Introducing パルミジャーニ・フルリエ　トンダ PF スケルトン

　トンダ PF スケルトンは、ダイヤルを取り外し、60時間のパワーリザーブを持ち、2万8800振動/時（4Hz）で振動するCal.PF777を搭載したモデルだ。ムーブメントの受けにはプラチナ合金のNACコーティングが施され、ダークグレーの仕上げが施されている。また、ブリッジには魅力的な縦方向のサテン仕上げが施され、傾斜したエッジにはミラーポリッシュの面取りが施されている。

　スケルトンウォッチとしては珍しく、Cal.PF777は22KRG製フルローターを搭載した自動巻きムーブメントで、オープンワーク、ポリッシュ、サンドブラスト仕上げが施されている。ローターの中央には、サファイアにセットされた「PF」のロゴが浮かび上がっている。

　ダイヤル側には、18KRG製アプライドアワーマーカーがムーブメントの上に吊り下げられ、通常モデルのトンダ PFと同様のアプローチを採用している。従来のモデルでは、アワーマーカーが2層に分かれて配置されていたが、トンダ PF スケルトンではそのうちの1層が取り除かれ、ファセットされたアワーマーカーが（存在しない）ダイヤルの上に浮かんでいるように見える。さらに12時位置のムーブメントプレートの下には、パルミジャーニの「PF」ロゴがエングレービングされている。

　トンダ PF スケルトンは40mm×8.5mmサイズで、ケースはSS（746万9000円）またはRG製ケース（1113万2000円）、100m防水、ねじ込み式リューズで構成されている。ともに税込価格だ。

　ブルガリでテレーニ氏が手がけたオクト フィニッシモと同様、トンダ PFもまた、さまざまなスタイルと機能を持つ万能なプラットフォームであることが証明されている。そういえば、ブルガリの主力商品には、私が近年好きなスケルトンウォッチのひとつが存在することも、トンダ PF スケルトンがかなり魅力的に映る理由だ。

　スケルトン加工のデザインは、ダイヤルの一部を剥がすと、なかに入っているベーシックなムーブメントが見えるため、手抜き感を感じさせるものが頻繁に見受けられる。しかし、このモデルにはその批判は当たらない。SS製、RG製ともにNACコーティングが魅力的に施され、グレーというカラーとトンダ PFシリーズ全体の万能性の高さを物語っている。また、香箱の上に設けられたわずかな開口部は、時計を着用したときにゼンマイの巻き上げ量を眺めることができる点も評価できる。

　最も重要なことは、パルミジャーニのトンダ PF スケルトンはスケルトンモデルとして重要なテストに合格しているということである。RG製の針もスケルトン加工され、背後のダークグレーの受けと明確なコントラストを構成しており、高い視認性を実現しているからだ。

ブランド： パルミジャーニ・フルリエ（Parmigiani Fleurier）
モデル： トンダ PF スケルトン（Tonda PF Skeleton）
リファレンス： PFC912-2020001-200182（18Kローズゴールドモデル）、PFC912-1020001-100182（ステンレススティールモデル）
直径:： 40mm
厚さ： 8.5mm
ケース素材： 18KRGまたはSS、プラチナローレット付きベゼル
文字盤色： スケルトン、NACコーティング
インデックス： ムーブメントの上に吊り下げられた18KRG製バー
夜光： なし
防水性能： 100m
ストラップ/ブレスレット： 一体型の18KRG製またはSS製の3リンクブレスレット

キャリバー： PF777
機能： 時、分
直径： 30mm
厚さ： 3.9mm
パワーリザーブ： 60時間
巻上げ方式： 自動巻き
振動数： 2万8800振動/時（4Hz）
石数： 29
追加情報： 22KRG製スケルトンローター、ポリッシュおよびサンドブラスト仕上げ、サファイアクリスタルに「PF」ロゴ入り、サテン仕上げのスケルトンブリッジ、エッジに面取り加工

価格： 1113万2000円（18KRGモデル）、746万9000円（SSモデル）。ともに税込
発売時期： 2022年5月
限定： なし。通常ライン