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我々が知っていること
2025年1月、私はルイ・ヴィトンがスピン・タイムシリーズを大幅に刷新した際の記事を担当した。タンブール タイコ スピン・タイムとしてデビューしたこのシリーズは6つの限定モデルで構成され、いずれもドルフィングレーと名付けられたグレートーンのカラーリングで統一されていた。そこには、クラシックなジャンピングアワーからフライングトゥールビヨン、ワールドタイマーまで、スピン・タイムの世界観をさまざまな複雑機構で表現したモデルが揃っていた。さらに、それぞれの複雑機構を駆動する新たな自社製ムーブメントも導入。スピン・タイムシリーズはケース、ダイヤル、ムーブメントなど、スピン・タイムを構成するすべての要素がルイ・ヴィトンのラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンで自社製造されたことを象徴するものだった。
このコレクションについてしばらく新しい情報がなかったが、今週ルイ・ヴィトンはタンブール スピン・タイムの新作を、ブランドのレギュラーコレクションに加えた。今回のアップデートは主にカラーバリエーションの追加だが、5つのモデルを通じてスピン・タイムというコンセプトの幅広い表現が示されている。
5モデルはすべて、日本の太鼓から着想を得た最新世代のタンブールケースを採用している。傾斜したミドルケースに、レーザーフロスト仕上げを施した内側を持つ、彫刻的なラグをねじ込み式で組み合わせている。その上には、主にサンドブラスト仕上げを施した傾斜したベゼルリングが配され、外周には“LOUIS VUITTON”の文字があしらわれている。今回登場する5つのリファレンスはいずれも、貴金属製ケースを採用している。
39.5mm径のタンブール スピン・タイムには、装着感(そして価格帯)が大きく異なる2モデルが用意される。よりシンプルなモデルが、ホワイトゴールド製のタンブール スピン・タイム グリーンだ。通常のスピン・タイム機構を搭載し、ダイヤルにはサンレイ仕上げとサンドブラスト仕上げを組み合わせたカーキグリーンを採用。ここでは、時刻表示を担うキューブもグリーンで、シルバーの数字が配されている。そして現在の時刻を示すキューブだけが、瞬時にシルバーへと反転する。次の1時間を迎えると、そのキューブは再びグリーンへと戻り、次の時刻を示すキューブがシルバーへと切り替わる。
100m防水を備え、39.5mmモデルでは初めてサファイアクリスタル製ケースバックが採用されている。ラ・ファブリク・デュ・タン製の自動巻きムーブメント Cal.ST13.01を鑑賞できる。一方、同じモデルをベースにしながら、その魅力をさらに引き上げたタンブール タイコ スピン・タイムもラインナップ。39.5mmのローズゴールド製ケースに、青、ターコイズ、パープルへと刻々と表情を変える、まばゆいばかりのオーストラリア産オパールダイヤルを組み合わせた1本だ。しかも、それだけではない。こちらには贅沢な宝石もあしらわれ、時を示すインデックスにはバゲットカットダイヤモンド、ベゼルとラグにはバゲットカットのサファイアがセットされている。
新作である42.5mm径のホワイトゴールド製のタンブール スピン・タイム エアーは、ブルーのダイヤルを備え、Cal.ST13.01を宙吊りにしたような仕様のムーブメントを搭載することで、軽やかな印象を与え、ダイヤルの周囲にキューブが浮かんでいるような錯覚を生み出している。時刻表示には数字を使わず、12個すべてのジャンピングアワー・キューブにブランド名をプリントしている。
そして最後に、おなじみの複雑機構を独自のスタイルで表現した2モデルにも、新たなカラーリングが加わった。タンブール スピン・タイム エアー フライングトゥールビヨンには、プラチナ製ケースに合わせてサーモンカラーのダイヤルを採用。遠目には通常のスピン・タイム エアーに見えるかもしれないが、近づいて見ると、中央に1分間で1回転するフライングトゥールビヨンが配されていることがわかる。そのキャリッジは、ブランドを象徴するモノグラム・フラワーをかたどったものだ。さらに、浮遊するように見える分針がデザインを引き立てるとともに、それを実現するために必要な機構とも調和している。これらすべてを駆動するのが自動巻きムーブメント Cal.ST05.01であり、複雑機構を備えたムーブメントを製造するラ・ファブリク・デュ・タンの技術力を存分に示している。
タンブール スピン・タイム エアー アンティポードにも、今回は深みのあるブルーのダイヤルが採用された。それは中央で回転するワールドマップディスクの背後に広がる、いわば海のような役割を果たしており、デザインとしても実によくなじんでいる。アンティポードでは、ワールドマップディスク上の黄色いポインターで現地時刻を示す。その横にある外周ディスクの数字が、現在のローカルアワーを表示する。外周ディスクは毎正時にジャンプし、時刻を示す数字は、その隣にあるキューブにプリントされた都市の組み合わせと対応している。各キューブに記された2都市は対蹠地、つまりタイムゾーンがちょうど12時間離れた場所にあたる。ブルーで表示された都市は午後(PM)、シルバーで表示された都市は午前(AM)を示し、それぞれの都市で正午/午前0時を迎えると、キューブが1回転する。
中央のワールドマップディスクは、黄色いポインターとともに、ローカルタイムを変更するとそれに合わせて調整できる。文章だけでは複雑に感じるかもしれないが、実物を見ればずっと理解しやすい。また残念ながらアンティポード(そしてその内部に搭載されているCal.ST12.01)の弱点は、サマータイム(夏時間)だ。
タンブール スピン・タイム シリーズは、ルイ・ヴィトン ブティックでお求めいただける。グリーンモデルは8万5500ドル(約1300万円)、スピン・タイム エアーは1463万円(税込)、スピン・タイム アンティポードは11万9000ドル(約1800万円)、オーストラリア産のオパールダイヤルを備えたモデルは18万9000ドル(約2900万円)、そしてスピン・タイム フライングトゥールビヨンは19万9000ドル(約3000万円)だ。
我々の考え
ここまでの内容は、基本的にはいくつかのダイヤル変更と、予想されていた値上げ(少なくとも同等のゴールドケースモデルについて)についての話だったから、長く感じた人もいるだろう。とはいえ、私はルイ・ヴィトンがこのシリーズで進めている方向性をとても気に入っている。特に複雑機構を搭載したモデルには引かれるし、今回これらをレギュラーコレクションの一部としたことにも注目したい。ただ、ひとつ言っておくと、このコレクション全体のブランディングについて私がこれまで指摘してきたことは今も変わらない。特にそれがよく表れているのがスピン・タイム エアーで、時計の正面だけで“LOUIS VUITTON”の文字が3回も登場する。私はいつだって、少し控えめな表現を求めてしまう。典型的なルイ・ヴィトンの顧客が同じように感じるとは限らないことも十分承知している。
面白いことに、ブランディングを最小限に抑え、ルイ・ヴィトンのロゴが入ったベゼルをなくそうと思ったら、代わりに大量のサファイアを追加しなければならない(そして20万ドル近くを支払う)。ジュネーブ・ウォッチ・デイズで今回の新作5モデルを実際に少し見てみたが、オーストラリア産のオパールダイヤルを備えたモデルの豪華な仕上げは、とにかく見事だった。腕に載せると、この時計が日常になるようなライフスタイルを思わず想像してしまう。この時計が、日常の選択肢となるような暮らしだ。確かに2025年にも、ストーン製のセンターダイヤルに宝石をあしらったベゼルとラグを組み合わせた、似たようなモデルが登場している。それでも今回は、中央から広がるオパールダイヤルの表現がとても気に入っている。ダイヤル外周にもオパールを台形にカットしてインレイし、その表情をさらに広げているところがいい。
基本情報
ブランド: ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)
モデル名: タンブール タイコ スピン・タイム(Tambour Spin Time)
型番: W9WGA2(グリーンモデル)、W9PG42(オパールモデル)、W9WG81(エアー)、W9WG91(アンティポード)、W9PT21(フライングトゥールビヨン)
直径: 39.5mm(グリーンモデルとオパールモデル)/42.5mm(エアー、アンティポード、フライングトゥールビヨン)
厚さ: 12.15mm(グリーンモデルとオパールモデル)/12.45mm(エアー、アンティポード、フライングトゥールビヨン)
ケース素材: さまざまな貴金属
文字盤色: 多彩なカラーリング
インデックス: さまざまなアプライドインデックス
夜光: あり、分針に夜光を充填
防水性能: 100m(グリーンモデルとオパールモデル)/50m(エアー、アンティポード、フライングトゥールビヨン)
ストラップ/ブレスレット: ラバーストラップ(グリーンモデルとオパールモデル)/カーフレザーストラップ(エアー、アンティポード、フライングトゥールビヨン)
ムーブメント情報
キャリバー: ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン製のST13.01(グリーンモデル、オパールモデル、エアー)/ST12.01(アンティポード)/ST05.01(フライングトゥールビヨン)
パワーリザーブ: 45時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター認定: なし
価格&発売時期
価格: タンブール スピン・タイム シリーズは、ルイ・ヴィトン ブティックでお求めいただける。グリーンモデルは8万5500ドル(約1300万円)、スピン・タイム エアーは9万4500ドル(約1460万円)、アンティポードは11万9000ドル(約1800万円)、オパールモデルは18万9000ドル(約2900万円)、フライングトゥールビヨンは19万9000ドル(約3000万円)。
発売: ルイ・ヴィトンのブティック
限定: なし
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