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ロレックスがWatches & Wonders 2024で新作を次々と発表している最中だが、そんななか“ル・マン” デイトナが生産終了するという発表が舞い込んできた。もはや生産されていないのだ。これは大きなニュースだ。少しこの背景を説明すると、ロレックスは昨年、(スティーブ・マックイーンの映画で有名な)毎年開催されている自動車耐久レース、ル・マン 24時間レースの100周年を記念してル・マン デイトナを発表していた。2023年にリリースされた“シースルーバック”のホワイトゴールドモデルでは、ケースバックからCal.4230を眺めることができた。このCal.4230は、2023年のWatches & Wondersで発表されたデイトナ用のCal.4130の改良型がおおよその原型となっている。しかし、ル・マン デイトナに搭載されたCal.4132はクロノグラフの最大計測時間を24時間に延長していた……、24時間耐久レースを冠するにふさわしいスペックだ。
これは、逆パンダ文字盤や“100”の表示を赤で表現した特別なブラックセラミックのタキメータースケール、そして24時間耐久レース用に調整されたムーブメントを搭載した、同レースを顕彰するモデルだ。文字盤のカラーリングや、60年代的ないわゆる“エキゾチック”ダイヤルとの関連性をにおわせることによって、ブランドの歴史に対する言及がなされており、現在、このモデルは生産中止となっている。ロレックスのウェブサイトで126529LNを検索してみても、もうそこにはない。この時計は昨年の6月に発売されたもので、私たちが知る限り、これは近代のロレックスのなかで史上最短の生産期間と言えるかもしれない。
この時計はル・マンの名にふさわしいというだけでなく、ロレックスのル・マンにおける歴史と、デイトナが現在モータースポーツクロノグラフとして存在する文化的背景を示すものでもある。あまりこの言葉は使いたくないが、まさにアイコン的な存在だった。このアイコンの製造中止とともに、ロレックスはイエローゴールドのバリエーションに置き換えるようだ。それについては、続報をお楽しみに。
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