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我々が知っていること
余計な装飾を削ぎ落とした、確かな価値を持つダイバーズウォッチは、どんなコレクションにも欠かせない。最新のサブマリーナーやシーマスター、ブラックベイなどを持っていても、時には耐久性や審美性を損なうことなく、気兼ねなく使い倒せる1本が必要になるからだ。しかしヴィンテージ感と、単なるオマージュに陥らないための独自性のバランスを保つのは難しい。ヴィンセント・ボノー(Vincent Bonnaud)氏は自身のブランド、BNDでそのコンセプトをじっくりと練り上げてきた。そして今回登場したMk.3仕様のBND ダイバーズウォッチは、納得の価格で多くの魅力的なポイントを突いている。
BNDの飾り気のないアプローチと同様に、このブランドのストーリーも簡潔に説明しよう。ボノー氏は自身の名前であるBonnaudから母音を取り除き、BNDをブランド名とロゴに採用した(Bを反転させている)。色濃くヴィンテージから着想を得た本作は、ダイヤルに配された錨(いかり)のモチーフに彼のダイバーズウォッチへの情熱が表れている。リファレンス名に含まれる“MN”も、“Marine Nationale”(フランス海軍/仏海軍の支給品はコレクターのあいだで高い人気を誇る)に由来する。MNGRA、MNWHI、MNKHAという各リファレンスは、ダイヤルのカラーバリエーション(上記参照)に基づいて命名されており、いずれも“オールドラジウム”カラーのスーパールミノバがアクセントを添えている。
ボノー氏が手がける各シリーズは、回を追うごとに進化を遂げている。Mk.2(私も所有している)から、今回は防水性能がさらに強化された。316Lステンレススティール製のケース(ダブルサファイアクリスタル風防を採用)は直径39.5mm×厚さ13mmで、ラグ・トゥ・ラグ47mmだ。リューズのねじ込みをより強固にしたことで、300mの防水性能を実現(Mk.1は100m、Mk.2は200mだった)。Mk.1はプレキシガラス風防だったが、Mk.2ではそれを廃止し、秒針に夜光を追加した。新たにFKMラバーストラップが加わったことも含め、細かなディテールの積み重ねが進化を感じさせる。
そのほかのディテールとしては、サテン仕上げを施した120クリックの逆回転防止ベゼルが挙げられる。これにより、(多くのブランドが陥りがちな)サブマリーナーのオマージュに見えない。そしてここにもスーパールミノバが塗布されている。貫通ラグを採用しているのもうれしいポイントであり、ポリッシュ仕上げを施した面取りなどの装飾はなく、きわめて質実剛健な作りだ。内部にはセイコーの自動巻きムーブメント Cal.NH35Aを搭載し、41時間のパワーリザーブと日差-5/+10秒という公称精度を誇る。
BND Mk.3 ダイバーズは現在発売中で、2026年4月に出荷予定だ。各色100本の限定生産で、価格は税抜495ユーロ(日本円で約9万円)である。
我々の考え
私がBNDを知ったきっかけは、アウロ・モンタナーリ(Auro Montanari)氏のInstagramの投稿だった(知らないブランドを彼から教わることはよくある)。私はヴィンテージのトロピカルダイバーの雰囲気が大好きだが、時計をかなり手荒に扱う私にとって、本物のヴィンテージは必ずしも実用的とは言えない。その点、この価格でその欲求を十分に満たしてくれ、しかも先述のとおり、他ブランドの歴史的なモデルをそのままなぞったような露骨さがないのがよい。このバランスは私にとって重要だ。これについては別の機会にじっくり語ることにしたいが、どういうわけか、この時計は実によくできている。ソード針はオメガすぎず、ベゼルもサブマリーナーすぎない。そしてダイヤルはシンプルで視認性が高い。手頃な価格でヴィンテージテイストを楽しめるダイバーズウォッチとして、これはまさに黄金比的な存在であり、時に私たちが必要としているのはまさにこうした1本なのだ。
基本情報
ブランド: BND
モデル名: MNGRA、MNWHI、MNKHA
直径: 39.5mm
厚さ: 13mm
ラグ・トゥ・ラグ: 47mm
ケース素材: 316L ステンレススティール
文字盤色: ホワイト、グレー、オリーブカーキ
インデックス: 夜光を充填したプリント
夜光: スーパールミノバ “オールドラジウム”
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: サンドカラーのFKMラバーストラップ(125mmと80mm)、ロゴ入りピンバックル付き
ムーブメント情報
キャリバー: NH35A、デイトなし
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 41時間
巻き上げ方式: 自動巻き
クロノメーター認定: なし、公称精度は日差-5/+10秒
追加情報: 夜光を充填した、100クリック逆回転防止ベゼル
価格&発売時期
価格: 495ユーロ(日本円で約9万円)
発売時期: 現在発売中、出荷は2026年4月を予定
限定: あり、各色100本
詳しくはこちらをご覧ください。
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