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我々が知っていること
1972年、グレイトフル・デッド(Grateful Dead、アメリカのロックバンド)は西ヨーロッパをツアーで巡った。そして、初期ライブアルバムで最も人気のあるもののひとつ、その名も「ヨーロッパ '72(Europe '72)」が誕生したのだ。アルバムジャケットには、虹色の髪のデッドヘッドがアイスクリームコーンを額にぶつけるサイケデリックなカートゥーンと、ふたつの金のポットから虹が出てつながり、そのあいだから伸びた足がヨーロッパ大陸の上にかかっている2種類の絵が描かれていた。
同じ年、アメリカではタイメックスという直球の名前がつけられた時計会社から、文字盤に"Q Timex"と記した初のクォーツ時計が発表されている。当時は、音楽や大衆文化、そして時計にとっても活気溢れる時代であり、1969年に日本から上陸したクォーツ技術を多くのブランドが採用していた。最近、コネチカットのタイメックス社では、オリジナルのクォーツシリーズのヒット商品を厳選して復活させてきたが、72年のオリジナルデザインではなかった。今日、彼らはそれをやってのけたのだ。
この時計は、直径43mm、ゴールドトーンのステンレススティール製ケースにポリッシュ仕上げが施されている。金色の大きなマーカーとボールドの針は、フュメ・バーガンディの文字盤に、TIMEXのブランドロゴよりも大きなフォントでQUARTZの文字が綴られている。
1970年代、クォーツは、精度の劣る機械式時計との対比として、時計メーカーが誇っていたものだった。1972年の広告によると、価格は125ドル、現在の貨幣価値で約850ドルだ。当初、クォーツには安いというイメージはなく、精度は値段に見合ったものであり、最新技術だったのだ。
我々が思うこと
卵形のトノーケース、ゴールドトーンの大きく太いアプライドマーカー、それにマッチした太っちょの針を見て欲しい。まさに1970年代初頭を代表するような時計だ。日付窓も台形の珍しい形をしている。
まだ実物を見ていないが、画像と直径を見る限り、大きなドーム型クリスタルによって厚みがあり、ずっしりとした時計のようだ。手首に乗せると、トップヘビーになることは想像に難くない。
ビッグサイズが好きな人もいると思うが、私がQ TIMEX(HODINKEE エディション)を使い続けている理由のひとつは、そのコンパクトなフォルムとシャープな印象のブレスレットにある。私の時計は、角ばったケースと一体化したブレスレットを持つ1970年代のクラシックな時計と同じように、控えめで快適なつけ心地だが、もちろんバリューに関してはまったく違う。
Q TIMEX 1972 復刻モデルは、それに比べるとすべてが少しだけ余分なように感じられる。しかし、様々な角度から写し出されたケースプロファイルの画像を見ると、そのデザインには緩やかなカーブがあり、そこがいいのだと私は思う。大げさに描かれたマーカーが文字盤の上に浮いているように見え、立体感あふれるデザインを強調している。
オフィスで毎日使う時計ではないかもしれないが、最新のQ TIMEXには紛れもないノスタルジーがある...私のグレイトフル・デッドTシャツのコレクションのようなものかもしれない。
基本情報
ブランド: タイメックス(Timex)
モデル名:Q TIMEX 1972 復刻モデル(Q TIMEX 1972 Reissue)
直径: 43mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: バーガンディ
インデックス: アプライドのゴールド
防水性能: 50mm
ストラップ/ブレスレット: 天然皮革ストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: クォーツ
機能: 時、分、秒、日付
価格 & 発売時期
価格: $169(約1万9500円、日本円未定)
発売時期: 日本では8月前後の予定
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