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スウォッチ グループ傘下のスイス時計ブランド、ロンジンが新社長兼最高経営責任者(CEO)としてパトリック・アウン(Patrick Aoun)氏を任命した。スイス時計業界では経営幹部の交代が相次いでおり、今回もその一環と位置づけられる。スウォッチ グループで長く要職を務めてきたアウン氏が、今月よりロンジンを率いる。これについては、同グループの広報担当者が認めている。アウン氏はこれまで中東およびアジア地域の責任者として実績を積んできた。5年間にわたりロンジンを指揮してきたマティアス・ブレシャン(Matthias Breschan)氏は、個人的な事情により職を辞した。スウォッチ グループには留まり、経営委員会のメンバーとして活動を続ける。
マティアス・ブレシャン氏。
スイス・サンティミエに本社を構えるロンジンは、オメガ、ブランパン、ブレゲ、ティソなどと並ぶスウォッチ グループの中核ブランドに数えられる。中国においては、販売実績で首位となった実績もあるとアナリストは語る。
スウォッチ グループは2024年の利益と売上高が大きく落ち込んだ背景として、中国市場の需要減退を主要因とした。
スイスのヴォントベル社によると、ロンジンの売上は中国市場の鈍化により打撃を受け、2019年にはスイス時計ブランドの売上で第4位(約16億スイスフラン)だったが、2024年には第7位(約12億スイスフラン)に後退したと分析されている。2024年のロンジンはグループ全体売上の21%を占めており、オメガに次ぐ規模を維持している。
出典: Vontobel Equity Research
ロンジンのCEO交代は、近ごろ売上の厳しさに直面するブランドも多いなかで、スイス時計業界における経営陣の人事異動が相次いでいる状況を象徴する動きである。2023年10月には、かつてオメガで要職を務めたグレゴリー・キスリング(Gregory Kissling)氏が、2025年に創業250周年を迎えるブレゲのCEOに就任した。
また競合のリシュモン グループでは、同社の高級時計部門であるスペシャリスト ウォッチメーカーズを率いていたエマニュエル・ペラン(Emmanuel Perrin)氏が、2024年3月にパネライのCEOへと異動。さらにリシュモン前CEOのジェローム・ランベール(Jerome Lambert)氏が、最近ジャガー・ルクルトのトップに復帰している。
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