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数ヵ月にわたってさまざまな噂がささやかれていたが、ついにLVMHとフォーミュラ1(F1)との新たなパートナーシップに関する第一報が発表された。来年から始まる2025年シーズンとF1の75周年を記念し、LVMHは“グローバルパートナー”として10年間の協定を締結。ルイ・ヴィトンやタグ・ホイヤーなど複数のLVMHブランドが関与する予定である。
左から:ステファノ・ドメニカリ(F1社長兼CEO)、グレッグ・マフェイ(リバティメディア社長兼CEO)、ベルナール・アルノー(LVMHグループ会長兼CEO)、フレデリック・アルノー(LVMHウォッチCEO)。
この発表は2024年シーズンの終盤、2025年シーズンに向けたドライバーの移籍やその他のニュースでF1世界選手権の話題が盛り上がるなかで行われた。さらに近年のNetflixの『栄光のグランプリ(Drive to Survive)』の成功によって、F1のポップカルチャーでの存在感は増しており、その影響がアルノー氏のレーダーに反応したと考えられる。
このパートナーシップの具体的な詳細は2025年初頭まで発表されない予定であるが、ここで避けて通れないのは、2013年からF1の公式タイムキーパーを務めてきたロレックスの存在である。この契約にはロレックスの代わりにタグ・ホイヤーを起用することも含まれていると考えられる(これはあくまで推測に過ぎない)が、F1とLVMHからの公式発表では、このパートナーシップが何を意味するのかについて具体的な情報はほとんど提供されていない。
誤解のないように言えばF1は過去にもLVMHと協力しており、タグ・ホイヤーにはフォーミュラ1と名付けられた時計が存在している。しかし今回のニュースは、これが単一のレースのアクティベーションというわけではなく、グローバルなパートナーシップになったことを示している。また、このスポーツはウォッチメイキングとブランドにとって重要な舞台であり続けており、チューダーはRB Visa Cash App、タグ・ホイヤーはレッドブル・レーシング、リシャール・ミルはフェラーリおよびマクラーレン、IWCはメルセデスAMGペトロナス、ジラール・ペルゴはアストンマーティン、モーザーはアルピーヌと提携しており、ウィリアムズは2023年までブレモンと組んでいた。
このストーリーが進展するにつれてさらなる情報が得られることは間違いないが、F1と時計を切り離せないという事実は変わらない。ロレックスが10年以上にわたってオフィシャルの栄誉を受けてきたが、どうやらLVMHは自社の複数ブランドを表彰台に立たせようと狙っているようである。