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Introducing ミンから(おそらく)世界最軽量の時計、LW.01が登場

手巻き式で8.8g、自動巻きで10.8gというこの重量は、これまでの記録を塗り替えるものである。そして、その見た目もまた驚異的である。

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我々が知っていること

ミン・テイン(Ming Thein)の名を冠したこのブランドは、“Special Projects Cave(SPC)”から新作となるミン LW.01シリーズを発表したことで、最軽量時計の記録を塗り替えた模様だ。“本体のみ”だが、手巻きムーブメントで搭載8.8g、自動巻きムーブメントで10.8gというの重量で、ミンはこれを「世界最軽量の機械式腕時計である」とうたっている。本体のみ、という主張は、世界中で推し進められては破られ続けている、技術的な限界点のように不完全な情報に対して有効なリスク回避だろう。しかし私の調査によれば、彼らがその主張に自信を持つのは正しいと思う。競合となるモデルについてはのちほど触れるとして、まずは時計そのものについて見ていこう。

Ming LW.01

 LW.01MとLW.01Aは、シュワルツ・エチエンヌ(Schwarz-Etienne)がミンのためにモディファイしたETA 2000.M1を搭載している。この時計の開発は、ブランドの4周年記念に薄型時計を作ろうという試みから始まった。当初のアイデアは軽い時計を作るという挑戦へと変化し、のちに最軽量の時計を作ることになったが、何年にもわたる徹底的なテストと金属学的試行を重ねたことでその実現は大幅に遅れた。

 その結果として、従来のミンとほぼ近しい外観を持つ時計が誕生した。独特のケースシェイプとラグ、5分間隔を示すハッシュがプリントされたクリスタル、そしてダークサファイアのダイヤルと、そのすべてが“ミン”らしい。だが、少し待ってよく見て欲しい。その実態は少し異なる。この時計には、ダイヤルがないのだ。軽量化のため、ミンはダイヤルを取り外し、ムーブメントを隠すためにクリスタルの表面にグラデーションのプリントを施した。そのプリントは“干渉パターン”を有しており、ディスクの上部にはポジティブなパターンが、クリスタルの下部にはネガティブなパターンが描かれている。そのため、ムーブメントが動いていることを示すように、中央の表示部が星のように脈打つのである。テインは、動きのある表示こそが重要だったのだと語った。「この時計は軽すぎて、動いているのが信じられないくらいなんです」。このパターンについて、「実際に時計が駆動していることを知らせ、着用者を安心させる効果があります」と話してくれた。

Ming LW.01

 最後に、この時計を軽量にするために重要なケース構造についてだ。直径38mmに対して厚さ6.5mmと、信じられないほど薄い。ダイヤルがムーブメントに固定され、ムーブメントが固定リングに取り付けられるという伝統的な構造ではなく、ミンでは異なる方向性を示してくれた。ミン LW.01では“ダイヤル”リングとハット型のムーブメントホルダーが組み合わされており、わずか0.5mm厚の部分もあるが、強度を維持するためにその他の部位では筋交いや隆起を設けて厚みを出している。また、3Dストラット式のケージによってリアから支えられることで強度と剛性を高めている。この構造はSmiths High Performance社のAZ31(アルミニウム、亜鉛、マンガンによるマグネシウム合金)で作られており、カーボンよりも軽く(密度1.77g/cc、vs 〜2g/cc)、中空3Dプリントよりも生産が安定しており、金属の質感を維持しているのが特徴だ。また、クリスタルには、Knight Optical社によりコーニング社のGorilla Glass 6に硬化処理を施した、サファイアより軽量な素材を採用した。

Unique buttressed case construction

 これはミンによるSpecial Projects Caveからのリリースとしては過去最大のものとなり、手巻きと自動巻きの両方で合計200本が用意されている。ストラップも選べるが、ジャン・ルソー パリの特別製で1.2gの単層アルカンターラストラップとサイン入りAZ31マグネシウムバックルをセレクトするのが最も軽い。価格は1万9500スイスフラン(日本円で約326万円)で、50%の頭金をデポジットとして支払う必要がある。受付はwww.ming.watchにて日本時間10月27日(金)午後10時より開始。ただし、納品は2024年第4四半期以降となる。


我々の考え

ミンからのこの新しいリリースには、いくつかの理由からとても興奮させられた。まだ実物を見てはいないが、今週末の予約開始日にはカレンダー上で丸をつけている。

Ming LW.01

 技術的な功績や記録更新の主張はさておき、ブランドのデザイン言語に沿ったものを作ったという点で、私はミンを評価しなければならない。ブルガリがかつて超薄型記録を打ち立てたオクト フィニッシモも、私の心のなかにいまだに強い印象を残している。というのも、リシャール・ミルは数字上では薄さの記録を塗り替えたかもしれないが、それはまったく異なるデザイン言語を用いることで実現したものだからだ(しかも、巻き上げには専用の鍵を使わなければならない)。私にとって、それは“スポーティ”とは言えない。だから、ミンが自分たちらしくありながら記録に挑戦してくれたことは、喜ばしいことなのだ。

Ming LW.01

 これはわずか6.5mmと薄型の時計であり、薄さというものは(少なくとも私の手首において)いつだってラグジュアリーな感覚を与えてくれる。手にしたとき、あるいは腕につけてみたとき、その軽さに私の頭脳がどう反応するのかは非常に気になるところだ。私は、リシャール・ミルがRM-009で“軽量性はラグジュアリーにつながる”というコンセプトを打ち出し、それが今日にまで至っていることを高く評価している。しかしこの瞬間まで、私が知る限り最も軽い時計は香港のブランドであるベーレンスのカーボン製ウルトラライトで、本体のみで11gというものだった。ただ、それについてどうこう語るつもりはない。物理学は物理学、重量は重量であり、新しいLW.01はどちらのバージョンを選んでもとにかく軽い。また、ケース構造に始まり、時計が実際に動いていることを着用者に認識させる独創的な方法まで、今年発表された作品のなかでとりわけ興味深い要素を持つこの時計は、私が求めるすべての条件を満たしている。今週末、手首につけるのを今から待ちきれない。

Ming LW.01

基本情報

ブランド: ミン(Ming)
モデル名: LW.01A、LW.01M

直径: 38mm
厚み: 6.5mm
ケース素材: PEO処理を施したAZ31マグネシウム合金製ケースとダイヤルリング、アルマイト処理を施したアルミニウム製リューズ、PEEK複合材製ビス
文字盤色: ダイヤルなし、コーニング社製Gorilla Glass 6クリスタル(硬化、無反射加工)
インデックス: クリスタル上に5分刻みのラインが走るトラック
防水性能: 25m
ストラップ/ブレスレット: ジャン・ルソー パリの特別製で1.2gの単層アルカンターラストラップ(シグネチャー入りAZ31マグネシウムバックル付き)、ジャン・ルソー パリ製ツー トーン2層式アルカンターラストラップ(シグネチャー入りAZ31マグネシウムバックル付き)、ジャン・ルソー パリ製単層ナチュラルラバーストラップ(シグネチャー入りAZ31マグネシウムバックル付き)のいずれかからセレクト可能。いずれもラグ幅20mm、固定ピン付き

Ming LW.01

ムーブメント情報

キャリバー: ETA 2000.M1(ミンのためにシュワルツ・エチエンヌがモディファイ)
機能: 時・分表示、中央のパルスセコンドインジケーター
パワーリザーブ: 36時間
巻き上げ方式: 自動巻き、もしくは手巻き
追加情報: ユニークなバットレス構造のケース、“ダイヤル”とムーブメントホルダーの一体型構造


価格 & 発売時期

価格: 1万9500スイスフラン(日本円で約326万円、予約金として50%のデポジット)
発売時期: www.ming.watchにて日本時間10月27日(金)午後10時より受付開始、2024年第4四半期に納品
限定: 200本限定

詳しくはこちらをご覧ください。

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ミン LW.01の詳細については、ウェブサイトをご覧ください。