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我々が知っていること
2019年、カルティエはクォーツムーブメントを搭載した「サントス デュモン」コレクションを発表し、その1年後に機械式の限定モデルを次々と発表した。今年はさらに優れた限定モデルが加わった(ただし、通常モデルもひとつあるのでご安心を)。
2022年の「サントス デュモン」コレクションは、アルベルト・サントス=デュモンがかつて身につけていた時計のスタイルとその精神にインスピレーションを得た3本の時計から構成されている。
それぞれの限定モデルは、特定のカラーとケース素材のコンビネーションで構成されている。ボルドーならプラチナ、ベージュならゴールド、ブラックならスティールといった具合だ。いずれも薄いラッカーでコーティングされた後、滑らかに仕上げられ、最後に手作業でポリッシュされている。
プラチナモデルにはボルドーのアリゲーターストラップ、ゴールドにはグリーンのアリゲーターストラップ、スティールにはブラックのアリゲーターストラップが装着される。
いずれも43.5×31.4mmのLMサイズで、ムーブメントにはカルティエ マニュファクチュール製の手巻きムーブメントCal.430 MCを搭載する。プラチナは150本限定、ゴールドは250本限定だ。ブラックのSSバリエーションは、通常モデルとなる。いずれも今年11月に発売予定だ。
我々が思うこと
カルティエとアルベルト・サントス=デュモンには、よく知られた歴史がある。1904年、彼はルイ・カルティエ本人に時計製作を依頼した。この時計は、のちに“近代的”な腕時計の初期のひとつ、そして最初期のパイロットウォッチとみなされることになる。今のデザインからは想像がつかないが、これは1900年代初頭におけるツールウォッチなのである。
遡ること2019年にリリースされたのは、長年愛されてきたゴードン・ゲッコー(Gordon Gekko)風のスポーティな時計との差別化を意味する、より洗練された「サントス」への美的転換を果たした。その結果、より薄く、よりエレガントなデザインになり、ダイヤルの端まで向かって伸びる細いローマ数字が特徴的だ。
今回のリリースで私が気に入ったのは、何といってもダイヤルデザインだ。それが今年のカルティエの代名詞といっていい。「タンク ルイ カルティエ」の新作に見られるように、ダイヤル表面に描かれた四角が無限に広がっていく催眠術のようなルックスは、どちらかといえば保守的であるはずの外観にかなりの視覚的魅力をもたらしている。
さらに、プラチナモデルではベゼルにボルドーを、SSモデルではブラックを配し、それぞれのカラーを組み合わせている。実はピンクゴールドモデルのトーン・オン・トーン(同系色)がいちばん好みかもしれない。ほかのモデルでは、ダイヤルとベゼルの配色がワイルドすぎると感じるのだが、ピンクゴールドはモダンなパッケージのなかに過去の名残が感じられるからだ。それに、そもそも私はゴールドが大好きだ。
「サントス デュモン」はカルティエで最も人気のあるコレクションのひとつであることは間違いなく、今回のリリースはその人気をさらに高めることになるだろう。このゴールドモデルが通常生産されるようになれば、時間をかけて貯金して購入することができると私が考えていると思うだろうか? そこはご想像にお任せしたいが、当面私は指をくわえてこの時計を遠くから眺め続けるしかなさそうだ。
基本情報
ブランド: カルティエ(Cartier)
モデル名: 「サントス デュモン」
型番: CRWGSA0053(ボルドー)、CRWGSA0054(ベージュ)、CRWSSA0046(ブラック)
直径: 43.5×31.4mm
厚さ: 7.3mm
ケース素材: プラチナ、ピンクゴールド、スティール
ダイヤルカラー: ホワイト、ベージュ、ブラック
インデックス: アプライドローマインデックス
夜光塗料: なし
ストラップ/ブレスレット: ボルドー、ダークグリーン、またはブラックのアリゲーターレザーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: 430 MC
機能: 時、分、秒
直径: 20.5mm
厚さ: 2.15mm
パワーリザーブ: 約38時間
巻上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 18
クロノメーター認定: なし
価格&発売時期
価格: プラチナは252万7200円、ピンクゴールドは168万9600円、SSは72万500円(すべて税込予価)
発売時期: 2022年11月予定
限定モデル: プラチナ150本、ピンクゴールド250本限定
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