ADVERTISEMENT
我々は、時計のオークションについて長年にわたりさまざまなスタイルで論じてきた。そこで、今週開催されるニューヨークオークション(※)では、ちょっと違った方法を試してみることにした。HODINKEEのエディター5名がSlackでチャットを開いたのだ。ベン・クライマー(Ben Clymer)、マライカ・クロフォード(Malaika Crawford)、リッチ・フォードン(Rich Fordon)、マーク・カウズライヒ(Mark Kauzlarich)、そしてトニー・トゥライナ(Tony Traina)の5名が、今週のクリスティーズ、サザビーズ、フィリップス、 ボナムズロンドンのニューヨークオークションについて語り、続いて、現在の流行やお気に入りのロット、2008年の時計業界に関するベンの話、そして奇抜なジャイロトゥールビヨンなどについてざっくばらんに語り合った。
※編注;翻訳記事公開時点でオークションはすでに終了しています。
トニー(アンソニー・トゥライナ、エディター): 雰囲気の確認から始めましょう。ちょうど1年前にティファニーのパテック ノーチラスが600万ドル(約8億円)以上で落札され、時計オークションは史上最高の盛り上がりを見せました。それから状況は明らかに沈静化し、最大級の注目を集めた時計もいくつかは値下がりし、今回はどのロットもニューヨーク・タイムズ紙の見出しを飾るには至っていません。では、2022年最後のオークションに向けて、皆さんはどのような心境でしょうか?
議論の口火を切るために、まずは私の簡単な感想から。1年前よりもいい感じだと思っています。2021年は複数のニューヨークのオークションに参加してみて、なんだか変な感じでした。例のオークション、例の時計ひとつのために大騒ぎだったのです。リッチ・ザ・キッド(Rich the Kind)というラッパーが、その時計の写真を撮るためだけに来場していたのを覚えています。時計ひとつのためだけにやりすぎという感じでした。
リッチ(リッチ・フォードン、ヴィンテージ専門家): あれは狂気の沙汰でした。私が楽しみにしているオークションのよさをほとんど奪ってしまいました。全体的に、私は今週については楽観的です。時計市場全体は、11月のジュネーブオークションよりもさらにいい状態にあると思います。
マライカ(マライカ・クロフォード、スタイルエディター): 私は、今回の場には冷静沈着に臨みます。過剰な熱狂がないということは、自分が本当に好きなものを見られる時間が増えるということです。週末に行われたプレビューでは、ロレックスのプロフェッショナルウォッチの前を素通りして、一直線にダイヤモンドとカルティエに向かいました。
ベン(ベンジャミン・クライマー、HODINKEE創設者兼会長): 賢明な選択です。今年は劇的に“普通”になってきている気がします。それは素晴らしいことだと思います。
マーク(マーク・カウズライヒ、エディター): 今年のオークションはバランスの取れた、気軽に感じられるシーズンだと思います。それほど激しい争奪戦にはならないけれど、時計への情熱や知識を発揮できるいい機会となるような、そして、ちょっと個性的な時計がたくさん出品されていると思います。
トニー: ジュネーブのオークションも、いい意味で“頭を冷やす時間”になったように思います。本当に特別なものはよく売れていて、狂乱のようなものはありませんでした。
マライカ: プレビューはとてもゆったりとした雰囲気でした。時計好きが好きなことをやっているという感じで。ある会場で@リッチとばったり出くわしたのですが、彼は私が選んだ品を「意外だ」と思ったようです。
リッチ: @マライカのことをまったく誤解していたようです。彼女は、パテックのワールドタイム Ref.1415をいちばん長く眺めていたんです!
マライカ: とても小さくて滑らかで優雅な時計でした。パテックにしか成しえないことです。
マーク: 私はいつも、みなさんがどのような時計を選ぶのか興味深く見ています。実際に手にすると、画面上で見るよりもより際立って見える時計が必ずあります。画面上や印刷物でカタログを見ると、比較して買うという姿勢になりがちです。例えば、この“レモン” ポール・ニューマンは最近発売されたほかの時計と比べてどうだろう、といった具合に。でも1日の最後には、実際に手に取ってみた5000ドル(約66万円)のクロノグラフに恋に落ちるかもしれません。
マライカ: サザビーズではパテック フィリップ 5959Pも気に入りました。プラチナで、スプリットセコンドのクロノグラフ、わずか33mm、そしてブレゲの数字。これが気に入らずにいられますか。
ベン: そのとおり。サザビーズには、確かにおもしろいものがありますね。
トニー: 私にとってはヴィンテージのパテック 1436 スプリットセコンドが定番の一品で、現代的な相棒のような存在で気に入っています。5959は、これまで100本も製造されていないのではないでしょうか。
マーク: あの5959は視界に飛び込んできましたよ。あまり見かけないリファレンスだと思いますが、カタログではいつもそういった品を探しています。オークションハウスは閉じた空間ではありません。市場の状況を把握しているため、ペブルやクラッシュももちろん出てくるわけです。ですが私にとってはこういうもののほうがおもしろいのです。これは彼らの考えが、現代の状況においてよい、というだけではなく、むしろ完全な孤立状態においてよい、という意見です。
マライカ: 小さなクロノ同好会ですね!
ベン: 実は、サザビーズとクリスティーズ ニューヨークで開かれる12月のプレビューはいつも好きなのです。本流から離れたところでもおもしろい品を見つけることができます。
リッチ: 特にサザビーズでは多くの発見がありますし、少なくとも発見しているような気分になりますね。
トニー: @リッチ、サザビーズではどんなものが見つかりましたか?
リッチ: 私はイベント中に行ったのですが、リシャール・ミルのケースを静かに通り過ぎて、素晴らしいヴィンテージのブランパン フィフティ ファゾムスを数点見ることができました。
トニー: ブランパンのヴィンテージウォッチには私も興味がありました。今回のプレビューのなかでも特に目立っていましたから。実物を見て、何か印象的な点はありましたか?
リッチ: フィフティ ファゾムス MIL-SPEC 1は特に、私にとっては伏兵のようなモデルでした。元々の所有者である、趣味でスキンダイバーをやっていたという北東部の家族から譲り受けたという点も気に入っています。有名な話ですが、この時計はアバクロンビー&フィッチのカタログに掲載されたもので、言ってみれば、フィリップスのトルネク・レイヴィルの“民間版”とも言えるでしょう。この時計自体にも物語がありそうです。風防上の傷、クレイジング(風防上の小さな、クモの巣状の亀裂)、それにロレックスのブレスレットは、機能し、ケースにもぴったりで、上手く合っている。いいじゃないですか。
ベン: サザビーズでは、スタン・バレットの時計もよかったですね。
トニー: そう、あのハリウッドのスタントマンですよ。デイトナとGMTマスターを二重につけている彼の写真も大好きです。
ベン: そうです、凄いですよね。スタンはポール・ニューマンとも親交がありましたし、本当に格好いい時計です。
トニー: ええ。それでサザビーにはスタンの時計が3本出品されています。デイトナ 6262、ペプシGMTマスター 1675、これら2本はポール・ニューマン自身からスタンに送られたもので、そして最後に金無垢のGMTマスターです。これはスタンが“バドワイザーロケット”で地上最速記録を更新した際にスポンサーを務めた、アンハイザー・ブッシュの最高経営責任者から贈られたものです。ですから、私たちがポール・ニューマンの尻馬に乗って、何もないところから話を創りあげているわけでありません。
マーク: @ベン、あなたは元々の所有者が有していた時計の大ファンですよね。そういった物語がある場合、比較的に普通のリファレンスであったとしても、あなたのなかでは、どのくらい時計の格が上がるのですか?
ベン: 劇的に変わりますね。6262は普通なら何ということのないリファレンスです。でもこの時計はまったく違います。
マーク: 人は誰でも物語の語り手ですからね。そうでしょう? ほとんどの時計コレクターにもそういう傾向が受け継がれているように思います。ただの時計ではありません。時計とは、それを持っていた人、それが象徴していたもの、それを買ってくれた友人は誰だったのか、なのです。
トニー: @リッチが言及したブランパン フィフティ ファゾムスのように、“市場に出たばかり”、“元々の所有者家族”というキーワードが、これらの時計を際立たせているのだと思います。
マライカ: 私が見た奇妙なものについて話してもいいですか? 本当にびっくりしたことを。
トニ-: ええ。許可します。
マライカ: わかりました。なぜこれがあるのか知りたいんです。ジャガー・ルクルトのレベルソ・ジャイロトゥールビヨンが。
ベン: 😂 @マライカ、そして自宅におられる読者の皆さんに、ここでひとつ小話をしましょう。2008年に私がHODINKEEを立ち上げたとき、私が初めて参加したイベントのひとつが、まさにこの時計の発売イベントでした。私はジョセフ・A・バンクのシャツとネクタイを身につけ、“ラグジュアリーって楽しい!”という感じでした。で、2008年はこの時計がすべてだったんです。
マライカ: 2008年のラグジュアリー! あなたがその時計で手首の写真を撮っているところを見てみたいものです。
ベン: 2008年には複雑機構がすべてだったんですよ、本当に。これこそが時計づくりでした。ヴィンテージやステンレススティールなどは、私のような間抜けのためのものでした。とにかく、これが存在するのは、当時スイスが販売しており、最高級時計のバイヤーが求めていたものだったからです。あからさまな豪華さ。複雑機構、宝石、などなどを。
マーク: それがカタログの有するもうひとつのおもしろさです。たったひとつのオークションを通じて、市場の注目度が年々変化していることがわかるんです。
トニー: まったくそうですね。そして、あらゆることは繰り返します。こういう時計が再び主役になるのは、いつ頃でしょうか?
ベン: この時計が流行るのは、少し先かもしれませんね🤣
マーク: 話を戻して、物語性と、いい友人のために時計に興味を持つようになるということでしたが。サザビーズに出品されたとても格好いいチャールズ・フロッドシャムの懐中時計に触れなければ、懐中時計オタクの王者とはいえませんね。
トニー: 実績、純粋な時計づくり、この時計はそれらすべてを備えています。J.P.モルガンが親しい友人に贈るために25個ほど注文したもので、この時計は、ニューヨークのエピスコパル教区の司教であるヘンリー・コッドマン・ポッター(Henry Codman Potte)に贈られたものです。スプリットセコンドクロノグラフ、ミニッツリピーター、トゥールビヨンを搭載し、公的なオークションに出品されたわずか12本のうちの1本です。
ベン: 素晴らしい時計です。今シーズンの私のお気に入りのひとつです。“J.P.モルガンのキャリバー”と呼ばれていて、素晴らしいですね。私もキャリバーが欲しくてたまりません。サザビーズでもモルガン家のものを箱と書類付きで2年前に売っています。これを買わない唯一の理由は、心の中を明かしますと(なかは暗いです)、フルセットで出ているものがあるのを知っているからです。
リッチ: そう、フルセットも1898年の懐中時計も私向きではない。私はいつもそう言っています。
マーク: 今週、コレクターとディーラーと話したんですが、一般の人があまり早く懐中時計に回帰しないようにと密かに願っている人がたくさんいるように思います。確かにこれらは懐中時計の最高級品ですが、驚くような懐中時計がたくさん、膨大な個人コレクションへと加わっています。特に、明らかに中国に多いようです。
ベン: 読者の皆さん、最初にお聞きになったのはここで、ですよ。懐中時計だ! 今すぐに全部買いましょう!
リッチ: ニューヨークのオークションの日程が変更されたことについて、ご意見はありますか? サザビーズとクリスティーズがフィリップスの前になったのは興味深いことです。
マーク: 大物コレクターたちは、日程というものにどれだけ影響されるのでしょうね。それとも自分好みのロットをただ頭に入れておいて、自制心を保つのでしょうか。
ベン: 日程は確かに大事な要素です。今回、サザビーズとクリスティーズは、自分たちのカタログがいちばんおもしろいと主張してよいと思います。使えるお金があるときに、いいタイミングで、何が目の前にあるのか、が非常に大きな意味を持ちます。だから、最初ということには意味があるのです。
マライカ: クリスティーズのカタログは本当に楽しく読みました。親しみやすく楽しい感じでしたね。
ベン: 私もです。実際に入札したい時計もありました!
トニー: 本当に?!
マライカ: ではここでちょっと感傷的になって、エリザベス女王のためのチューダー ブラックベイ 58を取りあげたいと思います。エリザベス女王の在位70周年を記念して、王族・専門家保護部門に所属する警察官のためにわずか300本だけ作られたものです。
ベン: QEBB58は素晴らしい。
マーク: 在位70周年のチューダーで素晴らしいのは、英国空軍第32(王室)飛行隊用の特別モデルもボナムズに出品されていることです(第32飛行隊はVIPおよびロンドンの一般航空輸送を担当している)。特に価値のある時計ではありませんが、サイン入りの限定版ブラックベイを手に入れるのは、たやすいことではありません。
ベン: このロンジンの13ZNは絶対に入札したいです。もし出品が取り下げられさえしなければ。(編集部注:この時計は、我々の対談から本稿掲載までのあいだに、実際に取り下げられました)
トニー: 問題点はないのですか?
ベン: 元々はブラックダイヤルではありませんでした。ですが正直なところ、この時点では、これは予想度おりです。製造時のままのブラックダイヤルステップベゼル13ZNを、手頃な価格で探して、もう…10年? ですが、どれも入れ替えられているんです。
トニー: そうですね。あと、あのRef.4270 13ZNのロンジンは、先月のクリスティーズ ジュネーブでとんでもない数字になりました。落札価格18万2700スイスフランです。
ベン: ちゃんとしたコレクターふたりが同じ時計を欲しがれば、とんでもなく高額になることがあります。あるいは売れないか、ですね(笑)。クリスティーズにはもうひとつ、入札したいと思っている素晴らしい時計があります。7924 チューダー ビッグクラウンです。私にとっては、今も史上最高レベルのスポーツウォッチです。ビッククラウン ロレックス サブの10倍くらい希少な品です。実物を見たことがないので、品質や独創性が優れているかは判断しがたいですが、ここから見た限りでは良い感じです。
リッチ: 実物も素晴らしいですよ。
マーク: 私がロレックスより金メッキの7928を好む理由も同じです。比較して安価なことが多く、希少価値は高く、しかも、チューダーのバラはとても格好いい。
トニー: 今でも最高のロゴです。
ベン: 次はカルティエの話をしましょうか?
トニー: ええ! さて、“目玉”はロンドン クラッシュとペブルですが、@マライカの目を引いたのは何でしたか?我々は皆興味津々です。
マライカ: 楽しい品がたくさんありますが、ボナムズで本当に気に入ったのは、ブレスレット付きの80年代のパシャでした。まさか自分がパシャ好きの女の子になるとは思ってもみませんでしたが。
トニー: パシャは、次に流行るジェンタデザインなのかな?
マーク: パシャには歴史がありますが、大勢のファンがいるわけではないので、みんなの意見を聞いてみたいですね。
ベン: イタリアやモナコに行ってみてください。あそこにはファンがいますよ。15人くらいは。
マライカ: ブレスレットは10点満点です。
ベン: カルティエの金のブレスレットをつければ、何でも特別な一品になりますね。
リッチ: デザインとしては十分にファンキーです。JLCのジャイロトゥールビヨンより前に、パシャが復活したようです。
トニー: とても80年代っぽいですよね。流行りそうな気がします。
マーク: モナコ レジェンズでは、今年初頭にこの時計のユニークなプラチナモデルが22万1000ユーロ(約3000万円)で売れました。この時計が市場に出たのはそれが一因なのか、いつも気になっています。
トニー: おもしろいことを言いますね。フィリップスは、最近の高額でのクラッシュ落札が原因で今回の出品が行われたと明確に述べています。元々の所有者家族は、最近までこの時計が“大事な時計”であることに気づいていなかったそうです。
マーク: 世の中には、まだまだすごい品が未発見のまま眠っているという希望を持たせてくれますね。
ベン: 本当にそうですね。
マライカ: あのクラッシュの元々の持ち主はとても格好いい女性で、美術品や宝石の一大コレクターだったそうです。
トニー: そう、ダフネ・ファラゴ(Daphne Farago)です。数カ月前にハイライトを紹介したときに、彼女のことを少し書きました。「1970年代初頭にカルティエに足を運び、このフザけた外観の時計を買うような人物を想像してみると、それはおそらくファラゴと共通点の多い人物なのだろう」とね。
マライカ: 彼女はアート・スミス(Art Smith)などの貴重な宝飾品を数多く所有していました。彼女のセンスは非の打ちどころがない。そのことが、このクラッシュにさらに格好よくしていると思います。
ベン: このクラッシュにはまったく賛成です。でもひとつ疑問があります。ダフネのような人々、好きという理由でこういう時計を買っていた人々は、間違いなくとても格好いい。では今、現在のクラッシュのあり方を踏まえて、クラッシュを所有するというのは本当に格好いいことなのでしょうか?
マーク: どんなものでも、結局はその時計の魅力に尽きると思います。特にカスタムピースについては。カルティエは「ブランドの伝統に沿わない」ものに作り替えることへのためらいを公言しているにもかかわらず、人々はカルティエのあらゆる作品に大きく手を加えています。
トニー: 私は、一般的に言って、カルティエが、タイラー・ザ・クリエイター(Tyler The Creator)らとともに、格好よさの最先端にいた時代は終わったと思います。誰もがいつでも次のものを探しているのです。
マライカ: でも、タイラーの領域にはもう少し長く留まっていられたらと思います。カルティエに限らず、彼のコレクションに対する一般的な姿勢についてです。人々が流動性を保てるからです。タイラーは自分の好きなものを身につけているからこそ、格好いいのです。
ベン: タイラーは、全体的に、クラッシュやカルティエにとって素晴らしいことを行ったと思います。ここで私が指しているのは彼ではなく、もっと…Instagramでカスタムピースを披露している人々全員のことです。
リッチ: ああ、クラッシュのカスタムピースはもうダメですね。
マーク: そのとおりです。時々、カルティエで何ができるかを試してみる競争のように思えることがあります。何がクラシカルか、いいか、あるいは“彼ら”なのか、ですらなく。
リッチ: 何年もサントレを作ろうとしているコレクターと話をしたばかりなのですが、カルティエは、代わりにクラッシュを提案したそうです…その収集家は「いいえ結構!」と言ったそうです。
マーク: 最後にひとつ質問があります。予想落札価格1万ドル(130万円)以下の低予算部門のイチ押し品です。何かずば抜けた品はありますか? 私は、このミドーの“レインボーダイバー”です。ちょっと硬いけど、初代モデルが出てくるのは楽しいですね。
マライカ: 私はこのホイヤーのレガッタを低予算部門の一イチ押しに選びたいと思っています。
マーク: レガッタは大好きだから、あなたがつけてくれると嬉しいです。
リッチ: クリスティーズオンラインの話に移りましょう。このパテック Ref.2460は、パテックのカラトラバの海に紛れ込んでしまうかもしれません。素晴らしいデザイン、36mm、そして状態はほかのほとんどの品よりも優れています。
トニー: 私もカラトラバを紹介しようと思っていました。これはサザビーズのオンラインショップにあるもので、Ref.1578GMです。1950年代にパテックがゼネラルモーターズの幹部らのために製作した、わずか20本ほどのうちの1本です。もちろんこの時計はボロボロで、だから“低予算のイチ押し品”なのですが、でも希少なブラックダイヤルのパテックで、アメリカとの素敵なつながりのある品です。
ベン: 私はJLCのジャイロトゥールビヨンですね。
Shop This Story
HODINKEE Shopでは、現行時計、中古時計、ヴィンテージウォッチなど幅広い品揃えをご用意しています。こちらからご覧ください。