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Introducing グラスヒュッテ・オリジナルからパノルナインバース リミテッドエディションが登場

アベンチュリンの夜空があなたの目を引いたら、それはパノルナインバースだ。

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我々が知っていること

スウォッチグループ傘下であるグラスヒュッテ・オリジナルのパノマティックインバースは、同社ラインナップのなかでもお気に入りのモデルである。この時計は、ドイツの時計製造の街に由来する特徴的なオフセンターデザインを採用しながら、非常に巧妙なひねりを加えたものである。ムーブメントを裏返してキャリバーの裏側をダイヤルとして活用し、グラスヒュッテストライプやブルースクリュー、さらにデュプレックススワンネック調整装置が備わった手彫りのテンプ受けを際立たせている。

original panoinverse

2014年に登場したオリジナルのパノマティックインバース。

 コンセプチュアルな観点から、このラインナップは非常に魅力的に感じる。しかし何度か試着を重ねるたびに、どうもやや直球すぎるのではと感じてしまう部分があった。ダイヤル側に施された仕上げは見事であるものの、皮肉にも少し素っ気なくインダストリアルな印象を受けたのだ。たとえば、ダイヤル側のグラスヒュッテストライプがやや強すぎると感じられたり、特大の日付表示に枠がないことで少し洗練さが欠けているように思えた。しかしブランドの最新作では、こうした要素がいくつも改良されている。

PanoLunar Closeup

 本日、グラスヒュッテ・オリジナルがパノルナインバースのプラチナモデルを発表した。これは同ブランド初のムーンフェイズ機構を備えた逆転ダイヤルで、仕上がりも申し分ない。名前のとおり、今回の焦点は自動巻きCal.91-04に追加されたムーンフェイズ機構であり、これはリューズ操作で調整可能だ。まず目を引くのは、時・分表示ダイヤル内に収まった特大サイズのムーンフェイズディスク。ムーンフェイズディスクのふたつの月はレリーフで立体的に表現されているほか、レーザー彫刻でクレーターや山々が再現されている。ムーンフェイズ表示部分を切り取って隠すのではなく、ブランドはスモークサファイアクリスタルを採用し、ディスク全体を見せながらもコントラストを保ち、視認性と実用性を確保している。そして仕上げで最も印象的な要素は、月の背景にアベンチュリングラスを使用して星空のような効果を生み出している点だ。

three quarter shot of PanoLunarInverse

 ムーンフェイズの周囲には、ブランドが“ビニールパターン仕上げ”と称するガルバニックブラックのアウターリングが配され、ポリッシュ仕上げのホワイトゴールド製インデックスが添えられている。重なり合うスモールセコンドのインダイヤルには、同じくコントラストの効いたブラック仕上げが施されている。このインダイヤルがムーンフェイズ部分と重なる部分には、サファイアディスク上にホワイトでグラスヒュッテ・オリジナルのロゴが印字されている。2時位置には、ブランドを象徴するパノラマデイトがあり、黒地にホワイトの印字で色が統一され、デイト窓はWGで縁取られている。

 ムーブメントプレートやテンプ受け全体には、今回グラスヒュッテストライプではなく、クル・ド・パリ風の放射状ギヨシェが施されている。この模様はスタンプやエンジンターンではなく、自社内にてレーザー彫刻で仕上げられている。またこれらのパーツにはブラックロジウムメッキが施され、落ち着いたダークカラーだ。時計を裏返すと、さらにギヨシェ模様が広がっている。プレートには限定モデルを示すナンバーが刻まれたプレートが2本のネジで固定され、ローターにもムーンの彫刻が施されており、この時計のテーマを再確認できる。またケースバックの外周にも限定ナンバーがエングレービングされている。

caseback of panolunarinverse

 直径42mm、厚さ12.46mm、ラグからラグまで48.9mmのプラチナケースに収められたグラスヒュッテ・オリジナル パノルナインバース プラチナモデルは、限定200本のシリアルナンバー入りで、価格は617万1000円(税込)。ストラップはグレーのアリゲーターヌバックまたはブルーのリサイクル素材の合成ストラップが選択可能で、いずれもディプロイヤントバックル式である。


我々の考え
another angled shot of the panolunarinverse

以前からグラスヒュッテ・オリジナルの時計製作を遠巻きに評価してきたが、実際に心を動かされたのはこのモデルが初めてだ。前述したスタンダードモデルへの意見を踏まえると、今回のバージョンはようやく洗練され、デザイン性を強調した進化形のように感じられる。先週末、WatchTime NYでブランドが新作を展示している際に、このモデルをプレビューする機会があったが、まず驚かされたのは、対照的な要素が見事に調和していた点であった。ギヨシェ仕上げの空白なムーブメント部分がありながら、パターンのなかで見づらくなることなく、すべてが驚くほど読みやすくなっている。ギヨシェの仕上げに従来のエンジンターンではなくレーザー彫刻を使用している点にも興味が湧いた。21世紀の技術でどこまでギヨシェ表現を進化させるのかにも興味がそそられるのだ。今後どんな興味深いパターンが登場するのか、想像が膨らむ。

 日付窓のフレームがいいアクセントになっており、ムーンフェイズを囲むブラックのダイヤルリングも、新モデルの見どころが細部に埋もれないよう効果的に際立たせている。またこのモデルではテンプ受けの手彫り装飾が省かれているが、デザインの観点から見ると、むしろそれがいい方向に働いているように思える。手彫り装飾があるとギヨシェと干渉してしまう恐れがあるし、結果としてムーンフェイズがより引き立ちダイヤル全体に統一感が生まれている。

caseback closeup

 ブランド全体のプロダクトラインに共通するもうひとつの課題として、キャリバーのサイズを少し抑えたほうがよいとの意見があり、私もこれには賛成だ。試着は叶わなかったが(すでに販売済みとのことだった)、42mmのプラチナケースは確かにずっしりとした存在感がある。とはいえダイヤルのバランスがうまく取れており、装着感の面でも好印象を与えるだろう。これをコンパクトにしつつバランスを保つのは、相当な挑戦であると想像できる。

 このモデルが限定版であることを考えると、いずれ通常生産のパノルナインバースも登場するのではないかと期待している。今回の限定版は非常に印象的で、今後このデザインがどのようにラインナップに加わっていくのか興味が尽きない。もしこれがスティールモデルで登場したなら、きっと素晴らしい1本になるだろう。


基本情報

ブランド: グラスヒュッテ・オリジナル(Glashütte Original)
モデル名: パノルナインバース(PanoLunarInverse)
型番: 1-91-04-01-03-62(レザーストラップ)、1-91-04-01-03-64(シンセティックストラップ)

直径: 42mm
厚さ: 12.46mm
ケース素材: プラチナ
文字盤: ブラック&シルバーギヨシェ
インデックス: ホワイトゴールドアプライド
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: アリゲーターヌバックストラップまたはブルーシンセティックストラップ、デプロワイヤントバックル


ムーブメント情報

キャリバー: 91-04
機能: 時・分表示、スモールセコンド、パノラマデイト表示、ムーンフェイズ
パワーリザーブ: 約45時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 53


価格 & 発売時期

価格: 617万1000円(税込)
発売時期: 発売中
限定: あり、世界限定200本(シリアルナンバー入り)

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