ADVERTISEMENT
クイック解説
ナイジェル・ケーボンが、ウニマティック、そしてアーモリーとトリプルコラボレーションによって誕生した限定モデル、モデロ・チンクエ U5S-TANCを発表しました。
前作のモデロ・ドゥエ U2-NC。
ナイジェル・ケーボンは、英国人デザイナー、ナイジェル・ケーボン氏が手がけるブランドで、40年以上にわたり活動を続けています。流行を追うのではなく、歴史的な出来事や極地探検、軍装、ヴィンテージワークウェアといった実在のストーリーを着想源とし、ハリスツイードやベンタイルなど本格的なファブリックを用いながら、現代的なクラフツマンシップで再解釈することを特徴としています。その服づくりは常に“機能が先にあり、デザインは後からついてくる”という姿勢に貫かれており、今回の時計もその延長線上に位置づけられる存在です。
実はナイジェル・ケーボンとウニマティックの協業は今回が初めてではありません。2019年に登場したモデロ・ドゥエ U2-NCに続く第2弾となります。今回はそこに、両ブランドを長年取り扱ってきたアーモリーが加わり、三者によるコラボレーションとして実現しました。
前作のモデロ・ドゥエ U2-NCは、南極点を経由し、南極大陸を人類史上初めて陸路横断した英連邦南極横断探検(Commonwealth Trans-Antarctic Expedition)という歴史的偉業から着想を得て誕生しました。人類史に刻まれる過酷な挑戦を背景に、「生き延びるための装備」という明確なテーマのもとで制作されたモデルです。
左からフォレストナイトカラーのU5S-TANC-AとネイビーブルーのU5S-TANC-B。
新作U5S-TANCは、その思想を色濃く受け継ぎながら、「装飾より探検、ファッションより機能」という哲学をさらに前面に打ち出したエクスペディション・ツールウォッチとして設計されています。ベースとなるのは、36mm径のモデロ・チンクエです。316Lステンレススティール製ケースにCerakote™のストーンウォッシュコーティングを施し、フォレストナイトカラー(U5S-TANC-A)とネイビーブルー(U5S-TANC-B)の2種を展開。いずれもミリタリーテイストを感じさせるネイビーブルーのダイヤルを組み合わせています。
ケースのエッジやリューズを含む外装全体には、あえて経年変化を思わせる加工が施され、購入直後から使い込まれた装備のような佇まいを演出しています。過度に演出的にならず、あくまで“道具”を意識した仕上がりです。
ダイヤルは視認性を最優先に設計され、インデックスと針にはスーパールミノバを塗布。ヴィンテージウォッチに見られるラジウム夜光が経年変化したような、やや褪せた色味が再現されています。さらに、ナイジェル・ケーボンのロゴとリバース・ロリポップ秒針の先端にはインターナショナルオレンジを採用。航空宇宙産業や安全標識にも用いられるこの高視認カラーが、実用性とデザイン上のアクセントを両立させています。
直径8mmのねじ込み式リューズは操作性を重視した設計で、ケースバックにはダズル迷彩を背景に3ブランドのネームを刻印。防水性能は300m(30気圧)が確保されています。
さらに、内部機構を衝撃や振動から守るウニマティック独自の360°プロテクションシステムを搭載。MIL-STD-810H試験基準を満たす堅牢性を備え、単なるコラボレーションモデルにとどまらない、本格的な“装備”としての信頼性を追求した1本となっています。
ムーブメントにはクォーツ式のVH31Aを搭載しています。月差±15秒という安定した精度に加え、電池寿命は約2年と、日常使いにおける信頼性と扱いやすさを重視した仕様です。
各色150本限定、シリアルナンバー入り。価格は16万5000円(税込)で3月7日よりウニマティック、ナイジェル・ケーボン、そしてアーモリーで販売予定です。
ファーストインプレッション
今回のモデロ・チンクエ U5S-TANCは、単なるトリプルネームのコラボレーションというよりも、三者の関係性から自然に生まれた一本だと感じました。アーモリーの創業者であるマーク・チョー氏は、ナイジェル・ケーボンともウニマティックとも長い付き合いがあり、「もう一度この2社に何かをやってほしかった」と語ります。本作は、その思いがきっかけとなって動き出したプロジェクトでもあります。
個人的に気に入ったのはフォレストナイトカラーのU5S-TANC-A。
もっとも、チョー氏はデザインに深く関与したわけではないといいます。「これはあくまでナイジェル・ケーボンとウニマティックのプロジェクト」と話す姿勢からも、主役はブランド同士の思想であることが伝わってきます。アーモリーは方向づけをしながらも、前に出すぎない。その距離感が、仕上がりの自然さにつながっているように思います。
ケースに施されたCerakote™のストーンウォッシュ仕上げも印象的です。ブラスト加工によってあえて一部の地金をのぞかせることで、最初から使い込まれた装備のような表情を与えています。チョー氏が「この仕上げはナイジェルの美学にとても合っている」と語るのも頷けます。ミリタリーや探検装備を着想源とするナイジェル・ケーボンの世界観と、無駄を削ぎ落としたウニマティックのデザインが、無理なく重なっているように感じました。
ガスケット部分もインターナショナルオレンジが採用されている。おそらく所有者しか気が付かないさりげないアクセント。
細部にもさりげない遊びがあります。ナイジェル・ケーボンを象徴するインターナショナルオレンジは、ロゴや秒針の先端だけでなく、実はダイヤルとケースのあいだに挟まれたガスケットにも用いられています。正面からはほとんど見えませんが、時計を傾けるとわずかにのぞく。通常は隠されるパーツをあえて見せてデザイン要素に変えるという発想は、とてもおもしろいです。
また、ムーブメントにクォーツを採用した点も、このモデルの立ち位置を明確にしています。同氏は「大の時計好きでなくても、信頼できる一本を求める人に向けた選択でもある」と語ります。価格を抑え、より多くの人に開かれたモデルにする。その意図は、スイープ運針のクォーツムーブメントを選んでいる点にも表れています。ロマンを強調するのではなく、実用性と扱いやすさを優先する姿勢は、「装飾より探検、ファッションより機能」という考えにフィットするのではないでしょうか。
個人的にナイジェル・ケーボンは特に思い入れのあるブランドのひとつです。普段はジャケパンスタイルが多い僕ですが、カジュアルな装いをするときには自然と同ブランドのアイテムを選んでいます。無骨でありながらどこか上品で、着込むほどに風合いが増していく。その思想は服だけでなく、このモデロ・チンクエ U5S-TANCにも感じられました。本作はブランド名が並ぶから成立するコラボではなく、思想が重なった結果として生まれた装備品のような腕時計です。
基本情報
ブランド: ウニマティック(Unimatic)
モデル名: モデロ・チンクエ(Modello Cinque)
型番:U5S-TANC-A(ネイビーブルー)、U5S-TANC-B(フォレストナイトカラー)
直径: 36mm
厚さ: 11.6mm
全長: 43.7mm
ケース素材: Cerakote™ストーンウォッシュコーティングが施された316Lステンレススティール製
文字盤色: ネイビーブルー
インデックス: アラビア数字
夜光: あり、インデックスと針
防水性能: 300m/30気圧
ストラップ/ブレスレット: ネイビーブルーのナイロン製ストラップ(U5S-TANC-A)、フォレストナイトカラーのナイロン製ストラップ(U5S-TANC-B)、どちらもケースカラーに合わせたCerakote™ストーンウォッシュ仕上げのバックル付き
追加情報: UNIMATIC のトラベルポーチ付属
ムーブメント情報
キャリバー: VH31A
機構: 時・分・秒
直径: 23.70mm
厚さ: 3.45mm
パワーリザーブ: バッテリー寿命は約2年
巻き上げ方式: クォーツ式
石数: 2
クロノメーター認定: なし
追加情報:機械式時計のようなスイープ運針
価格 & 発売時期
価格: 16万5000円(税込)
発売時期: 3月7日(土)
限定:世界限定各150本
詳細は、ナイジェル・ケーボン公式サイトへ。
Photographs by Yusuke Mutagami (wrist shots) and Masaharu Wada
話題の記事
Introducing ナイジェル・ケーボン × ウニマティック × アーモリーによるエクスペディションウォッチ、モデロ・チンクエ U5S-TANC登場(編集部撮り下ろし)
Hands-On G-SHOCK DWN-5600 “リングウォッチ”を実機レビュー
Introducing ベンラス スカイチーフが素晴らしいヴィンテージスタイルで復活