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クイック解説
多くの人にとって、IWCのパイロット・ウォッチ・クロノグラフは、今日の同社の高い評価を築き上げた時計であろう。その初期バージョンである3705 フリーガー・クロノグラフは、90年代にIWCを一躍有名にし、それ以来ファンに愛され続けているモデルだ。しかし、この時計には小さな、いや大きな難点があった。それは、43mmというサイズで、多くの人の手首には大きすぎるということだった。
2021年新作には41mmバージョンが登場し、多くの人達がパイロット・ウォッチ・クロノグラフを手にする道が開かれた。また、サイズだけでなく、ブルーとグリーンの2種類のダイヤルが用意されている。
ファースト・インプレッション
同じく41mmでリリースされた、ブロンズ製のスピットファイアシリーズの成功を考えれば、この時計が長年のIWCファンに支持されることは間違いない。ステンレススティールはブロンズに比べてはるかに幅広い魅力があるし、41mmというケースサイズは誰にでも合うサイズ感だ。さらに、100mの防水性能や、専用の工具を使わずにストラップやブレスレットを交換できるIWC独自の「EasX-CHANGE」システムを搭載するなど、スペックも充実している。
内部に搭載されるコラムホイールを備えたIWC製Cal.69385は、同社のポルトギーゼシリーズで使用されているのと同じクロノグラフのファミリーだ。パワーリザーブは、現行のCal.79320を搭載した43mmモデルよりも2時間長い46時間となっている。コックピット内で、減圧に直面することが多い戦闘機を操縦するパイロットのために、この時計は、急激な減圧の際にもクリスタルが動かないよう設計されている。高性能の戦闘機では減圧は珍しいことではない。以前の記事でミシェル・カラン少佐にインタビューした際、彼女は何度も経験したことがあると話していたが(記事「サンダーバーズがジェット機のコクピット内で機械式のストップウォッチを使い続ける理由とは」)、これはコックピットで使用するために設計された時計なのだ。
ジェット機による商業航空は、50年代のナローボディの旅客機に始まり、時代が進むにつれ、長距離路線での経済性に優れたワイドボディ機が好まれるようになった。その後、超大型機であるエアバスA380が誕生し、飛行機はどんどん大型化していった。しかし不思議なことに、最近の民間航空会社のトレンドは、巨大な飛行機から離れつつある。A380やボーイング747は廃止され、より小型で効率的な機体が採用されるようになっている。
一方、超大型機のように現行の43mm パイロット・ウォッチ・クロノグラフが製造中止になることはないが、民間機と同様に時計も小型化する傾向が業界全体に見られる。IWCの41mmのパイロット・ウォッチ・クロノグラフは離陸を許可されたのだ。
基本情報
ブランド: IWC
モデル名: パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41(Pilot's Watch Chronograph 41)
型番: Ref.IW388101(ブルーダイヤル、ブルーのカーフレザーストラップ)、Ref.IW388102(ブルーダイヤル、SSブレスレット)、Ref.IW388103(グリーンダイヤル、ブラウンのカーフレザーストラップ)、Ref.IW388104(グリーンダイヤル、SSブレスレット)
直径: 41mm
厚さ: 14.5mm
ケース素材: SS
文字盤色: ブルー(Ref.IW388101、Ref.IW388102)とグリーン(Ref.IW388103、Ref.IW388104)
インデックス: 夜光付きのアラビア数字
夜光: スーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: カーフレザーストラップ(Ref. IW388101、Ref. IW388103)、SSブレスレット(Ref. IW388102、Ref. IW388104)
ムーブメント情報
キャリバー: IWC 69385
機構: 時、分、秒、クロノグラフ、日付・曜日表示、スモールセコンド(ハックあり)
パワーリザーブ: 46時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 33
価格 & 発売時期
価格: 82万5000円(Ref.IW388101、Ref.IW388103)、91万3000円(Ref.IW388102、Ref.IW388104) 全て税込
発売時期: IWCブティックと直営店にて取り扱い
限定: なし、通常生産モデル
詳細は、IWC公式サイトへ。