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Introducing ドゥ・ベトゥーン 新作カインド・オブ・グランドコンプリケーションは、22年にわたる時計製造の歴史を1本の(両面)時計に凝縮している(編集部撮り下ろし)

ドゥ・ベトゥーンの技術革新の数々を堪能するには、それらを一度に身につけるよりもいい方法はないだろう。

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Photos by Mark Kauzlarich


我々が知っていること

ドゥ・ベトゥーンの新しいDB カインド・オブ・グランドコンプリケーションは、トゥールビヨンを含む8つ以上の機能を備えた驚異的な時計であり、22年にわたる時計製造の革新と達成を、“ドゥ・ベトゥーン”の真髄ともいうべきパッケージに凝縮している。

DB Kind of Grande Complication

 そう、これがドゥ・ベトゥーンの新しいDB カインド・オブ・グランドコンプリケーションである。ドゥ・ベトゥーンの新作は、リバーシブルデザインを採用したブランド3作目の時計だ。つまり、ブランドの核となるふたつのデザイン言語(写真下の“コンテンポラリー”と写真上の“クラシック”)を、1本の時計で楽しめることを意味している。ケースはそれ自体がすでに魅力的な特徴であるが、それが最も印象的な部分ではない。

DB Kind of Grande Complication

 この新しいRef.DBK2TV2は、ドゥ・ベトゥーンの技術革新を多数振り返る旅のようなものだ。これらの革新はすべて、機能の数に対して比較的すっきりとしたポリッシュ仕上げのチタン製パッケージ(43.3mm径×13.85mm厚)の中に集約されている。各イノベーションが導入された年を括弧で括るので、ツアーに沿ってご覧あれ。

 鏡面仕上げのデルタブリッジを備えた“コンテンポラリー”側には、時・分およびデッドビート秒表示(2011年)がある。文字盤には、2時30分位置に月齢のレトログラード表示(2013年)もあり、さらに約4日間パワリザを誇る自動巻きツインバレル式ムーブメントのパワーリザーブ表示(2004年)もその反対側にある。比較的シンメトリーな6時位置のデザインには、チタン製の超軽量30秒トゥールビヨン(2008年)、温度差と空気透過性に最適化されたホワイトゴールドのインサートが付いたチタン製ヒゲゼンマイ(2016年)、シリコン製ガンギ車、そしてフラットな終端曲線を持つ“ドゥ・ベトゥーン”ヒゲゼンマイ(2006年)が装備されている。このスポーティなパッケージで、多くのコレクターが愛するドゥ・ベトゥーンのより未来的かつ先進的なデザインを体現しているのだ。

DB Kind of Grande Complication
DB Kind of Grande Complication

 ただし、時計を手首から外して、ケースを中心軸に沿って回転させ(この機能は2021年に導入)、3段階リューズ(押し込んだ状態、巻き上げ、時刻設定)を12時位置から6時位置へと移動させると、ドゥ・ベトゥーンのまったく異なる姿が現れる。

DB Kind of Grande Complication

 こちらの“クラシック”文字盤は、ローマ数字の時と、アラビア数字の分を示すシルバーアウタートラックを備える。これは多くのコレクターが好む、よりクラシックな“スターリーバリアス”スタイルのデザインとなっている。より伝統的でありながら、ドゥ・ベトゥーンならではのセンスが感じられる。中央の文字盤にはブルーポリッシュのチタンを使用し、その上から手作業でホワイトゴールドのピンをはめ込んで星を描いている。また、レーザーマイクロミル加工によるパターンに24K金箔をあしらい、天の川のパターンを創出。クラシックなディスプレイには、曜日と月の開口部がゴールドのレリーフで施されたパーペチュアルカレンダー、日付をゴールドのレリーフで施した盛り上がったインダイヤル、そしてうるう年表示を設置している。ドゥ・ベトゥーンの球体ムーンフェイズ表示もこちらのディスプレイにあり、2004年から122年間正確な精度をキープ。さらにブレゲ針には緩やかなカーブをつけて、その立体的な月の上を滑らかに超えるよう設計した。

DB Kind of Grande Complication

 この時計は年間に最大5本しか製造されず、販売価格は45万ドル(日本円で約6896万円)である。


我々の考え

20代後半から30代前半にかけて、私は才能豊かな画家であり自分よりも約70歳年上のアーティストと、非常に親しい友人関係にあった。彼に絵画の制作期間を尋ねると、自分の年齢を挙げるだけであった。それは彼の生涯の仕事と経験の集大成であることを意味する。そこでドゥ・ベトゥーンのCEO、ピエール・ジャック(Pierre Jacques)氏に、この時計の開発期間を尋ねたところ、 “22年”という詩的で親しみのある答えが返ってきた。

 それと同じことが、今回の新しいDB カインド・オブ・グランドコンプリケーションのふたつの側面についても言える。どちらもドゥ・ベトゥーンの共同設立者であるデニス・フラジョレ(Denis Flageollet)氏のキャリアと業績を、詩的に、なじみ深く、美しく表現している。私はこのブランドの大ファンで、過去に彼らのリリースに触れたこともある。私はもともと、ブランドのよりスポーティなモデルを好んでおり、新作の“コンテンポラリー”側にある鏡面仕上げのデルタブリッジとツインバレルは、私がドゥ・ベトゥーンについて思い浮かべるものの多くを表現している。

DB Kind of Grande Complication

 パワーリザーブと月齢表示はその美学とまったく矛盾せず、完璧にバランスが取れていると感じる。DB28 カインド・オブ・ブルー・トゥールビヨンのように、ドゥ・ベトゥーンが歴史的にデルタデザインを採用し、それをさらに進化させてきたことへの真髄とも言える、30秒トゥールビヨンの追加は素晴らしい。残念ながら、手作業で磨かれたブルーチタンの針は、カインド・オブ・ブルーに映えるホワイトの針ほど読みやすくはない。針のブリッジがブルーに塗られ、秒針がブルーに塗られた長いデッドビート秒針(楽しい複雑機構であることは間違いない)であることも相まって、ひと目ではわかりにくい時計になっている。これが私の唯一の批判である(“グランドコンプリケーション”の称号をめぐる潜在的な議論は別として)。

DB Kind of Grande Complication

 よりクラシックなディスプレイ(最近ドゥ・ベトゥーンが商業的に大成功しているもの)のほうが、はるかに実用的で読みやすい。私自身も気に入っている。ブルーの“夜空”ディスプレイに映える金色の針に加えて、パーペチュアルカレンダーはひと目でわかりやすく、“スポーツモード”から“ドレスウォッチ”まで数秒で移行できる。マイクロミル加工された金箔ディスプレイは、特にシルバーの時・分リングが施されていることで、地球上で最もエレガントな文字盤のひとつとなる。そのすべてが、ハンターケースの大型クロノメーター懐中時計をほうふつとさせる美しさを時計全体に与えている。これは磨き抜かれたチタンケースと、驚くほどよく調和していると思う。

DB Kind of Grande Complication
DB Kind of Grande Complication

 ただ本当に最高なのは、その技術をひとつのパッケージにまとめたことだ。(数え方にもよるが)8つの機能をひとつの時計に統合するという技術的かつ歴史的な偉業を差し置いても、43mm径以上で、特に厚さ約14mm(13.85mm)近くの時計としては、これが地球上で最も快適に着用できるものかもしれない。関節のようなフローティングラグは、私がドゥ・ベトゥーンで気に入っているパーツのひとつだ。時計の幅が着用者の手首の上部に対して広すぎない限り、これらのラグを持つどのドゥ・ベトゥーンも完璧にフィットする可能性が高い。またふたつの時計でも足りない場合、慎重に時計を半回転させると、腕のみならずデスククロックとしても使用できる。ひとつ(の超高価な値段)で3つの時計が手に入るのだ。

DB Kind of Grande Complication

基本情報

ブランド: ドゥ・ベトゥーン(De Bethune)
モデル名: DB カインド・オブ・グランドコンプリケーション(DB Kind of Grande Complication)
型番: DBK2TV2

直径: 43.3mm
厚さ: 13.85mm
ケース素材: グレード5チタン(ポリッシュ仕上げ)
文字盤: 鏡面仕上げのグレード5チタン(コンテンポラリー)、ブルーとポリッシュ仕上げを施したチタン、星空に見立てたブルーポリッシュチタンに手作業でホワイトゴールド製ピンを取り付け(クラシック)。ともにシルバー仕上げとレリーフが施された時・分リングを採用
インデックス: 様々なプリントとゴールドレリーフのディスプレイ
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: アリゲーターライニングのアリゲーターレザーストラップ、グレード5チタン製ピンバックル

DB Kind of Grande Complication

ムーブメント情報

キャリバー: DB2529
機能: 時・分・センタースモールセコンド、日付表示、フライバッククロノグラフ、GMT、永久カレンダー、ムーンフェイズ、
直径: 30mm
パワーリザーブ: 約4日間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 3万6000振動/時
石数: 48
クロノメーター: ありなし
追加情報: ムーブメントの部品点数552点、ケースと文字盤を含む部品点数を合わせると751点、手作業でスネイル加工された自動調整式ツインバレル、ポリッシュ仕上げのグレード5チタン製フローティングラグ、二重反射防止加工のクリスタル


価格 & 発売時期

価格: 45万ドル(日本円で約6896万円)
発売時期: すぐに
限定: 年産5本

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ドゥ・ベトゥーン DB カインド・オブ・グランドコンプリケーションの詳細については、こちらをご覧ください。