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オーデマ ピゲとスウォッチによるバイオセラミック製ポケットウォッチ、ロイヤル ポップの販売が、一部地域で月曜に再開された。土曜の発売時には想定を大きく上回る来店客が殺到し、アジア、中東、ヨーロッパ、北米の各地で店舗閉鎖を余儀なくされる事態となっていた。
ジュネーブでは月曜、スウォッチ ブティックで同モデルの販売が再開され、400ドル(日本円で約6万3000円)の時計を購入する顧客の姿が見られた。
土曜のジュネーブにあるスウォッチ ブティックでは、群衆整理のため数多くの警察官が配置される厳戒態勢となっていた。
スウォッチは5月16日(土)、発売初日の混乱を受けて少なくとも20店舗を閉鎖した。ロイヤル ポップの発売には想定を超える需要と来店客が殺到し、警備体制やスタッフ対応が追いつかなかったためである。SNSへの投稿によれば、アラブ首長国連邦、インド、イギリス、ヨーロッパ各地に加え、アメリカおよびカナダの一部店舗でも営業停止措置が取られた。ポケットウォッチ型コラボモデルを求める客が一斉に押し寄せたことで行列が制御不能となり、一部では散発的な暴力行為も発生したという。各地では群衆統制のため、多数の警察官が配置されていた。
ウェールズのスウォッチ ブティック前にできた行列。Photo: Matthew Horwood/Getty Images
一時的な店舗閉鎖後、ウェールズのスウォッチ ブティックのウィンドウに掲示された案内(編注;AP/ロイヤル ポップ完売 &在庫なし。当店は当面のあいだ休業いたします。施設内では落ち着いて行動し、速やかにご退館ください。と書いてある)。Photo: Matthew Horwood/Getty Images
ビール/ビエンヌに本拠を置くスウォッチ グループは月曜の声明で、“ロイヤル ポップ コレクションに対する反響は世界的に驚異的なものとなっており”、需要は非常に高いと述べた。さらに同社は、ロイヤル ポップを展開した世界220店舗のうち“およそ20店舗”で、“発売初日に問題が発生した。関心を寄せる顧客の列が異例の長さとなり、一部ショッピングモール側の運営体制では、この規模の来場者数に対応しきれなかったためである”と説明している。スウォッチによれば、この状況は2022年3月のムーンスウォッチ発売時にも見られ、当時も各店舗で長蛇の列が発生していた。
“ムーンスウォッチのときと同様、発売初日を過ぎた現在、状況はいくらか落ち着きを取り戻している。特に、ロイヤル ポップ コレクションが数カ月にわたり販売される予定であることを改めて周知したあとは、その傾向が顕著である”とスウォッチはコメントしている。
スウォッチのSNSアカウントに投稿されたメッセージのスクリーンショット。
週末にInstagramで発表した声明のなかで、スウォッチは“顧客とスタッフの安全を確保するため”として、“一度に大勢で来店しないよう”来店客に呼びかけた。投稿では“ロイヤル ポップ コレクションは数カ月にわたり販売される予定である。一部の国では50人を超える行列を受け付けることができず、販売を一時停止する必要が生じる場合がある”と説明している。
米国を含む各国のスウォッチ公式Instagramアカウントでは、ニューヨークからシカゴ、カリフォルニアに至る各店舗の休業も発表された(上掲)。
混乱を伴った今回のローンチは、大きな期待を集めていたコラボレーションの評判にリスクをもたらすものであり、オンライン販売を行わず、店舗限定販売とした判断が賢明だったのかという疑問も投げかけている。オーデマ ピゲは、スウォッチが製造・販売するロイヤル オークに着想を得たポケットウォッチの売上を、次世代の時計師の育成と技術継承に充てるとしている。同社は声明で、“世界的な需要はきわめて高く、一部市場で確認された来場者数の規模を踏まえると、現地ではスウォッチの各ローカルチームが、その場でリアルタイムに運営上の判断を下す必要があったと理解している”と述べた。
オーデマ ピゲはさらに、“ロイヤル ポップは、スイス時計文化、開かれた姿勢、そして機械式時計をより幅広い層に届けたいという思いに根ざした、大胆で唯一無二のクリエイティブなコラボレーションであり、既成概念を揺さぶり、議論を呼ぶ存在でもある。我々にとってもうひとつ重要なのは、APの収益の100%が、希少な伝統的時計製造技術と若い世代の時計人材を支援するための専用イニシアチブに充てられるという点である”と述べている。
ロイヤル ポップ。Photo credit: Mark Kauzlarich
週末にムンバイから投稿されたSNSの映像では、販売が中止される前の店舗に数百人規模の人々が押し寄せる様子が映し出されている。アラブ首長国連邦のドバイ・モールでは、屋内のショッピングスペースに来店客が殺到したため、販売が中止された。ミラノ、ロンドン、アメリカ、カナダのスウォッチ店舗でも同様の混乱が発生し、その様子がオンラインに投稿されている。
多くの店舗では、ロイヤル ポップを転売目的で購入し、転売目的と見られる来店者も多く見られた。eBayでは2000ドル(日本円で約32万円)を超える価格で出品されており、スイスのリセールサイトによっては700スイスフラン(日本円で約14万円)以上の値が付いているケースも確認されている。
スウォッチは2022年に、同じスウォッチ グループ傘下のオメガとのコラボレーションでムーンスウォッチを発売。その後、同じくグループブランドであるブランパンとの協業によるスキューバ フィフティ ファゾムスを展開した。今回のオーデマ ピゲとのロイヤル ポップは、近年では初となる外部の独立系ラグジュアリーウォッチブランドとのコラボレーションとなる。
編注;本稿は、オーデマ ピゲのコメントを追記する形で更新している。
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