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VINTAGE WATCHES ヌーシャテル天文台でテストされた1958年製ロンジン クロノメーター 懐中時計と、バンブーベゼルを持つ1960年製ロレックス デイトジャスト

ロンジンの真のクロノメーターと、ロレックスのアイコンであるデイトジャストの初期モデルを中心にご紹介しよう。

HODINKEE Shopで販売しているヴィンテージウォッチの最新セレクションを見るには、こちらをクリックしてください。

今週の注目ヴィンテージウォッチ

HODINKEE Shopのヴィンテージウォッチは、薄さでも高価さでも記録を破ることはありません。また、巻上げや時刻合わせに小さな工具を必要としたり、ナイトクラブのようなシーンで活躍するような時計でもありません。現代の時計が時を刻む装置としての限界に挑戦する一方で、ヴィンテージウォッチの分野では、腕時計の装着性、ムーブメントの精度、そして象徴的で時代を超えたデザインがより重視されるようになっています。

1978年 ロレックス GMTマスター Ref. 1675 Mk3 ラジアルダイヤル

1967年 セイコー '62MAS'Ref.6217-8001

1980年代 パテックフィリップ ゴールデンエリプス Ref. 3788 'シグマ'ダイヤル

1979年 ロレックス シードゥエラー Ref. 1665 'グレートホワイト'

水曜日の朝を迎えるにあたり、ヌーシャテル天文台でテストされたロンジン クロノメーター 懐中時計をヴィンテージチームのリッチ(Rich)に、ロレックス デイトジャストを同チームのサオリ(Saori)に紹介してもらいました。HODINKEE Shopで販売中のヴィンテージウォッチは、上のスライドショーでご覧いただけます。

ヌーシャテル天文台でテストされた1958年製ロンジン クロノメーター 懐中時計
By Rich Fordon

このロンジンは、私にとって本当にずば抜けた存在だ。私たちがここで受ける質問のほとんどは、価値に関するものだ。金銭的な価値を維持するという意味でも、ある価格帯でより多くの時計を手に入れるという意味でも、価値は幾度ともなく問われる。そのなかで、現行チューダーは、価値に関する会話に終始しているように見える。ヴィンテージウォッチ界では、懐中時計や天文台コンクール級の本物のクロノメーターほど、価値の観点から説得力のあるカテゴリーはない。

 確かに懐中時計を取り出すのは気恥ずかしいものだが、この記事を読む読者なら、普通の人がどう思うかを気にしないのではないだろうか? このロンジンもその例に漏れず、非常に魅力的なモデルだ。

 文字盤は、視認性を第一に考えたデザインで、非常によくできている。さらに、65年近い経年を経たパティーナ(経年変色)も完璧だ。特にスモールセコンドダイヤルのフルスケールは精度の高さをアピールしており、また懐中時計によく似合うスタイリッシュな数字フォントにも引かれるものがある。

A vintage Longines pocket watch

 もちろん、ムーブメントも特筆すべきものだ。エキシビション(シースルー)スタイルのケースバックから見えるのは、ギョームテンプを搭載したロンジン Cal.260だ。ロンジンアーカイブズからの抜粋にあるように、このキャリバーは通常クロノグラフ機能を搭載しているが、この天文台のテストのために改造され、それらの機構が取り除かれている。Cal.260は、より一般的なCal.360の天文台クロノメーターと比較して、より大きなサイズとなっている。このように大型のキャリバーに手を加えるのは、当時の天文台クロノメーターの基準よりもさらに高い精度を目指すためだろう。時計製造業界の古今東西を見渡しても、時間だけを計測する用途としてこれ以上優れたものはないといっていいだろう。

Observatory papers for a vintage Longines pocket watch

 ヌーシャテル天文台の書類が揃っているのは、私のお気に入りポイントかもしれない。私はこのような付属品に目がなく、正確な観測結果が手書きで書かれていることが大好きだ。このクロノメーターがWebページから抜け出してポケットに飛び込む前に、HODINKEE Shopでこのロンジンの全貌をチェックしてみて欲しい。

1960年製 ロレックス デイトジャスト Ref. 1603 バンブーベゼル
By Saori Omura

 ヴィンテージのデイトジャストといえば、フルーテッドベゼルとジュビリーブレスレットが真っ先に思い浮かびます。しかし、私はこのモデルが作られた時代のデイトジャストが特に好きです。このモデルは紛れもなくデイトジャストで、ロレックスのフラッグシップモデルとして世に知られる以前のヴィンテージデザインであることも明白です。

 ダイヤルのパティーナに目がない人、嫌いな人、大きく分かれるとは思いますが、私はこの1本に関しては個人的に欲しいと思っています。たしかに、新品同様の状態をとどめているわけではありません。むしろ、それとは程遠い状態です。でも、ヴィンテージの場合、ふたつとないユニークさを楽しむことが、時計に説得力を持たせることができるのです。どこまでが自分にとって魅力的なパティーナなのか、自分なりの基準を知る必要があると思いませんか?

 とはいえ、私にとってこの時計の最大の特徴は、刻み目をアワーマーカーにしたバンブーベゼルに他なりません。Ref.1603では、よりインパクトのあるフルーテッドベゼルやエンジンターンドベゼルが採用されています。バンブーベゼルは、スムースベゼルとフルーテッドベゼルの中間のような、両者の長所を持ち合わせているように感じられます。小さすぎず、大きすぎずといった感じです。きっとプレシジョンからオイスター パーペチュアルまで、1950年代からのさまざまなクリエーションから受け継がれた可能性が高いのでしょう。だからこそ、ベゼルデザインの進化という歴史的な観点からも価値が高いと思うのです。

A vintage Rolex Datejust

 私はこのバンブーベゼルを再評価されて欲しいと願っています。ロレックスがいきなり左利き用のGMTマスター IIを発表して驚かせてくれるなら、もしかしたら現代のデイトジャストコレクションにこのヴィンテージの栄光が戻ってくる日が来るかもしれないと、希望を持っているのです。詳細はこちらをご覧ください。

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