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我々が知っていること
約2年前、我々は「腕時計につけられたニックネーム12選」を発表した。10位にランクインしたのはタグ・ホイヤーのモナコだが、ただのモナコではない。このモデルは、ブラックストラップ、PVDコーティングされたブラックケース、70年代風のオレンジの装飾とコントラストをなすモノクロのダイヤルデザインのすべてを備えたモデルだった。コール・ペニントンは、このモナコをユニークなニックネームのひとつに選んだ。時計業界では「ダークロード」として知られているからだ。読者の皆さんも理由がわかるだろう。この記事のなかで私が一番気に入ったのは、コールがよっつの文章で、この時計をダース・ベイダー、サウロン、ヴォルデモート、ルーク・スカイウォーカーになぞらえているところだ。感心した、非常に。
さて、モナコグランプリを目前に控えた今日(US版記事公開時。5月29日に開催)、タグ・ホイヤーはダークロードを蘇らせた。F1モナコグランプリのためのモナコ スペシャルエディションと謳われるこの新しい時計で、そのデザインは見直しが図られた。以前とまったく同じなら、ダークロードのリバイバルということで我慢しよう。
このモデルは、直径39mmのクラシックなスクエア型だ。ダイヤルにはサテン仕上げとグレイン加工が施され、モダンな仕上がりになっている。針とマーカーにはローズゴールドのメッキを施し、パンチの効いたレッドでカラフルなアクセントを添えている。
ブラックケースはグレード2のチタン製で、DLCコーティングによりブラックカラーに。内部では、自動巻きキャリバーのホイヤー02が駆動している。この時計は100m防水で、サファイアディスプレイのケースバックを備えており、レースに合わせて今月発売される予定だ。
我々が思うこと
タグがモナコの新作を発表することは必ずしも驚きではない。実際、モナコやカレラのスペシャルモデルや復刻版は毎年それなりに目にすることができる。しかし、この時計は歴史的にも時計学的にも本格的なものだ。ダークロードはカルトクラシックモデルで、限定生産の非常にコレクタブルなモデルだ。また、ホイヤーの歴史において、この時計やモンツァのようにPVD加工に大きく傾倒していた時代のグルーブ感を象徴している。
今回の新作は、オリジナルのダークロードをリスペクトしながらも、ローズゴールドのアクセントや仕上げの組み合わせで、デザインをモダンに近づけた感じがするのがいい。また、これは復刻というよりもオマージュなのだ。アクセントカラーはオレンジではなくなり、より大胆でモダンな赤が採用されている。
PVDは傷に弱く(文字通り、時計から仕上げを削り取るように)、その代わりにタグはチタンの上にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)仕上げを選択した。その結果、2022年のグランプリにふさわしい時計が誕生したが、オリジナルダークロードのタイムカプセルとしても適切な時計となった。
オールブラックの時計は、確かに視覚的に重い感じがする。しかし、タグはチタンを採用することで、この時計の重さを感じさせない工夫をしている。重そうに見えて、意外と軽いのだ。
私は『スターウォーズ』の大ファンなので(それを認めるのは恥ずかしくない)、コールのダークロードについての評価と、映画的伝承からそれを最もよく連想させる人物について話を戻したいと思う。でも、結局のところ、"ダークロード "と聞いて思い浮かべるのはダース・ベイダーだ。この時計を見ていても、少し目を細めればベイダーのシルエットを確認することができる。かなりクリエイティブな細目をする必要があるが。
そんなわけで、遥かかなたの銀河系にこだわるなら、このリリースは "モナコの逆襲 "と呼ぶにふさわしいと思う。私はこの作品を実機で見るのを楽しみにしているし、必ずレポートするつもりだ。それまでは、フォースがあなたと共にありますように。
基本情報
ブランド:タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル名:モナコ スペシャルエディション(Monaco)
型番:CBL2180.FC6497
直径:39mm
ケース素材: ブラックDLC加工のグレード2チタン
文字盤色:ブラック
インデックス: ローズゴールドのメッキ
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: レザーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: ホイヤー02
機構: 時、分、秒、クロノグラフ
パワーリザーブ:80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 4Hz
石数: 33
価格 & 発売時期
価格:96万8000円(税込)
発売時期:発売中
限定:無し、通常生産
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