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Introducing ティソ シースター 1000 クォーツ 36mm&ティソ PRX クォーツ 35mm、人気のアイコンモデルが小ぶりサイズで登場

華奢な女性でもつけやすいサイズの新作だが、むしろ小ぶりな時計を求める男性におすすめしたい。

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クイック解説

 ティソが先日、2022年3月から7月にかけて販売予定の新作を発表した。魅力的な新作が数多く投入されたが、本稿では、そのなかでも特に注目すべきふたつのコレクション、ティソ シースター 1000 クォーツ 36mmとティソ PRX クォーツ 35mmについて紹介したい。その名から想像がつくかもしれないが、ともに、ティソのブランドアイコンとして人気の高いコレクションをアンダー40mmにダウンサイジングしたモデルだ。

ティソ シースター 1000 クォーツ 36mm

 ティソの本格ダイバーズウォッチコレクションであるシースターでは、大きく分けてみっつのシリーズをラインナップする。ヘリウムエスケープバルブを備えて飽和潜水に対応した46mmサイズ、60気圧防水のシースター 2000 プロフェッショナル オートマティック、そして30気圧防水を確保したシースター 1000(43mmのオートマティックと45.5mmのクォーツ クロノグラフがある)だ。大きなケースサイズと堅牢な作りを特徴としてきた同コレクションだが、2022年の新作として加わったのは、既存のシリーズと比べて大幅にダウンサイジングしたダイバーズウォッチ、ティソ シースター 1000 クォーツ 36mmだ。

ティソ シースター 1000 クォーツ 36mmのラインナップ。ブラック(T1202102105100)は5万1700円、ブルー(T1202101104100)は4万9500円、ホワイト(T1202101101100)は5万2800円とすべて価格が異なる。

 シースターはブランドを代表するフラッグシップコレクションとして主に男性向けのモデルを揃えていたが、この新作は「より小さなサイズのシースターを既存モデルと同じ品質で作る」、そして「ダイバーズウォッチに対する伝統的な価値観とジェンダーの壁を打ち破ることに挑戦しよう」という思いを込めて開発されたという。その名のとおり、36mmという小ぶりなサイズだが、シンプルな3針+日付表示付きのクォーツムーブメントを搭載し、30気圧防水を確保したダイバーズウォッチとなっている。

 今回新作として加わったのは、ステンレススティールケースにイエローゴールドPVDコーティングを施したベゼルを合わせたブラックダイヤル(T1202102105100)、スタンダードなSSケースとブレスレットを持つブルーダイヤル(T1202101104100)とホワイトダイヤル(T1202101101100)の3モデル。価格は4万9500円〜5万2800円(すべて税込)で、ホワイトダイヤルモデルには、ダイヤルと同じホワイトカラーの交換用ラバーストラップが1本付属する。販売開始は6月からを予定している。

裏蓋はSS製のクローズドタイプで、ねじ込み式。中央にはタツノオトシゴのモチーフとともにSEASTARの文字をあしらう。ブレスレットはインターチェンジャブルクイックリリース付きで工具なしで付け外しが可能。

ブラックダイヤル(T1202102105100)のサイドビュー。リューズ トップにはティソの頭文字である「T」がデザインされている。30気圧防水の堅牢な作りでありながら、ケース厚は9.67mmと10mmを切る。

ティソ PRX クォーツ 35mm

 昨年登場し、瞬く間に人気モデルとしてのポジションを確立した現在のPRX。1978年のPRXシリーズを再解釈したコレクションで、最大の特徴はスリムなケースとシャープなインデックス、そしてフラットなトノーケースと一体化した幅広の水平リンクを持つブレスレットだ。細いベゼルには艶やかな光沢を放つポリッシュ仕上げ、シームレスに繋がるケースとブレスレットには縦のヘアライン仕上げを施して統一感を演出するなど、手ごろな価格でありながら、細かなこだわりが込められたディテールが注目を集めた。

ティソ PRX クォーツ 35mm。左からシルバー(T1372101103100)、ブルー(T1372101104100)、グリーン(T1372101108100)、ライトブルー(T1372101135100)。40mmのブルーとグリーンのダイヤルと見比べるとよくわかるが、色味が双方で異なる。すべて5万6100円(税込)。

 昨年は、1978年のオリジナルと同様にクォーツムーブメントを搭載したティソ PRX クォーツ、そして最長80時間のロングパワーリザーブを備える高精度なムーブメント、Powermatic 80を使用したPRX オートマティックの2モデルを展開。どちらも40mmサイズだが、今年は35mmモデルが加わった。その小ぶりなサイズはもちろんだが、もうひとつのポイントはダイヤルカラーだ。40mmモデルは色味が濃くシックな印象のダイヤルだったが、新作はいずれも明るく繊細でレトロな雰囲気を感じさせるシルバー(T1372101103100)、ブルー(T1372101104100)、グリーン(T1372101108100)、ライトブルー(T1372101135100)の4色のバリエーションが用意された。

裏蓋はサーキュラー仕上げのSS製クローズドタイプ。ブレスレットはシースター同様、インターチェンジャブルクイックリリース付きで工具なしで簡単に付け外しができる。

ティソ PRX クォーツ 35mmのサイドビュー。ミドルケースのサイドにヘアラインを施すが、エッジはポリッシュ仕上げでを施し立体感を強調。リューズトップには「T」をデザインする。

 さらにティソ PRX クォーツ 40mmにも新たにダイヤルバリエーションが登場。グリーンとブルーが追加となったが、35mmモデルの色味と比べると、既存モデル同様、色味が濃くシックな印象に仕上がっている。なお、35mmも40mmもブレスレット仕様の価格はともに5万6100円。40mmのブルーダイヤル(T1374101604100)はレザーストラップ仕様で、こちらは5万600円(すべて税込)だ。7月からの販売開始を予定している。

こちらはティソ PRX クォーツ 40mm。左から40mmのグリーン(T1374101109100)とブルー(T1374101604100)ダイヤルだ。

ファースト・インプレッション

 正直に言うと、2022年前半の新作の目玉が小ぶりサイズのシースターだと聞いたときは少々話題性にかける気がしていたのだが、実際に時計に触れて子細を見ていくにつれ、魅力的な時計であることが実感できた。

 まずはティソ シースター 1000 クォーツ 36mmから。外装仕上げの特徴となるポイントはシースター 1000 クォーツ クロノグラフがベースとなっており、ケース表面とブレスレットのセンターリンクはポリッシュ、ケースサイドとブレスレットのサイドリンクにはヘアライン仕上げを施し、風防にはサファイアクリスタルを採用する。ここまでは既存のシースターと同じだが、異なるのがダイヤルだ。新作はこのダイヤルの雰囲気が非常によかった。既存モデルに見られるややマットな質感ではなく艶のあるミラー仕上げで、カジュアルなツールウォッチ感を和らげ、上品な印象も与えていた。女性が手に取ることも想定した仕上げだと思うが、程よい高級感が感じられ、男性にももちろん合う。36mmという小ぶりなサイズで30気圧防水を確保した質感のいいダイバーズウォッチだ。5万円台という手ごろな価格も相まって、日常使いの時計としても極めて優秀だと思う。

 そしてティソ PRX クォーツ 35mmだ。既存の40mmモデルでは、クォーツの場合は10.4mm、オートマティックでも10.93mmとそこまでケースが厚くないため、つけごこちは悪くない。だが、ケースからブレスレットへシームレスに繋がるトノーケースが意外と存在感を主張しており、数値上よりも大きく感じられる時計だった。筆者の好みからすると少し大きいかな、というのが40mmモデルに対する印象だ。新作では、特徴的なデザインによる存在感をキープしたままダウンサイジングされており、筆者が気になっていたサイズ感をほぼ理想的な形で払拭してくれた。この時計もシースターと同様、女性もつけることを想定したサイズだと思うが、存在感のあるPRX特有のケースフォルムは35mmでも失われていないため、男性にもマッチする。加えて、この時計もダイヤルの質感がいい。中央から外にかけて放射線状の光が走るサンレイダイヤルを採用するが、キレイな装飾を損なうことなく繊細なカラーリングが施されているのだ。どのダイヤルもサンレイがキレイに出ていたが、特によかったのはライトブルー。これまでのPRXにはない色味であるし、品よくまとまっていた。

 どちらの新作もサイズが特徴であることは間違いないが、加えてダイヤルの質感は大きな魅力だと思う。店頭で実機を手に取る際には、ぜひともキレイなダイヤルも見て欲しい。

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基本情報

ブランド: ティソ(Tissot)

モデル名: ティソ シースター 1000 クォーツ 36mm(Tissot Seastar 1000 Quartz 36mm)
型番: T1202102105100(ブラック)、T1202101104100(ブルー)、T1202101101100(ホワイト)
直径: 36mm
厚さ: 9.67mm
ケース素材: ステンレススティール(ブラックはベゼルにイエローゴールドPDVコーティング)
文字盤色: ブラック(T1202102105100)、ブルー(T1202101104100)、ホワイト(T1202101101100)
夜光: 時・分針にスーパールミノバ
防水性能: 30気圧
ストラップ/ブレスレット: インターチェンジャブルクイックリリースブレスレット、SS製プッシュボタン付きセーフティロックフォールディングクラスプ

モデル名: ティソ PRX クォーツ 35mm(Tissot PRX Quartz 35mm)
型番: T1372101103100(シルバー)、T1372101104100(ブルー)、T1372101108100(グリーン)、T1372101135100(ライトブルー)
直径: 35mm
ケース素材: SS
文字盤色: シルバー(T1372101103100)、ブルー(T1372101104100)、グリーン(T1372101108100)、ライトブルー(T1372101135100)
夜光: 時・分針にスーパールミノバ
防水性能: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: インターチェンジャブルクイックリリースブレスレット、SS製プッシュボタン付きクラスプ


ムーブメント情報

ティソ シースター 1000 クォーツ 36mm
機能: 時・分表示、センターセコンド、6時位置に日付表示、
駆動方式: クォーツ(電池切れ警告機能付き)
追加情報: 逆回転防止ベゼル、ねじ込み式リューズ

ティソ PRX クォーツ 35mm
機能: 時・分表示、センターセコンド、3時位置に日付表示、
駆動方式: クォーツ(電池切れ警告機能付き)


価格 & 発売時期

価格: ティソ シースター 1000 クォーツ 36mm/ブラック(T1202102105100)は5万1700円、ブルー(T1202101104100)は4万9500円、ホワイト(T1202101101100、交換用ラバーストラップが1本付属)は5万2800円。ティソ PRX クォーツ/35mm、40mmともにSSブレスレット仕様は5万6100円、レザーストラップ仕様は5万600円。すべて税込。
発売時期: ティソ シースター 1000 クォーツ 36mmは6月、ティソ PRX クォーツは7月予定。

ティソ公式サイトはこちら※3/18現在、新作の詳細は掲載されていません。