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もしジュネーブを訪れたことがありながらパテック フィリップ・ミュージアムに足を運ばなかったのだとすれば、時計文化を存分に体験したとは言えないだろう。6月に逝去されたフィリップ・スターン氏には、パテック フィリップでの功績(彼の一族が何世代にもわたり守り、受け継いできた)だけでなく、ミュージアムを通して時計製造の歴史を美しく力強く称えるという遺産を残してくれたことに、あらためて感謝したい。ヴュー・グルナディエ通りにあるこのミュージアムには、パテック フィリップの歴史を彩る名作はもちろん、スイス国内外の時計製造史において重要な意味を持つ数々のタイムピースが収蔵されている。そして2026年6月から2027年初頭にかけて、ここでは最も重要で影響力があり、最も人気が高く、入手困難なモデルのひとつであるノーチラスの50周年を祝う。
Photo courtesy Patek Philippe
私はこれまで何度もこのミュージアムを訪れてきたが、ノーチラスが展示のなかで特に目立つ位置を占めていたことはない。館内には何百、あるいは何千本ものパテック フィリップの時計が並び、その多くが一点物であり、複雑機構を備えたものや、芸術性に富むものでもある。その膨大な歴史のなかで見れば、ノーチラスはブランド史を構成する一要素に過ぎない。しかしノーチラスはブランドを最も幅広い層へと届けた時計であり、ポピュラーカルチャーにも計り知れない影響を与えてきた。だからこそ、誕生50周年を祝うにふさわしい時計なのだ。
パテック フィリップは、この節目をいかにもパテック フィリップらしい方法で祝っている。半世紀にわたるノーチラスの歴史を網羅する、徹底した歴史的視点に立った展示だ。もちろんパテック フィリップが最も誇りとしているのは複雑機構であり、そのため複雑機構を搭載したノーチラスも展示される。また、年々評価と人気を高めてきたレディースモデルも展示される予定だ。
Photo courtesy Patek Philippe
Photo courtesy Patek Philippe
Photo courtesy Patek Philippe
ミュージアムの開館時間は、火曜日から金曜日は14時から18時まで、土曜日は10時から18時まで、日曜日は14時から18時までとなっている。館内では、ほかではまず見ることのできない名品をお見逃しなく。予習をしてから訪れたいという方は、2014年にベンが同館を訪れた際のphoto reportをぜひ読んで欲しい。Ref.2571やRef.2512(どちらも私のお気に入りだ)をはじめ、数々の名作が紹介されている。
パテック フィリップ ミュージアムの詳細についてはこちらから。
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