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Hands-On ロレックス エアキング Ref.126900、新型モデルを実機レビュー

私の目にはレフティのGMTよりもさらに過激に映った。

ロレックスのエアキングは、深く誤解されている時計だ。そのため、この記事をクリックした人の多くは、いかにこの時計が嫌いかを私に伝えるために嫌々ながらクリックしたのではないかと思うほどだ。読むのをやめてコメント欄へ猛ダッシュする前に、私が説得するのを許してくれるだろうか? 醜いアヒルの子と思われていたこの時計が、今では堂々たる白鳥に生まれ変わったという話をしようと思う。少しお付き合い願いたい。

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 2014年、ロレックスは長年のエレガントウォッチコレクションのひとつである“オリジナルラインのエアキング”を廃止した。これらは34mmから36mmのバリエーションで、外観は通常のオイスター パーペチュアルとほぼ同じだが、ダイヤルにはレトロな書体で“Air-King”と記されている。そして、あっという間に廃盤となってしまった。

Air King

 そして2016年、ロレックスはこの時計を、ある意味名実ともに復活させた。新エアキングは骨太の40mmケースで、事実上、デイトジャストやミルガウスと同じケース形状を備えた、より保守的で丸みを帯びたケースサイドとリューズガードがないのが特徴だった。また、光沢のあるブラックダイヤルに、航空機のインパネデザイン、ロレックスのロゴをイエローとグリーンでカラーリングし、グリーンの秒針も備えていたが、その時計もまた終焉を迎えた。

 その代わりに登場したのが、新しい新型エアキング Ref.126900だ。プレスリリースの写真では、リューズガードが追加されているということを除けば、旧モデルと見間違えるほどだった。しかし実際に見てみると、すべてが明らかになった。まだ実物をご覧になられていない方は、ぜひ一度ご覧になってみて欲しい。

Air King

 この新型エアキングは、ロレックスのプロフェッショナルウォッチラインの神聖なホールへ移動し、コレクションの位置を完全に変えた。その際にケースも一新された。ミルガウスと同様のケースから、GMTマスターⅡでお馴染みのシャープなスクエアと平坦なケースシェイプが採用されたのだ。このケースデザインには、専用のリューズガードが付属している。

Air King
Air King
Air King

 ベゼルがなく、リューズガードがあるのは、ちょっと不思議な感じがする。少し違和感があるが、私の目にはそれが新型エアキングのアイデンティティに映り、そのスポーティさを際立たせている。実際、このようなデザイン(リューズガードとポリッシュベゼル)はロレックスの時計では初めてだ。私の約16cmの手首に装着すると、エアキングは私が所有するバットマンと同じケース形状、サイズであったため、同じような感覚で装着ができた。どちらかというとベゼルの張り出しがないため、より小さめに身につけることができる。

 ブレスレットは新型ケースの効果もあり、ラグ部分の幅が広くなっている。ブレスレットの幅が広くなっても野暮ったい印象はなく、時計の全体的なプロポーションが保たれている。

 ということで、ケースとブレスレットをご紹介した。でももう少し待ちを、まだあるのだ。

 ケース素材は、夜光塗料が載った数字がとても輝いている。前作はホワイトゴールドのアラビア数字に夜光塗料がなかったため、黒いダイヤルの表面には正直、浮いてしまっていた。しかし今回は、最新のエクスプローラーと同じように夜光塗料が塗布されている。この白抜きは、ダイヤルを囲むパイロットスタイルのペイント数字に一貫性を与え、デザインにまとまりを感じさせる。プレスリリースの画像でも気に入っていたが、実機ではもっと気に入った。

 新旧のエアキングには、もうひとつ大きな違いがある。それは、ダイヤルにある従来は「5」だったインデックスが「05」になったことだ。このわずかな調整が、ダイヤルのシンメトリー性を高めている。

Air King

 その結果、この時計は自分の足で立つことができるようになった。前作はアイデンティティの危機に瀕していた。かなり気まぐれに思えたのだ。しかし今はユニークな提案、魂のこもった時計のように感じられる。新型エアキングは、これまで我々が知らなかったポテンシャルを秘めているのだ。

 これが存在するということ自体が、ロレックスの大胆な行動を表している。ロレックスは、この時計が賛否両論あることを知っていたはずだ。同社のデザイナーは、人々が不満に思っていること(主にダイヤル)をすべて残し、彼らがずっと正しかったことを証明するために必要なフォームファクターの文脈を与えたのだ。これでエアキングは、真のスポーツウォッチのように感じられるようになった。アグレッシブで頑丈な雰囲気だ。前作からすると、こんなことが可能だとは思わなかったのではないだろうか。

Air King

 昨年、ロレックスから発売されたツートンカラーのエクスプローラーに注目が集まった。今年はエアキングだ。展示会の季節になると、コレクターはいつもブランドの保守性を嘆き、何か違うもの、つまり今まで見たことのないもの、予想外のものを見たいと願うものである。新しいデストロGMTは、ロレックスにとってより明白な出発点なのかもしれない。しかし、この新しいエアキングは、それに勝るとも劣らない驚きを与えてくれる。

ロレックス エアキング Ref.126900:ケース、ステンレススティール、100m防水、40mm。ムーブメント、ロレックスCal.3230、COSC認定、ロレックス独自の高精度クロノメーター。クロマライト(青色に発光)夜光、針、ダイヤル。価格は81万6200円(税込)

Photos by Tiffany Wade and Atom Moore

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驚きというのは大げさかもしれないが、確かな良さを感じる。ロレックスの時計が悪いことなど万に一つもありえないが、確かにこれは前モデルよりも多くの人に訴求しそうだ。こんなに早くハンズオンが見れるのが嬉しい。