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クイック解説
LVMH ウォッチウィーク 2021 にて、ウブロはビッグ・バン MP-11の新バージョンを発表。これはウブロが製造した時計の中で最長のパワーリザーブを誇るもので、レッドセラミック製モデルがラインナップされていた(ハンズオンは記事「ウブロ ビッグ・バン MP-11 14デイ パワーリザーブ レッドセラミック 実機レビュー」参照)。今回発表されたモデルは、セラミックとゴールドを組み合わせた独自の合金である、ウブロ マジックゴールドを採用している。
本機は、先代モデルと同様に(14日間巻きの時計としては)45mm×14.50mmと比較的抑えめのサイズで、世界50本限定、947万円(税抜)で販売される。
ファースト・インプレッション
マジックゴールドは、多くの興味深い特性を持つ素材だ。非常に傷が付きにくい金合金で、ウブロはこの素材を「事実上傷が付かない」と表現している。数字がそれを証明しているようだ:18Kゴールドの硬度はビッカース硬度で約140。これは、標準的なダイヤモンドチップを用いた工具に対する素材の耐性を測定したもので(時計のケースに一般的に使用される316Lステンレススティールの硬度は通常150~200程度)、マジックゴールドの硬度は約1000となっている。
その並外れた靭性は組成によるものだ。マジックゴールドを作るには、まずセラミックの粉末(窒化ホウ素)を型に入れて圧縮。その形成を経て、約2200℃の焼結炉に入れられる。熱によってセラミック粒子は融合し、内部は多孔質へと変化。その後、リキッドゴールドが再び非常に高い圧力下でそれらの材料に練り込まれる。そうしてできたマジックゴールドは、複合体であるにも関わらず、18Kゴールドとして認定可能な十分な金含有量を保持している。
傷の付きにくい金合金というのは、材料科学の分野では大きな意味をもつが、ウブロがそれを追求したことを大きく評価したい。マジックゴールドは、従来のイエローゴールドやレッドゴールドのような温かみのある魅力はないが、グリーンゴールドのような滑らかな光沢を備え、独自の魅力をもっている。ウブロ ビッグ・バン MP-11 マジックゴールドは、伝統的な時計製造の表現には目を向けていないが、高度な技術的特性を腕にまといたいと望む人にとっては、多くの付加価値を与えてくれるだろう。
基本情報
ブランド: ウブロ(Hublot)
モデル名: ビッグ・バン MP-11 マジックゴールド(Big Bang MP-11 Magic Gold)
型番: 911.MX.0138.RX
直径: 45mm
厚さ: 14.40mm
ケース素材: ウブロ マジックゴールド
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: チタンとセラミック製のフォールディングクラスプ付きブラックラバー
ムーブメント情報
キャリバー: HUB9011、7つのバレルによる14日間パワーリザーブを手巻きのスケルトンムーブメント
機能: 時、分
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 39
パーツ数: 270
その他詳細: ブラックPVDが施されたブリッジ、シリコン製スイスレバー脱進機
価格 & 発売時期
価格: 947万円(税抜)
限定: 世界限定50本
その他、詳細はウブロ公式サイトへ。