ADVERTISEMENT
クイック解説
ブレゲは、同社のパイロットウォッチコレクションのひとつであるタイプ XXIに新たなバリエーションモデルを2021年新作として追加しました。
ブレゲのパイロットウォッチの歴史は、1950年代初頭にフランス軍が同社にパイロットウォッチの製作を依頼したことをきっかけに誕生した「タイプ 20」から始まります。軍用のタイプ 20の成功を受けてブレゲは「タイプ XX」と称した民間用モデルの製造を開始。その後継機として登場したのが、より大きなケースとモダンなデザインを特徴とするタイプ XXIです。
新作の「タイプ XXI 3815」は、直径42mmのチタン製ケースにカラフルな夜光塗料が塗布された文字盤とブラックラッカー塗装された両方向回転ベゼルを備えています。また、これまでのタイプ XXIがスリーカウンタークロノグラフであるのに対して、新作では、6時位置の12時間計が取り払われ、ツーカウンタークロノグラフ仕様に(6時位置の日付表示はそのまま)。これに伴って内部には、新たにCal. 584Q/Aの名が与えられた自動巻きムーブメントを搭載。2万8800振動/時で駆動し、パワーリザーブは48時間です。
新作のブラックサンバーストダイヤルは、スリーカウンターのタイプXXIにあった中央のステップがなくなり、全体にシンプルになりました。その影響もあってか、今作の最大の特徴であるオレンジまたはグリーンの夜光塗料が、ダイヤルにとてもよく映えます。
鮮やかな夜光が塗布されている箇所は、既存のタイプ XXIに共通するアワーマーカー、時分針、3時位置の24時間積算計の針とサブダイヤル、センターの60分積算計の針の先端、そしてベゼル上の三角マークはもちろんのこと、新作では24時間積算計の2時間ごとのインデックスにも全て塗布されています。
全体的にクリーンな印象に仕上げたうえで、オレンジ、グリーンの遊びを取り入れたユニークな本作は、それぞれ世界限定250本で、価格は177万1000円(税込)。
ファースト・インプレッション
ここ数年、様々なブランドがカラフルな文字盤を備えた時計をリリースしており、特に今年はグリーンダイヤルがトレンドのひとつとなっています。しかし、クラシックなデザインやスタイリングを得意とするブレゲからは、ポップなカラーリングの時計はあまりありませんでした(レディスでは見られるものの、メンズでは少なくとも僕にはすぐに思いつきません)。
今回ブレゲからリリースされたタイプ XXI 3815 チタンは、最近のカラフルなトレンドへのブレゲ流のひとつの解なのかもしれません。文字盤全体をポップな色合いにするのではなく、あえて夜光塗料をカラフルにすることで、ブレゲのクラシックなイメージを維持しつつ、楽しい遊び心を絶妙に取り入れているように思います(とはいえ、ポップでカラフルなブレゲを見たい気持ちもあります)。
また、僕が個人的に気になるのは、このツーカウンタークロノグラフ仕様が、通常ラインナップになるのかどうかという点です。ツーカウンタークロノグラフとアラビア数字の組み合わせは、初代のタイプ 20を想起させ、ホワイトの夜光でもヴィンテージスタイルのフォティーナでもクールなモデルになるのは間違いないでしょう。
基本情報
ブランド: ブレゲ(Breguet)
モデル名: タイプ XXI 3815(Type XXI 3815 Titanium)
型番: 3815TI/HO/3ZU(オレンジ)、3815TI/HM/3ZU(グリーン)
直径: 42mm
厚さ: 15.2mm
ケース素材: チタン
文字盤色: ブラックサンバースト
インデックス: アラビア数字
夜光: あり、針とアワーマーカー
防水性能: 10気圧(100m)
ストラップ/ブレスレット: フォールディングバックル付きのカーフスキンレザー
ムーブメント情報
キャリバー: Cal. 584Q/A
機構: 時、分、9時位置にスモールセコンド。スプリットセコンドクロノグラフ(6時位置に12時間積算計および日付表示)。3時位置にデイ/ナイト表示(24時間表示)。
直径: 13 1/2リーニュ
パワーリザーブ: 48時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 4Hz(2万8800振動/時)
石数: 26
クロノメーター認定: なし
価格 & 発売時期
価格:177万1000円(税込)
発売時期: 販売中
限定: 世界限定各250本
詳細は、ブレゲ公式サイトへ。
話題の記事
WATCH OF THE WEEK アシンメトリーのよさを教えてくれた素晴らしきドイツ時計
Bring a Loupe RAFの由来を持つロレックス エクスプローラー、スクロールラグのパテック カラトラバ、そして“ジーザー”なオーデマ ピゲなど
Four + One 俳優である作家であり、コメディアンでもあるランドール・パーク氏は70年代の時計を愛している