Introducing カルティエ　4本の新しい「タンク ルイ カルティエ」を発表

　いずれのモデルも同じ、手巻きの1917 MCムーブメントが、直径33.7mm、横幅25.5mmという同サイズのケースに納められている。レイルウエイもローマ数字インデックスもない、シンプルな時計であるが、サファイアカボションがセットされたリューズを装備。また全モデル共通で、ソード型針、ミネラルガラス風防、約100フィート（30m）の防水機能も備えている。

　独自性を打ち出しているのは文字盤の色や模様、ストラップなどだ。ボルドーレッドとグリーンの2色のラッカー仕上げのモデル（お揃いのアリゲーターストラップがセット）があり、こちらに装飾は一切ない。ただしゴールドをモチーフにしたオプションでは、少しグラフィックアート的に仕上がっている。カルティエによると、これらの時計は1970年代に誕生した、「レ マスト」のデザインに敬意を表しているそうだ。「トリニティ」の100周年を記念して3色のゴールドが使用されたダイヤルは、トライゴールドの小さな四角形はディスコボール、スリーゴールドの大きなホワイトゴールドの四角形はライトアップされたディスコフロアを連想させるなど、紛れもなく70年代の雰囲気を醸し出している。

　どの時計がどうペアウォッチとして効果的かはあまりに違うため、一概には言えない。トライゴールド、スリーゴールドモデルは、イエロー・ホワイト・ピンクゴールドを使用したゴールドオンゴールドの特性を活かしたアイテムであり、注目すべき点と考えるべき点があることは確かだ。文字盤の“目の錯覚”が果たして光のなかでどのように変化し、また腕の上でどのように機能するのか。実機とともに、時間をかけて一緒に過ごせるのが楽しみだ。

　これは決して、ラッカー仕上げの時計を非難しているわけではない。それらが何であるかを示す美しい見本のように見えるし、ボルドーはより穏やかで落ち着いた印象を、グリーンは注目を集めたい人にはとっておきだと思う。

　つまり4本の美しい時計は、すべて非常によくできているということだ。ただし、トライゴールドとスリーゴールドのパターンは、ゴールドであることと、またカルティエがジュエリーメゾンであるという性質上、昨年発表された電解エングレービングパターンのような、“へー、おもしろい”というクオリティには及ばなかったかもしれない。しかしこのリリースが、私たちを驚かせて席を立たせることができなかったからといって、賞賛に値しないというわけではない。そしてグリーンウォッチのトレンドがすぐに収まらなかったというのもうれしいことだ。

ブランド: カルティエ（Cartier）
モデル名: タンク ルイ カルティエ （Tank Louis Cartier）

直径: 33.7×25.5mm
厚さ: 6.6mm
ケース素材: イエローゴールド（ボルドーモデル、グリーンモデル、トライゴールドモデル）、ピンクゴールド（スリーゴールドモデル）
文字盤: ボルドーラッカー、グリーンラッカー、トライゴールド仕上げ、スリーゴールド仕上げ
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: アリゲーター（ボルドー、グリーン、グレートープ、ダークブルーの4色）ストラップ

キャリバー: 1917 MC
機能: 時・分表示
直径: 12.95×16mm
厚み: 2.9mm
パワーリザーブ: 約38時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 19

価格: ボルドー、グリーンは190万800円、トライゴールドモデルは198万円、スリーゴールドモデルは194万400円。すべて税込予価
発売時期: 今秋発売予定
限定: なし