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クイック解説
ジャガー・ルクルトの長い歴史と、スイスのジュラ山脈での大規模なマニュファクチュールの歩みを考えてみると、これまでに成し遂げていない複雑機構や技術的な偉業を思い浮かべることは難しいだろう。グランドメゾンと呼ばれるのには、理由があるのだ。先日、以下の非常に美しい新作ウォッチに関するメールを開いて驚いた。添付されていたプレスリリースには、クロノグラフとムーンフェイズ、それにトリプルカレンダーの組み合わせがJLC(ジャガー・ルクルト)にとって初の試みであるとの記述があったのだ。
新作のマスター・コントロール・クロノグラフ・カレンダーは、1992年から続くジャガー・ルクルトのマスター・コントロールシリーズの主役となるモデルだ。しかし、本機を見ただけでそうは思わないだろう。マスター・コントロールは、控えめながらも魅力的でセンスの良いプロポーションを持ったデイリーユースの時計であり、時代を超越したルックスを持っている。「フューチャーマチック」、「パワーマチック」、「メモボックス」など、前世紀中頃のラウンドウォッチのデザインを基に、ケース形状を微妙に変更している。マスター・コントロールの名は、同社の1000時間コントロールテストに由来しており、これはムーブメントだけでなく、ケーシングされた時計にも厳しいテストが課されるものだ。
ジャガー・ルクルトは、今回マスター・コントロールシリーズのムーブメントもアップグレードしている。摩擦を考慮してシリコンパーツを採用した脱進機や、パワーリザーブを拡大するために再設計された香箱など、現代に必要な機能が追加された。
もちろん、新作のマスター・コントロール・クロノグラフ・カレンダーのダイヤル上で新たな表示のコンビネーションを実現するためには、新型ムーブメントを作る必要があった。件のキャリバーは、JLC 759で、コート・ド・ジュネーブ仕上げ、ブルースクリュー、そして同社の「JL」モチーフのゴールドローターを備えた非常に美しいムーブメントだ。サファイアクリスタルバックから鑑賞も可能。クロノグラフ機能とカレンダーとの相性がよく、文字盤側から見てもデザインには感心する。バイコンパックス・ディスプレイ(並列の2つ目表示)は、6時と12時位置のカレンダー機能と合わさって視認性が高く、クロノグラフ目盛りは、心拍数を計測できるようパルスメーターを備えている。クロノグラフ自体は、垂直クラッチ付きのコラムホイール仕様だ。
本モデルには、SSと18KRGの2つのモデルが用意されている。後者は、ジャガー・ルクルトがグランド・ローズゴールドと呼ぶ素材である。新しい貴金属合金の正確な組成については公表されていないが、パラジウムが含まれており、ゴールドの安定性を高めて酸化や色褪せを防ぐ特性をもつ。
ファースト・インプレッション
マスター・コントロールシリーズの本機は、クロノグラフとカレンダー表示が組み合わさり、デザインバランスが際立っている。私には、この時計が1950年代か60年代初頭のもののように見える。もちろんその時代には、技術的に実現不可能だったろう(自動巻きクロノグラフが搭載されているためだ)。シルバーのサンレイ仕上げ文字盤にシルバーの針、クロノグラフ用の対象的なブルーの針は、クールでモダンな印象を与えてくれる。私には、彼らがこの時計がモダンウォッチそのものであると示しているように感じた。
多くの人がジャガー・ルクルトを「時計師によるブランド」と考えているが、そうみなされてきたのは、1992年付近からだ。しかし、デザイン面においても、相応しい評価を与えることが重要だ。この時計は、非常に着けやすい仕様に多くの機能性を備えた美しい時計である。そしてSSモデルの156万円(税抜)という価格もかなりの価値があるのである。
基本情報
ブランド: ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)
モデル名: マスター・コントロール・クロノグラフ・カレンダー(Master Control Chronograph Calendar)
型番: Q4138420(SS)、Q4132520(グランド・ローズゴールド)
直径: 40mm
厚さ: 12.05mm
ケース素材: SS、またはグランド・ローズゴールド
文字盤色: シルバーサンレイ仕上げ
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 5気圧
ストラップ/ブレスレット: ノボナッパ®製のカーフまたはアリゲーターストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: JLC 759
機能: 時、分、スモールセコンド、クロノグラフ、日、曜日、月、ムーンフェイズ
パワーリザーブ: 65 時間
巻き上げ方式: 自動巻き
価格&発売時期
価格: 156万円(SS)、280万円(グランド・ローズゴールド)(全て税抜)
限定: 通常ライン
詳細は、ジャガー・ルクルト公式サイトへ。