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Found これまで生産されたランゲ1の最高峰モデル3点、4大オークションハウス以外で競売

ソリッドケースバック、ハニーゴールド、ステンレススティールという納得のラインナップである。

ドイツ、ザクセン州・グラスヒュッテの時計メーカー、A.ランゲ&ゾーネは10月、再出発から25年という大きな節目を迎えた。A.ランゲ&ゾーネは、全く新しいコンセプトでラインナップを拡張し、50周年を目指す。発表された新作オデュッセウスをどう思おうとも、A.ランゲ&ゾーネのあらゆる時計についてどう思おうとも、ランゲはすべての人気シリーズの時計で最高品質を誇ることは間違いない。ここ数年、特殊なランゲ1に注目している非常に熱心な若いコレクターの数が少なからず増えてきている。ランゲといえばランゲ1であり、これまで何度も言ってきたように、ランゲ1は過去四半世紀に取り入れられた時計技術の真のアイコンのひとつだ。また、これも何度も言ってきたが、もし私が今の私ではなく、もう少しクラシックな分野で活躍する人物だったなら、私が毎日身に着けるであろう時計だ。

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 わずか数週間後に開催されるオークションで、これまで生産された最も興味深いランゲ1の3点が出品される。すべて同じオークションハウスによるもので、フィリップス、クリスティーズ、サザビーズ、またはアンティコルムではなく、クロット博士による出品である。これら3点ともに素晴らしい時計だ。


ランゲ1 Ref. 101.026 ステンレススティール

 最も優れたものから紹介しよう。現在まで世界中のコレクターから最も注目を集めているランゲであるSS製のランゲ1が、クロット博士によって提供される。この10月まで、ランゲのどのシリーズでも、SSの腕時計は一切生産されてこなかった。一部、特別な例外はあり、今回出品されるSSのランゲ1はおそらく小売販売された唯一のモデルだ。このランゲ1は希少価値が非常に高く、文字盤はシルバーかブラックだ。ブラックの方が数が少ないが、私の目にはあまり魅力的なデザインではない。今回の出品で、これまでオークションで出品された同モデルは6点目となり、予想落札価格は10万ユーロ~13万ユーロ(約1200万円〜1600万円)となっている。オークション手数料と最終目的地次第で輸入税がかかる可能性が高いことを考慮すると、妥当な価格に思える。

 このRef. 101.026は私のお気に入りの時計の1つで、この時計を私は長年所有していた。常に最高の「隠れた名品」のひとつであり、この時計がどのように評価されるかを見るのが楽しみだ。市場に登場するのはしばらくぶりとなる。その歴史は1998年に遡り、ドイツの小売業者で購入されたものだ。一般には20本作られたと考えられているが、正確には分からない。ランゲとしては非常に興味深い時期に生産されたモデルであり、身に着けられる「最高」の時計の1つと考えられている。出品情報はこちら


ランゲ1 Ref. 101.050 ハニーゴールド

 私のこれまでで一番のお気に入りのランゲ1だ。理由を説明する前に、私はこのランゲ1を発売当初から所有しており、絶対に売却することはないと宣言する。Ref. 101.050は2015年秋に秘密裏に発表された。新開発キャリバーを備えた新しいランゲ1がジュネーブサロン(SIHH)2015で発表された後のことだ。購入したコレクターは、このモデルについて話さないようにと頼まれたので、このモデルに関してはオンラインでほとんど情報を得られないが、SJXが素晴らしい記事を投稿している。

 ハニーゴールドケースのこの時計は基本的に究極のランゲ1だ。ハニーゴールドはイエローゴールドとローズゴールドの間に位置する合金で、A.ランゲ&ゾーネの特許素材だ。硬度は通常の金よりもはるかに高く、傷つきにくい。ランゲは2010年に初めてハニーゴールドを使用して以来、定期的に、しかし控えめに使用してきた。私にとっては、ハニーゴールドはランゲを象徴する素材であり、とにかく愛すべきものだ。このモデルは、ランゲ1の初代キャリバーを使用する最後の時計だが、生産史上どのランゲ1よりもはるかに精巧な仕上げとなっている。ジャーマンシルバー製の4分の3プレートは艶消し仕上げで、細部は手作業で彫刻されている。これは、ランゲのテンプ受けと同様だ。最後に、文字盤はインダイヤルが埋め込まれたはるかに複雑できめの細かい仕上がりとなっている。

 まとめるとRef. 101.050は、独自のケース素材を使い、ランゲ1の初代キャリバーを使用した最終モデルで、他のランゲの時計よりもはるかに精巧に仕上げられている。さらに、世界でわずか20本という希少性と、秘密裏に発表された事実がありこの上なく魅力的な現代時計なのである。多くの点でRef. 101.050は、長年、ランゲ時計製造の最高峰と考えられていたランゲの「ハンドヴェルクスクンスト」コレクションの先駆けのようだ。これまで生産されたランゲ1の中で最も「手作り」の時計であることは間違いなく、落札予想価格は6万6000ユーロ~7万6000ユーロ(800万円〜900万円)に設定されている。出品情報はこちら


ランゲ1 Ref. 101.001 イエローゴールド、ソリッドケースバック

 クロット博士のオークションに出品される3点目のランゲ1は、翌日開催の完全オンラインオークション形式という他の2点とは別の方法で出品される。落札価格は他の2点よりもかなり低くなると考えられるが、だからといってその価値は他の2点にひけを取らない。この時計はランゲ1 Ref. 101.001、すなわち、ランゲ1の初期モデルだ。したがって、詳しい方はご存知だろうが、このランゲ1のケースバックはソリッドタイプだ。

 そう、初期に生産されたランゲ1の一部の裏蓋は、ゴールドのねじ込み式ソリッドケースバック! このタイプは、一般的にかなり初期に生産されたものであり、非常に珍しく、興味深い。例えば、クロット博士によって出品される時計のムーブメントナンバーは53。ランゲが復活して2か月経たない1994年12月23日に、ドイツの高級時計宝飾店「ヴェンペ」で購入されたものだ。「最高の部分が見えないランゲをなぜ買うのか?」と思う人がいるかもしれない。その意見はもっともだ。しかし、同ブランドの偉大な形成期に生産された初期の時計を探し求める上級コレクターは、この時計に魅力を感じるだろう。予想落札価格は10万ユーロ~15万ユーロ(1200万円〜1800万円)。出品情報はこちら


追加情報

 上記の3点のランゲ1はすべて、2015年のモデルチェンジ以前に生産されたモデルだ。技術的には、このような古い時計と比べて現行モデルがどれほど洗練されているかは注目に値する(また、多くの人は気付いていないが、ムーブメントが薄くなった)。ジャック(Jack Forster)がランゲ1の新旧比較を詳細にまとめている。ジャックにしか書けないこの詳細記事を読めば、新旧両方に愛すべき点があることが分かる。ジャックの記事はこちら