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Hands-On オリス プロパイロットX キャリバー400の新作はサマージャムに匹敵する時計

音量を上げよう!


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ラジオから流れるキャッチーな曲が気分を完璧に盛り上げてくれる季節になった。冷えたメキシカンラガーを汗だくで飲みながら、古いワイヤーブラシでグリルの鉄板を掃除していると、耳に馴染む曲が流れてくる。日が長くなるにつれて、あなたのメロウな気分に手厳しい人々に対する忍耐はどんどんなくなっていく。

 私の場合、その曲は2020年にはサム・ハントの「Hard to Forget」、去年の夏はウォーカー・ヘイズの「Fancy Like」だった。発泡スチロールカップでビールを飲見ながら口ずさんでいた。

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 そして、完璧な“サマーウォッチ”という概念もある。19年の夏、我々はラウンドアップでこのコンセプトを探求し、私はヴィンテージのオメガのフライトマスターを着用していた。今年、このコンセプトにぴったりだと思う時計がある。それはオリスのプロパイロットX キャリバー400だ。

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 昨年もダイバーズ 65 “コットンキャンディ”シリーズにそう感じたが、オリスのプロパイロットX キャリバー400はより私の好みに合っていると思う。先日のWatches and Wondersのトレードショーで1日中この時計を身につけた後、この時計を私のサマー・ジャム時計と呼ぶことにした。

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 初めてこの時計を目にしたとき、私は即座にそのデザイン言語に共感した。世界最先端の戦闘機F-35の角張った、しかし柔らかなラインを思い起こさせる(もっとも、F-35のビーストモードは、ステルス技術を駆使して吸気口にハードポイントを詰め込んだ昔ながらのブルートフォースに切り替えたときの印象が強いのだが…)。チタン製のケースとブレスレットの鈍い光沢が、現代の戦闘機の外観にさらに近づけているのも特徴だ。そろそろサマーソングに戻ろうかな。

 実は、共通点はそれだけにとどまらない。どちらも次世代技術を満載しているのだ。この時計に搭載されているキCal.400は、オリスの最新自社製ムーブメントで、優れたスペックを誇っている。120時間のパワーリザーブと10年間のメンテナンス間隔を備えている。これはF-35が一貫して苦しんできたメンテナンスの手間よりもずっといいものだ。これはオリスにとってプラスになった。ベゼルには、タービンの羽根やターボファンの先端を思わせるモチーフが施されている。ケースバックのエッジにもこのモチーフパターンが施されている。ひとつは吸気口、もうひとつは推力口。

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 ダイヤルは、グレー、ブルー、サーモンの3種類から選べる。さて、我々はここまででダイヤルが実際にサーモンであるかどうかに必要以上に時間を費やしてきた。そう。そしてそれは、私が最も引かれるダイヤルカラーでもある。もちろん、コンサバな雰囲気でこの時計を使いたいのであれば限界があるが、そこがまたいい。ツール系に偏った時計には似合わない色だと思う。インデックスはアプライドではなく、プリント。このデザインチョイスを嘆くコメントも見かけるが、私はインダストリアル、ストリップダウンというテーマにぴったりだと思う。しかし、私ならすぐにでも夜光のセラミックブロックに交換するだろうが。せっかくだから、日付表示もダイヤルと同じ色にしよう。

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 しかし、それは些細なことだ。シートベルトのバックルのようなクラスプの斬新さと堅牢でタイトなチタン製ブレスレットが、この時計に身につける喜びを与えてくれる。手首にぴったりとフィットし、39mmのケースはこれ以上ないほどの装着感だ。鍋に蓋があるように、どんな手首にも合うケースサイズがあり、私の7.5inch(約19cm)の手首には39mmがベストだ。チタンは、手首を少し揺らして初めてその存在がわかるほど軽い。ただ目立たないようなデザインは、あまり評価されないと思う。私にとってのグッドデザインとは、いかに楽で簡単に使えるか、いかに時計に集中していないときに邪魔にならないか、ということだ。

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 2019年、夏に向けてフライトマスターを着用したのは、この時計が知的な、しかし深刻すぎないレベルで私を刺激してくれるからだ。プロパイロットX キャリバー400は、やるべきことを快適にこなし、私を満足させてくれる。私は長年にわたり、時計を身につけるために「働く」必要がないことに価値を見出すようになっていった。オメガのシーマスター 300M プロフェッショナル、ロレックスのGMTマスターⅡ、セイコーのSRP775など、毎日身につける時計として選んできた時計は、この点で非常に優れている。彼らは簡単に自分の道を切り開くことができるのだ。オリスも同様で、だからこそすばらしいデイリーウォッチになる。おそらくグレーかブルーのダイヤルがベストだろう。でも、夏はサーモンダイヤルのためにある、と私はいつも言っているのだが。

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 この時計の唯一の欠点は、ひとつ買うのにそれなりの額を覚悟しなければならないことだ。4300ドル(52万8000円)。オリス Cal.400のような真の自社製ムーブメントを開発・導入する場合、それは当然だろう。フルチタンの時計であることを考えると、この価格設定はまさに私が予想するところだ。

 プロパイロットX キャリバー400で、私の夏の時計は決まった。サーモンダイヤルをつけて、釣りやハイキング、サイクリング、グリルなどを楽しむつもりでいる。あとは、それに合うサウンドトラックが欲しいところだ。

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HODINKEEはオリスの正規販売店です。ショップではこのモデルをはじめ、さまざまなモデルを取り揃えています。