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今週は、バーゼルワールドについての悪いニュースがどんどん広がっています。本日、LVMHグループの時計ブランドは、見本市を撤退することを正式に発表し、代わりにロレックス、パテック フィリップといったブランド、そしてWatches&Wonders Genevaの参加者と共に、2021年4月にジュネーブで製品発表を展示するようです。
信じがたいことですが、ロレックス、パテック フィリップ、チューダー、シャネル、そしてショパールがバーゼルワールドからの離脱を今週頭に発表したばかりです。発表では、5つのブランドが2021年4月に高級時計財団(FHH)と提携し、新たな見本市をWatches&Wonders Genevaと同時または隣接して開催を予定しているというものでした。アメリカのHODINKEEで発信しているHODINKEE Radioの最新エピソードでもバーゼルワールドの命運はLVMHの手中にあるのではないかと推測したばかりでした。彼らは決断を下したようです。今週頭のニュースの後、バーゼルワールドの主催者は、すぐにブランドへの返答を行いました。同様のコメントがあった場合は、またお届けいたします。
2月にお伝えしましたが、ブルガリは、バーゼルワールド2020から撤退し、その後2021年には復帰をする予定だったことは注目に値します。ブルガリが撤退を決定した理由は、当時のCOVID-19の世界的大流行による世界各国の渡航制限、そして1月にドバイで新たに開催したLVMH時計ブランドが行ったイベントでの成功によるものです。その際に、LVMH時計部門のCEO兼タグ・ホイヤーCEOステファン・ビアンキ氏は、「我々は、スイスの時計産業にとって大規模なイベントの重要性を信じ、我々の3つのメゾンのイメージと販売の両面でのバーゼルの成功を楽しみにしています」と述べました。一体何が変わってしまったのでしょうか?
理由:。バーゼルワールドが2021年1月に開催されるとなるとLVMH自身の1月の時計イベントと被ってしまうことになります。結局のところ、ドバイでの今年のイベントは、商業的そしてコミュニケーション面でも大成功を収めたのです。同様に、LVMHの今朝のプレスリリースには、バーゼルワールドを去る理由の一部として「"スイス時計業界の代表"が明らかに弱体化し、必然的に参加が減るため」とも述べられている。これらは全て理にかなっています。ロレックス、チューダー、パテック フィリップなどが撤退し、オメガなどスウォッチグループのブランドは既に不在のため、LVMHはバーゼルワールドの巨大なホール内で目立つかもしれませんが、逆にジュネーブを拠点とする新しい見本市の開催期間中はLVMHの不在が目立つかもしれません。本リリースは、「イメージとクライアント及びメディアとの関係を維持する」というブランドのニーズを示しています。バーゼルワールド周辺にとってここ数週間はかなり辛いタイミングになったでしょう。
LVMHは、まだイベントの新しいプログラムについて名言していませんが、ブルガリCEOであるジャン-クリストフ・ババン氏はプレスリリースでこう述べています。
「スイスの時計産業全体を時計製造の歴史的な中心地であるジュネーブへと1つにまとめ、また同日に開催することは、ブルガリが展開する様々な弱まっているラグジュアリー部門をやっと復活させるチャンスにもなるのです」ババン氏は、長い間クロスブランドならびにクロスグループによる時計業界のあり方を支持してきているため、驚きはありません。彼は、ジュネーブ・ウォッチ・デイズの企画の最前線にいた人物です。また、興味深いことに、このリリースでは、LVMHの主要な時計ブランド(ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニス)とブルガリが2021年の計画を個別に実施する余地も残されています。
本内容については、今後もお届けしていく予定です。詳細が分かり次第、お知らせいたします。私達は、この状況が解決されるのは難しいと理解していましたが、ことは予想以上に急速に動いているようです。
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