オーデマ ピゲのロイヤル オーク オフショアといえば、70年代後半のボディビル界、80年代から90年代を通したエンターテインメント界、そして2000年代の政界を席巻した往年のアクションヒーロー、アーノルド・シュワルツェネッガーが即座に頭に浮かびます。どちらも大きく、大胆で、向こう見ずなところがそっくりです。アーニーは『エンド・オブ・デイズ』の劇中で着用し、3作目の『ターミネーター』のために限定版を作らせたこともあります。しかし、それ以上に重要なのは、彼はプライベートでも身につけていたことです。
残念ながら僕にはアーノルドのような威厳はありませんが、素敵な時計、特に時計製造の歴史上、最も評価の高いブランドの時計には目がありません。そこで、この2018年限定モデルの18Kピンクゴールドとチタンのコンビモデルで1週間過ごすことにして、僕のわずか7.25インチ(約18cm)の(『コナン・ザ・グレート』よりずっと小さいと思われる)手首でも手懐けられるかを確かめることにしました。
初代オフショアはクロノグラフでしたが、僕がともに過ごしたモデルはそのダイバーズ版で、300m防水と使い勝手のいいインナー回転ベゼルを備えています。リューズはラバーではなくセラミック製ですが、ゴムパッキンが露出しているのは変わりません。この時計を装着すると、すぐに重さを感じました。僕はこれまでゴールドの、それもゴールドのブレスレットを装着した時計を身につけてきましたが、このオフショアは(それよりも)比較的軽いラバーストラップにもかかわらず、僕が予想していたよりもずっと重く感じられました。これは好き嫌い以前に、ただ意外だという感想を抱きました。もしつけ心地を心配しているのなら、ラバーストラップは本当に装着感に優れているのでおすすめです。オフショアをブレスレットに装着している人の気持ちは想像もつきませんが、試してみるまでは否定することはできないでしょう。
また、このオフショアはスペック値から想像するよりもずっと大きく感じられることがわかりました。直径42mmとのことで、僕は43mmや44mmの時計のほうが手首にはもっと収まりがいいと感じられたほどです。この重厚感は、角張ったケースデザインとラグからラグまでの縦幅が54mmとかなりデカいことが一因でしょう。これには驚きましたが、悪いことではありません。実際1日着用してみて、手首に巻いた様子もおもしろいと思うようになりました。スポーティであることは間違いないのですが、柔らかい色調のおかげで押しの強さも抑えられています。通常生産のオフショアダイバーでは同じことはいえないでしょう。
この時計のマクロショットを撮影し始めると、さらに驚かされることがありました。メガタペストリーのダイヤルやケース、自動巻きCal.3120の仕上げに至るまで、すべてが非常に鮮明です。また金無垢ローターには、APロゴとオーデマ・ピゲ両家の紋章がエンボス加工された美しいエングレービングが施されています。僕は1日中、この時計を何度も外して、ただこれをじっと眺めていました。ただ残念なことに、新型オフショアはローターが刷新されていてこれほど素敵には見えません。豪華だっただけに残念です。
このオフショアと過ごした1週間については、ヒップホップ界の巨匠ジェイ・Zとの重要なつながりも含め、まだまだお伝えしたいことがたくさんあるので、時計に関するエンターテインメントとして動画を制作しました。今週も手首に巻いて、どうぞお楽しみください。
ロイヤル オーク オフショアの詳細については、オーデマ ピゲの公式Webサイトをご覧ください。