ADVERTISEMENT
金曜の夜に外した時計が、月曜の朝にもまだ動き続けている。“週末越え”のパワーリザーブは、複数の時計を使い分ける人にとって、分かりやすいメリットだ。では、休みが5日間続いたらどうだろう。
5連休となる今年のシルバーウィークに合わせて、今回は120時間以上のパワーリザーブを備える時計を15本集めた。120時間は、フル巻き上げから丸5日にあたり、連休初日の朝に巻き上げれば、途中で別の時計に着け替えても最終日の夜まで動き続ける計算になる。旅行に連れていく1本にも、自宅で出番を待つ1本にも、ロングパワーリザーブは役に立つ。
今回はその15本を駆動時間の短い順に紹介。5日巻きをはじめ、1週間、10日間、そして1カ月へ。見慣れたスポーツウォッチから独立系ブランドの個性派、複雑時計まで、長く動く時計の顔ぶれは思いのほか多彩だ。
120時間パワーリザーブ
IWC インヂュニア・オートマティック 40
IWC インヂュニア・オートマティック 40。211万7500円(税込)。詳しくはこちら。
ジェラルド・ジェンタが1970年代に手がけたインヂュニアSL。その系譜に連なる現行モデルは、5本のビスを配したベゼルと一体型ブレスレットが目を引く。デザインに加え5日巻きの実用性も見逃せない。自動巻きCal.32111は120時間駆動し、軟鉄製インナーケースがムーブメントを磁気から守る。ケース径40mm、厚さ10.7mmで100m防水も備えた仕様は、毎日使う時計として頼もしい。なお、同じCal.32111を搭載するパイロット・ウォッチ・マーク XXも、120時間駆動の仲間だ。
オリス ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー473
オリス ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー473。85万8000円(税込)。詳しくはこちら。
大きなリューズを回し、時計を裏返して残量を確かめる。本作はそんな手巻き時計との付き合い方を楽しみたい時計だ。120時間のパワーリザーブインジケーターをケースバック側に置くことで、表側にはポインターデイトとスモールセコンドをすっきりと配している。38mmのSSケースに収まるCal.473は、Cal.400シリーズ初の手巻きムーブメントである。アクイスなどに搭載される自動巻きCal.400と同じ5日間でも、こちらは自分の手で巻き上げる時間まで楽しめる。
144時間パワーリザーブ
ドゥ・ベトゥーン DB25Vxs シルバームーン
ドゥ・ベトゥーン DB25Vxs シルバームーン。9万9000ドル(日本円で約1500万円)。詳しくはこちら。
アラビア数字とバーリーコーン模様のギヨシェに、12時位置の球体型ムーンフェイズを備えたDB25Vxs シルバームーン。これは古典的な意匠のなかに、ドゥ・ベトゥーン独自の月表示を組み込んだ1本だ。鏡面に仕上げたチタンケースと透かしの入ったラグにも、このブランドらしい造形が見て取れる。搭載する手巻きCal.DB2105V5は、自己調整式ツインバレルによって144時間の駆動を確保。6日巻きの余裕があれば、連休中に別の時計を選んでも、文字盤の月は満ち欠けを続けている。
168時間パワーリザーブ
アーミン・シュトローム ワンウィーク マニュファクチュール・エディション
アーミン・シュトローム ワンウィーク マニュファクチュール・エディション。627万円(税込)。詳しくはこちら。
ワンウィークコレクションでは、7日間の駆動を支える仕組みそのものが見どころになる。文字盤側に姿を現すふたつの香箱と、それらを支えるブリッジ。奥行きのある構成は、内部を見せることを時計づくりの中心に据えるアーミン・シュトロームらしい。手巻きムーブメントは直列に連結したツインバレルによって168時間のパワーリザーブを確保し、リューズを回せば巻き上げに伴う歯車の動きも楽しめる。
ボヴェ1822 フルリエ ナインティーン サーティ
ボヴェ1822 フルリエ ナインティーン サーティ。詳しくはこちら。
12時位置のリューズと、それを囲む弓形のラグなど、フルリエ ナインティーン サーティの姿には、懐中時計を手がけてきたボヴェ1822の歴史が色濃く残る。着想源は、懐中時計から腕時計への移行期にあたる1930年代のタイムピースだ。リューズを頂点とする縦方向の構成は、ラウンドケースでありながら、一般的なドレスウォッチとはずいぶん印象が異なる。その古典的な外観に収まる手巻きムーブメントは、ひとつの香箱で168時間のパワーリザーブを確保。懐中時計の面影を楽しみながら、現代の長時間駆動も手にできる1本だ。
H.モーザー エンデバー・パーペチュアルカレンダー スモークサーモン
H.モーザー エンデバー・パーペチュアルカレンダー スモークサーモン。1158万3000円(税込)。詳しくはこちら。
これほど表示の少ない永久カレンダーも珍しい。月は短いセンター針が12個のインデックスを指して知らせ、文字盤を小さなカレンダー表示で埋め尽くすことがない。日付は時間帯を問わず前後どちらにも調整でき、操作性にも配慮が行き届く。表示は簡潔に、調整は扱いやすく、そして止まりにくく。永久カレンダーを日常で使うための工夫が重ねられている。
IWC ビッグ・パイロット・ウォッチ
IWC ビッグ・パイロット・ウォッチ。228万2500円(税込)。詳しくはこちら。
飛行用時計に由来するビッグ・パイロット・ウォッチの顔に、3時位置の7日間パワーリザーブ表示が組み合わされる。搭載するのは、ペラトン式自動巻き機構を備えたCal.52111。168時間の駆動に加え、磁気からムーブメントを守る軟鉄製インナーケースや、急激な気圧低下でも脱落しにくい風防の固定構造を採用している。大型のケースには、パイロット・ウォッチとしての実用装備もしっかり収まっている。
192時間パワーリザーブ
パテック フィリップ カラトラバ8日巻 Ref.5328G
パテック フィリップ カラトラバ8日巻 Ref.5328G。1270万円(税込)。詳しくはこちら。Photos by Mark Kauzlarich
8日巻きに加え、午前0時に瞬時に切り替わる曜日と日付機構を備えたカラトラバ。6時位置には指針式の日付、窓による曜日表示、スモールセコンドをまとめている。搭載する手巻きCal.31-505 8J PS IRM CI Jのパワーリザーブは、最低192時間、つまり8日間に達する。細かな質感を持つブルーダイヤルは外周に向かって黒く変化し、夜光を施したアラビア数字とシリンジ針が浮かぶ。41mmのホワイトゴールドケースの側面には、パテック フィリップを象徴するクル・ド・パリを全周にわたって施している。
エベラール 8ジュール グラン・タイユ
エベラール 8ジュール グラン・タイユ。117万7000円(税込)。詳しくはこちら。
エベラールが“8ジュール”を発表したのは1997年。モデル名のとおり、8日間の駆動を掲げるシリーズである。その核となるのが、2本のゼンマイを重ねて配置する、特許取得済みの巻き上げ機構だ。ゼンマイの長さは合わせて1.5mを超え、192時間の駆動を実現する。グラン・タイユは、この機構を41mmのラウンドケースに収めた手巻きモデル。文字盤の9時位置に配したパワーリザーブ表示が、左右非対称の表情をつくっている。
216時間パワーリザーブ
ショパール L.U.C クアトロ マーク Ⅳ
ショパール L.U.C クアトロ マーク Ⅳ。781万円(税込)。詳しくはこちら。Photos by Mark Kauzlarich
ふたつの香箱を重ねたツインバレルを、直列に2セット配置したクアトロシリーズ。この特許取得の構造により、ショパールは長期間のパワーリザーブを実現した。このクアトロ マーク IVは、4つの香箱を備える手巻きCal.L.U.C 98.09-Lを搭載。216時間という9日巻きの駆動力を持ちながら、ケースバック側にはその残量を示すインジケーターを備えている。文字盤のデザインと共に、長期間の駆動を支える独自の香箱レイアウトも見どころだ。
フランク ミュラー ギガ トゥールビヨン スケルトン
フランク ミュラー ギガ トゥールビヨン スケルトン。5984万円(税込)。詳しくはこちら。
直径20mmのトゥールビヨンが、文字盤のほぼ半分を占めた1本。この巨大なキャリッジを1分間に1回転させ、さらに約216時間の駆動を確保するべく4つの香箱を搭載する。チタンなどの素材を用いた軽量化も、大型トゥールビヨンを成立させるための工夫だ。スケルトン仕様では時分表示を上方に寄せ、文字盤の下半分を直径20mmのトゥールビヨンに充てている。縦長のケースを生かした構成が、キャリッジの大きさをいっそう際立たせる。
240時間パワーリザーブ
ウブロ「ビッグ・バン メカ-10」42MM
ウブロ「ビッグ・バン メカ-10 チタニウム」42MM。338万8000円(税込)。詳しくはこちら。
メカ-10では、パワーリザーブが残り何日あるかを数字で確認することができる。正面から見ると、12時位置にはラック・アンド・ピニオンシステム(直線運動と回転運動を相互に変換する機構)が前面に表示されており、歯車や香箱の間に残された空間まで楽しめる。42mmモデルではふたつの香箱を備える手巻きCal.HUB1205を搭載し、従来の45mmから小型化しながら約240時間の駆動を維持した。
288時間パワーリザーブ
パルミジャーニ・フルリエ オブジェダール コレクション カリヨン トゥールビヨン
パルミジャーニ・フルリエ オブジェダール コレクション カリヨン トゥールビヨン。49万スイスフラン(日本円で約9200万円、予価)。詳しくはこちら。Photos by TanTan Wang
本作はチャイム機構であるミニッツリピーターとトゥールビヨンを統合した複雑時計だ。この時計で驚かされるのは、手巻きムーブメントのCal.PF950が、チャイム機構を作動させながら約288時間(12日間)のパワーリザーブを確保していることにある。ふたつの香箱を搭載し、ひとつは時刻表示とトゥールビヨン用、もうひとつはチャイム機構専用の動力を蓄える設計を採用した。文字盤側からは、ハンマーとゴングの動きに加え、9時位置でツインバレルによるロングパワーリザーブの残量を確認できる。
744時間パワーリザーブ
A.ランゲ&ゾーネ ランゲ31
A.ランゲ&ゾーネ ランゲ31。価格は要問い合わせ。詳しくはこちら。
ランゲ31を巻き上げるには、ケースバックに専用のキーを差し込む必要がある。ふたつの香箱に収まる主ゼンマイは、それぞれ185cm。その巻き上げに必要な力を扱いやすくするために選ばれたのが、この鍵巻き方式だ。蓄えた動力を安定して伝えるべく、ルモントワール式の定力機構を設けられている。主ゼンマイがほどけるにつれて変化するトルクをならし、テンプに安定した力を届けながら744時間駆動する。45.9mmのケースに収めたグレーの文字盤には、アウトサイズデイトと31日分のパワーリザーブ表示が並ぶ。
パネライ ルミノール 31 ジョルニ
パネライ ルミノール 31 ジョルニ。1613万7000円(価格変動制)。詳しくはこちら。
ルミノール 31 ジョルニのおもしろさは、36日分の動力を蓄えながら、使うのは31日間に限られているという、その5日分の差にある。搭載される手巻きCal.P.2031/Sは、合計3.3mの主ゼンマイを収めた4つの香箱を直列に連結。トルクリミッターで全巻き時の過大なトルクを制御し、31日後には停止機構を働かせることで、精度の安定する範囲を使う設計だ。スケルトンムーブメントには、偏光を利用して3時位置の窓だけに数字を見せる日付表示も組み込まれ、内部の眺めを妨げない。
番外編
ヴァシュロン・コンスタンタン トラディショナル・ツインビート・パーペチュアルカレンダー
ヴァシュロン・コンスタンタン トラディショナル・ツインビート・パーペチュアルカレンダー。価格は要問い合わせ。詳しくはこちら。
なお、通常駆動では120時間に満たないが、スタンバイモードで70日間動き続ける特別な例として番外編に加えた。着用時の3万6000振動/時(5Hz)と、保管時の8640振動/時(1.2Hz)を切り替えられる永久カレンダーだ。このCal.3610 QPは、保管時に低振動のスタンバイモードを使うことで消費エネルギーを抑え、暦を進め続ける。2026年仕様では、この状態での駆動時間が従来の65日間から70日間、1680時間へと延びた。42mmのプラチナケースに収まる多層構造のダイヤルには、選択中のモードを示す表示も備える。なお通常のアクティブモードでは96時間駆動となる。
話題の記事
5連休も動き続ける。120時間以上のロングパワーリザーブウォッチ15選
Introducing スタジオ・アンダードッグ 02シリーズ “マンティス”が登場
Introducing ルイ・ヴィトン タイコ タンブール スピン・タイムの新作5モデル