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日新堂 銀座本店がリニューアル。ローマン・ゴティエの世界に触れる新サロンも誕生

日新堂の旗艦店である銀座本店がリニューアル。4階・5階の刷新に続き、2階・3階にはスイスの独立系高級時計ブランドローマン・ゴティエのサロンが誕生した。スイス・ジュウ渓谷の空気感と創業者ローマン・ゴティエ氏の美意識を映した空間は、時計を見るだけでなく、ブランドの哲学に触れられる場所となっている。

日新堂 銀座本店は、銀座7丁目に店を構える同社の旗艦店である。長年にわたり高級機械式時計を扱う正規販売店として、多くのブランドと顧客をつないできた同店が、2026年に全館リニューアルへと踏み出した。

 まず刷新されたのは4階と5階のフロアだ。5階には、アーミン・シュトローム、アーノルド&サン、ドゥ・ベトゥーン、モリッツ・グロスマンなど、独立系高級時計ブランドを中心に扱うフロアを新設。接客ルームも備え、各ブランドの時計を落ち着いた環境で見られる空間となった。4階には修理受付と接客ルームが整えられ、購入後のメンテナンスや相談にも対応する。そして今回のリニューアルを象徴する空間のひとつが、2階と3階に誕生したローマン・ゴティエGINZAサロンである。時計を展示するだけではなく、ブランドの考え方やクラフツマンシップを、より近い距離で体験できる場所としてつくられた。


ローマン・ゴティエの世界観を銀座で体験する

ゴティエ氏が実際に愛用するイタリア製のソファやマッキントッシュのオーディオ機器を備えたラウンジのような、ローマン・ゴティエGINZAサロン。

 ローマン・ゴティエは、2005年にスイス・ジュウ渓谷で創業した独立系高級時計ブランドである。創業者のローマン・ゴティエ氏は、時計師ではなく精密機械工学を背景に持つ人物だ。工作機械のプログラマー兼オペレーターとして培った精密加工の知見をもとに、自社製ムーブメントの設計・製造、部品の加工、手作業による仕上げまでを重視した時計づくりを続けてきた。

C by ローマン・ゴティエ チタンエディション ブレスレット オープンワーク。Ref.MON00584。1034万円(税込)。

C by ローマン・ゴティエ プラチナエディション ブレスレット。Ref.MON00555。2530万円(税込)。

 その魅力は、工業的な工作精度と手仕事による美しさが同居している点にある。ミクロン単位の加工精度を追求する一方で、ブリッジや地板の面取り、歯車の造形、ネジの仕上げに至るまで、人の手による緻密な装飾が施される。2013年には代表作ロジカル・ワンがGPHGのメンズ・コンプリケーション部門を受賞。少量生産の独立系ブランドとして、世界中のコレクターから高い評価を集めている。

 日新堂 銀座本店に誕生したローマン・ゴティエGINZAサロンは、同ブランドにとってスイス国外初となる常設サロンだ。2階と3階に分かれた空間は、一般的なブティックというより、邸宅のリビングルームやライブラリーを思わせる空間だ。ソファやテーブルを配したラウンジのような一角、木の温もりを感じさせる壁面やシェルフ、ブランドのロゴを掲げたレリーフ状の壁、そして時計を静かに浮かび上がらせるショーケース。そこには、時計とじっくり向き合うための空気が流れている。

スイスらしい木の温もりを感じるシェルフや大理石のテーブル、アートピースが配されている。

 空間には、マッキントッシュのアンプやソナス・ファベールのスピーカーをはじめとする音響機器、アートブック、ベアブリックのようなポップなアートピースも置かれている。高級時計のサロンでありながら、どこか個人の書斎を訪ねたような親密さがあるのは、それらが単なる装飾ではなく、ローマン氏自身の趣味や価値観を映すものとして選ばれているからだ。スイスの本社や工房の空気感を銀座に再現することで、時計だけでなく、その背景にある美意識やつくり手の人となりまで感じられる場所を目指した。

 ローマン氏は、このサロンに込めた思いについて次のように語る。「このサロンをつくるうえで大切にしたのは、時計をただ展示する場所にしないことでした。私たちの時計は、ムーブメントや仕上げだけで完結するものではありません。銀座のサロンでは、スイスのアトリエにいるときのように、リラックスした雰囲気のなかで時計を見ていただきたいと考えました。家具、アート、音楽、音響機器には、私自身の好みや価値観を反映しています。時計を通して、私が何に惹かれ、どのようなものを美しいと感じているのかまで知っていただけたらと考えたのです」

 日新堂 銀座本店のリニューアルは、老舗時計店のあり方を考えるうえでも興味深い。時計を販売するだけでなく、ブランドの背景を伝え、つくり手の考え方に触れ、購入後も長く付き合っていく。今回のリニューアルは、その方向性をわかりやすく示している。

 ローマン・ゴティエGINZAサロンは、その象徴的な存在だ。スイスまで足を運ばずとも、ローマン氏の美意識やブランドの空気感に触れられる。時計だけでなく、家具、アート、音楽、会話を通じて、ローマン・ゴティエを知ることができる場所となるのだ。

日新堂 銀座本店
  • 住所/東京都中央区銀座7-9-13
  • 最寄り駅/東京メトロ銀座駅A3出口より徒歩5分、JR新橋駅より徒歩10分
  • 営業時間/全日11:00〜19:30
  • 電話番号/03-3571-5611

詳しくは日新堂 銀座本店の公式サイトをご覧ください。