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Photo Report HODINKEE Japan × ヴァシュロン・コンスタンタン エクスクルーシブナイト in 東京 2026

ヴァシュロン・コンスタンタンを愛する読者が集った特別な一夜。

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3月下旬某日。「HODINKEE.jp × ヴァシュロン・コンスタンタン エクスクルーシブナイト in 東京 2026」が開催された。会場は、ヴァシュロン・コンスタンタン ギャラリー 1755表参道。本イベントは、HODINKEE Japanの読者のなかからヴァシュロン・コンスタンタンの時計を所有する方だけを招いて実施され、まさにメゾンを愛するコレクターのための特別な一夜となった。

 この日の中心となったのは、参加者が所有するヴァシュロン・コンスタンタンの時計たちである。同メゾンの技術者が外装のみならず、時計の内部まで確認。そのうえで、ヴァシュロン・コンスタンタンがバックス&ルッソ率いるフィリップス時計部門と共同主催する第1回「コンクール・デレガンス・オルロジェール(Concours d’Élégance Horlogère)」へのエントリーをサポートした。

 同コンクールは、1755年から1999年までに製作されたヴァシュロン・コンスタンタンの懐中時計および腕時計を対象とするもので、真正性、優雅さ、希少性、来歴、技術性、保存状態、感情的価値など、複数の観点からタイムピースを評価する国際的な試みだ。

 またイベントでは、人気テレビ番組『開運!なんでも鑑定団』の鑑定士としてもおなじみの川瀬友和氏をゲストに迎え、トークセッションも実施。川瀬氏は1989年にアンティークウォッチ専門店「ケアーズ」を創業し、現在は同店の会長を務める人物。著書『オンリー・アンティークス』でも知られ、日本におけるヴィンテージウォッチ文化の発展を長年見続けてきた存在で、市場の最前線で培われた知見と、貴重なエピソードが披露された。

 トークセッションでは、川瀬氏とHODINKEE Japan編集長・関口 優が、ヴァシュロン・コンスタンタンの魅力を語り合った。話題のひとつとなったのは、1980〜90年代、いわばヴィンテージウォッチ黎明期におけるヴァシュロン・コンスタンタンの評価。当時のマーケットではどのような存在として見られていたのか? 川瀬氏は、自らがディーラーとして時計と向き合ってきた実体験をもとに、当時の評価や、愛好家たちのあいだでどのように受け止められていたのかを振り返った。

 さらにこの日は、ヴァシュロン・コンスタンタン好きとしても知られる川瀬氏が、本イベントのために3本の時計を持ち込んだ。展示されたのは、2レジスター クロノグラフ、トリプルカレンダー、そしてクロノメーター ロワイヤル。いずれもきわめて希少な特徴を持ち、メゾンの奥深さを物語るモデルで、参加者はそのディテールや機構、個性について、川瀬氏の解説とともに楽しんだ。

2レジスター クロノグラフ

トリプルカレンダー

クロノメーター ロワイヤル

 トークセッション終盤では、“ヴィンテージのヴァシュロン・コンスタンタンの魅力とは何か”というテーマが掘り下げられた。川瀬氏が語ったのは、ヴィンテージのヴァシュロン・コンスタンタンを所有する楽しさであり、時計にかけられた手間や完成度を考えれば、むしろ合理的な選択肢にすら感じられるほど、内容に対する価値が高いということ。加えて、同時代の他ブランドの時計と比較してもムーブメントの仕上げや調整のレベルが高く、ケースのバリエーションも多彩であることだ。さらに独自のキャリバーへのナンバリングルールなど、時計好きの心をくすぐる語りどころが数多く存在するのも魅力。長年ディーラーとして実際に時計を見続けてきた川瀬氏だからこそ語れる、説得力のあるエピソードが披露された。

 トークセッション後は、川瀬氏を囲みながら、参加者同士の尽きることのないヴァシュロン・コンスタンタン談義が花開いた。会場ではシャンパンやフィンガーフードも振る舞われ、参加者はそれぞれの時計への思いや、メゾンの歴史に触れる優雅なひとときを過ごした。

 コンクールの授賞式は、2026年11月10日、フィリップスの秋季オークション終了後にジュネーブで開催される予定だ。果たしてこの東京での一夜から、ファイナリストとしてその舞台に登場する時計は生まれるのか。参加者が持ち込んだ1本1本の時計には、そんな期待を抱かせるだけの物語が宿っていた。

Photographs by Cedric Diradourian