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HODINKEEのスタッフや友人に、なぜその時計が好きなのかを語ってもらうWatch of the Week。今回は、父の日にちなんで、HODINKEEのフォトグラファー、ティファニー・ウェイド(Tiffany Wade)が、父のG-SHOCK ガルフマンについて書いてくれた。彼女の父親であるデリック・ウェイド(Derrick Wade)氏は自身もフォトグラファーであり、本稿で使用した時計の画像も彼が撮影したもの。リード画像はウェイド家の家族写真で、父の腕のなかにいるのがティファニーだ。
この時計は私より年上だが、私のものではないし、実際につけたこともない。この時計、G-SHOCKのガルフマンは、父が3年間の鉄工所の見習いを始めてから購入したものだ。大人になるまで気づかなかったが、彼の腕にいつもついている存在であることを記憶している。
私の兄弟は私よりずっと年上で、小さいころは週末になると父のそばで多くの時間を過ごした。父が何をしていても、私は一緒にいたのだ。父が家のなかで何か作業をしていてドリルを手にしていたら、私も自分のドリルを持って父のそばに座り、手伝おうとしたものだ。父は結婚式やイベントの写真を撮る仕事をしていたため、私も父から写真を習うようになった。私がプロのカメラマンになったのも不思議ではないでしょう?
父はいつも、どんなときでもガルフマンを身につけていた。見習い時代から最後の現場となったニュージャージー州のアメリカン・ドリーム・モールに至るまで、十数年にもわたってほぼ毎日手首につけていた。彼が仕事から帰ってくると、手首にG-SHOCKがあったのを覚えている。当時は何百フィートもの上空で何かを溶接する父の仕事を想像していた。そのため、父と同じようにタフな時計が必要だったのだろう。ガルフマンはその要求に十二分に応えてくれるものだった。耐衝撃性、耐腐食性を備え、200m防水。チタンと樹脂のコンビネーションで軽量化されたオーバル型のフォルムはタフネスそのものだ。アラーム、カウントダウンタイマー、ストップウォッチ、そしてG-SHOCK初のマルチバンド電波受信機能を搭載している。
彼の時計に関するいちばんの思い出は、ずっと最近のことだ。数年前、私がHODINKEEで働き始めたあと、私たちはさまざまな時計について、何がほかの時計よりも耐久性があるのかについて話していた。彼がガルフマンを取り出すと、思い出が一気にこみ上げてきた。突然、気づかないうちに私の人生の一部となっていた時計の存在に気づいたのだ。
自転車の乗り方、テニスの仕方、プラスドライバーの使い方、タイヤ交換の仕方、そして写真の撮り方などを父から教わったのを覚えている。私が父との思い出で大切にしているのは「失敗しても、そこから学べばいい」ということを教えてくれたことだ。失敗は最高の教師だ。何度も転んでこそ自転車の乗り方が身につく。そして、どんなに困難な状況でも決して諦めないことを教えてくれた。そしてレッスンは常に彼の手首にあったG-SHOCKとともに受け継がれたのだ。
今、この時計を見ると知識、努力、そして自分自身をあきらめないという貴重な贈り物を伝えてくれた、とても強くてかっこいい父の象徴のように思える。この時計は十数年も使っているため、ちょっとボロボロになっているが、長年使っていても電池交換は一度だけで、まだまだ現役で動いている。
この時計は、鉄工所勤務の父のキャリアを支えてきただけでなく、私が父から学んだこと、大人になっても、そして自分が子どもを持つ親となっても、影響を与え続けてくれる。この時計は決して高価な時計ではないかもしれないが、私の人生においてこの時計が象徴する瞬間と経験は、何物にも代えがたいものなのだ。
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