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クイック解説
パイロット・ウォッチとしても知られている初期の“オブザベーション・ウォッチ”は、ミニッツトラック付きの暗色ダイヤル、そして3本の光り輝く針を大型ケースに詰め込むというシンプルなものだった。これらの時計は、航空機の普及に大きな役割を果たした。IWCは1930年代からパイロット・ウォッチを製造しているが、実際、現在のビッグ・パイロット・ウォッチは、往年のパイロット・ウォッチとさほど変わらない。固定翼機と同じように、基本的な機能がデザインを決定するため、フリーガー・スタイルのパイロット・ウォッチで大幅に変更できるものはほとんどないのだ。
そのため、物事はかなりゆっくりとしたペースで進み、長い時間をかけて少しずつ変化していくことが、純粋主義者たちを魅了しているのだ。2002年、IWCはビッグ・パイロット・ウォッチ Ref.5002をラインナップに加えた。IWCの初期のデザインにインスパイアされたこの時計は、大成功を収めた。そして今日、この時計は3つの新しいリファレンスで更新。ブルーダイヤルはストラップとブレスレット、そしてブラックダイヤルはレザーストラップで、いずれも43mmのケースに収められている。
ファースト・インプレッション
これらの新しいモデルには、デイトウィンドウやパワーリザーブインジケーターがないことに気づくだろう。これは、IWCのパイロット・ウォッチとしては最小限の機能となる。確かにケースは43mmだが、フリーガーのデザインや初期のパイロット・ウォッチは決して小さくはなかった。 多くの場合、50mmを超えるサイズであったが、43mmというケースサイズは、この時計の祖先と非常にマッチしており、現代のトレンドに比例したサイズとなっている。さらに、スピットファイアやP-51マスタングの時代のパイロット・ウォッチにはデイトウィンドウは存在しなかった。そのため、ある意味この43mmの新たな解釈は、機能を盛り込んだ他のどのパイロット・ウォッチよりも忠実に再現されているのだ。
オリジナルデザインのビッグ・パイロット・ウォッチは46mmのケースを採用していたが、3mm削った考えの背後にあるのは、より多くの人が快適に着用できるようにすることだ。プレスリリースの中で、IWCのクリエイティブ・ディレクターであるクリスチャン・クヌープ氏は、「多くの人々がこのデザインを気に入っていますが、46mmの時計を腕に着けることはできません」と述べている。彼の言葉は全くもって正しい。私自身、46mmの時計を身に着けるのは難しいが、クラシックなパイロット・ウォッチの伝説には非常に惹かれる。43mmというサイズは、そのトレードオフとして最適だと思う。もし、ビッグ・パイロット・ウォッチをこれ以上小さくしたら、別の名前にしなければならないだろう。
基本情報
ブランド: IWC
モデル名: ビッグ・パイロット・ウォッチ 43
型番:Ref.IW329301(ブラックダイヤル、ブラウンカーフレザーストラップ)/ Ref.IW329303(ブルーダイヤル、ブルーカーフレザーストラップ)/ Ref.IW329304( ブルーダイヤル、SSブレスレット)
直径: 43mm
厚さ: 13.6mm
ケース素材: SS
文字盤色: ブラック、またはブルー
インデックス: アラビア数字、夜光
夜光: スーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: カーフレザーストラップ(Ref. IW329301とRef. IW329303) / SSブレスレット(Ref. IW329304)
ムーブメント情報
キャリバー: IWC 82100
機能: 時、分、秒
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 33
価格 & 発売時期
価格: 106万1500円(Ref.IW329301とRef.IW329303)、118万2500円(Ref.IW329304) 全て税込
発売時期: 5月
限定:なし。通常生産モデル
詳細は、IWC公式サイトへ。