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ロレックスに関する考察は尽きない。次は何を発表するのだろう? 新しい認定中古プログラムの仕組みは? ユーザーがもっと欲しいと思うようにするために、意図的に生産量を抑えているのか?
さて、読者のみなさん。3月27日に新しく発表される、質問の答えを出そう。そしてほかのふたつの質問に対する回答は、いくつかの質問とともに以下で掲載しよう。
我々は、知りたいことのすべてを知っているわけではない。これがロレックスなのだ。堂々とした神聖なる沈黙が、築き上げてきた神秘の一部であることにかわりない。しかしそんななか、我々は最新情報をお届けするべく、十分な情報を入手することができた。
1. 最近読んだニュースによると、ロレックスは3つの仮設製造施設を使って、需要の増加に対応するために生産を加速している。これは本当か?
まあ、おおむねそんなところだ。ロレックスは、ビュル(同じくフリブール州にある)に建設される生産拠点に備え、スイスのフリブール州に、3つの仮設施設を計画しているのは事実だ。
しかしこれは、ロレックスによる突然の決断ではなく、もっと大規模な、そして長いあいだ計画されていたプロセスの、最初のステップであった。このことは以前から需要が高く、コレクターが小売店でほぼ時計を買うことができないことにロレックス幹部らが気づいたということではない。私がこれまで経験した対話(そしてみんなに共有できないこともたくさんある)によると、品不足は恐るべきビジネス戦略ではなく、むしろ、小売店で時計を売ってお金を稼ぐ企業にとっては問題として認識されていたようだ。
いずれにせよ、ビュルでの常設拠点はまだ何年も先の話だ。だからこの仮設拠点を利用することで、より早い立ち上げが可能になるのである。
2. では、ロレックスはこれから何本の時計を作る予定なのだろうか?
ロレックスは正確な数字を教えてくれないが、ただ何本でもいいのだ。この増産がきっかけで、ブティックで“For Exhibition Only(展示のみ)”とディスプレイされていないリファレンスが1~2本でもあれば、私のなかでは大成功だ。
3. なるほど。ではこの新しいロレックス認定中古プログラムはどうなっているのだろうか?
先月、ジュネーブのセレクトショップにて、CPO(認定中古ロレックス)のディスプレイを見る機会があったのだが、中古品と新商品が共存する、小売店の雰囲気を感じ取ることができた。
価格は予想どおり、新品の時計の希望小売価格よりかなり高値がつけられていた。ガラスの向こうにあったスティール製サブマリーナーの値札が、1ではなく2から始まっていたのを覚えている。
ちなみにロレックス本社は、時計自体の価格設定には一切関与していないと確認している。「価格を決定するのは、ロレックスの公式ジュエラーになります」と、ブランド担当者に言われたのだ。
つまりブティックによって、価格が異なる可能性があるということだ。ということで、ブティック巡りをすれば掘り出し物が見つかると思っている人は、遠慮しないでご自由にどうぞ。
4. CPOプログラムの対象となる時計に、製造年数の制限はあるのだろうか? どの程度までが“ヴィンテージ”になるのだろうか?
いいや、何年前の時計までなら対象というような、製造年数の制限はない。ヴィンテージウォッチならなんでも歓迎だ。ただし最初にお伝えしたように、いかなる時計も3年以上経過していることが条件。酷いものはあまり歓迎されない。
5. CPO認定のために送られた時計のパーツ交換は、義務付けられているのか? パティーナダイヤルを維持したり、不完全な部分(スパイダーダイヤルのような)がある時計はあり得るのか? それともロレックスは、入手可能なパーツで整備して、できるだけ新品の時計に近づけるのだろうか?
ロレックスによると、時計の修理基準は、ロレックスを所有しているオーナーであれば誰でも使える方法とほぼ同じだそう。
ロレックスが旧世代と呼ぶ素材を使用したモデルや、パーツが破損した場合について、ヴィンテージサービスと呼ばれる、“新世代”の素材やパーツに交換するサービスをユーザーに提供することがある。
何か変更が必要な場合、サービスの見積書に記載される。その後承諾書の作成となり、ユーザーの同意が必要となる流れだ。
6. 中古の時計は、新品と同じケースに並んでいるだけで、価格は乱高下しているのだろうか? それはおかしな話だ。
CPOの時計は、店頭では新しいモデルとは別のスペースが確保されて置いてある。CPOウォッチと新モデルを間違えて買ってしまうということはないだろう。
7. CPOプログラムはいつからプロジェクトが始まっていたのか?
ロレックスはコメントを控えた。一朝一夕に決まったことではないことは確かなようである。
8. 特注の時計も対象になるのか? 例えば、企業やCOMEXなどから依頼された別注ウォッチなど。
厳密にいうとそうだ。それらも対象となる。「3年以上経過した正規品であれば対象となります」。ドミノ・ピザのタイムピースが見つかるといいね!
9. 小売業者はCPOロレックスを、ロレックスの新品の箱に入れて販売することは認められているのか。それとも、規定のボックスに梱包して販売しなければならないのか。
「いいえ、該当の製品は特定のCPOパッケージ(特別なポーチ含む)で販売されます」。ロレックスはこうコメントしている。「ただし、時計が元のボックス付きで小売店に販売された場合は、そのボックスをセットにして、再販売することが可能となっています」
というわけでこれにて終了だ。新しい情報が入り次第、随時更新していこうと思う。3月27日に発売されるすべての新商品を網羅するため、そのときはまた我々にお付き合いを。
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