関連した時計はたくさんある。この理由だけで、私はこの時計に惹かれたのだ。航空ファンにとってはイースターエッグのようなものではないだろうか。時計以外の分野で、時計にまつわる知識をある程度吸収したときに起こる現象がある(車や飛行機がそうだ)。それは、非常にこだわりが強くなるということ。直感的ではないが、私の場合、航空世界について知れば知るほど、時計メーカーが航空の世界に迷い込むことに抵抗を感じるようになった。両者を個別に知れば知るほど、一緒にして好きになるのは難しくなるのだ。私は、時計はよくできたものが好きだし、飛行機だってよくできたものが好きだが、それらがクロスオーバーすると、両方の分野が苦しくなることがあるのだ。
しかし、スーパー アヴィはそうではない。彼らは飛行機と時計というものを正しく理解しているのだ。